自身がうつ病になったときのことを描いた「入社1ヶ月でうつ病になった話」や「元カレに浮気された話」などのエッセイ漫画や、オリジナルキャラクターのきょうりゅうさんが登場する創作漫画「そばにいてくれるきょうりゅうさん」などをSNSやブログで発信しているはんなみ(@yowai_daihyo)さん。つらい経験を赤裸々に描いた作品に、「救われた」「私だけじゃなくて安心した」「休む勇気が出ました」などのコメントが寄せられ、優しい絵のタッチに癒やされる読者も多い。
ウォーカープラスでは、はんなみさんがこれまでに体験したり、感じたりしたことをベースに描かれた創作漫画「そばにいてくれるきょうりゅうさん」を完全リメイクし連載中。SNSやブログで発信してきたストーリーを踏襲しつつも、新しいエピソードを入れ込みながら展開していく。
今回は、せつなが実家で久しぶりにお父さんとお母さんと対面するお話。家族の言動を気にしてなかなかいつも通りに離せないせつなに対し、きょうりゅうさんが語り始めて―。作者であるはんなみさんのコメントと共に紹介する。
■家族でも言葉にしないとわからないこともある
――いよいよせつなは実家でお母さんとお父さんと久しぶりに対面しますね。せつながかわいい子(きょうりゅうさん)と住んでいる、とせつなの妹・とおかから聞いていたお母さんが「何だか少し、安心しちゃって」と話していますが、このときお母さんはどのような思いなのでしょうか?
「家族はみんなせつなの複雑な心境に気づいていて、実家を出て行ったせつなをずっと気にかけていて。このたび、とおかによって今のせつなの状況を知って、そばにいてくれる存在がいることに少し安心しています」
――お父さんに「元気にしてたか」と声をかけられたせつなは、「自分なりにがんばってるかなー」と控えめに話しますが、このときのせつなはどのような思いなのでしょうか?
「『両親の期待に反した』今の自分の現状に気を遣って、無意識に『自分なりに』と言っています」
――そんな控えめに話すせつなを見て、きょうりゅうさんは「めちゃくちゃがんばってます、せつな」と話し始めますが、このときのきょうりゅうさんはどのような思いなのでしょうか?
「せつなの人生、せつながどう生きようが、今のせつなのすべてのことに対して『自信を持っていい』と太鼓判と背中を押しています」
――きょうりゅうさんの言葉を受けて、笑顔で「せつなががんばり屋なのは、よく知ってる」と話すお父さんですが、その表情を見たせつなはどう感じたのでしょうか?
「せつなはずっと、両親は自分に期待外れと内心思っていると勘違いしていたので、このときの父のフッと笑った顔に少し驚いています」
今回の話で読者のみなさんへ伝えたいことを尋ねると「とても勇気がいるけれど、自分のできる限りの勇気を振り絞って『声に出してみる』ことは、状況が変わる一歩となるかもしれません」と話してくれた。