横浜育ちの学生が北海道の稚内へ就職!最北の地で目にした“北海道あるある”を綴る漫画「しろまる最北日記」。作品の中では、作者の高木さんが白丸あすか(@Asuka_Shiromaru) という架空のキャラクターとなり、現地での体験を漫画にして共感や笑いを誘っている。エピソードのテーマは「てっぺん観光案内」。漫画に込める思いなどを聞いてみた。
■てっぺん観光案内
稚内と言えば北海道の最北端のイメージ。でも実際の最北端・宗谷岬へは、稚内市の中心部からさらにバスで1時間もかかる。道路の案内標識にはロシア語の表記も。
稚内周辺はとにかく風が強い。風力発電だけで稚内市内の電気需要がすべて賄えるほど。
ホタテやウニ、利尻昆布などやはり海産物が魅力。タコしゃぶという、柔らかい水ダコが獲れる街ならではの食べ物もある。忘れてはいけないのは、あんかけ焼きそばに似たソウルフード「チャーメン」だ。
北海道の冬の風物詩・流氷。オホーツク海は環境上さまざまな好条件が重なり、低緯度でも流氷が見られるのだ。日によっては稚内に流れ着くこともある。
日本最北の有人島、利尻島と礼文島へはフェリーで2時間ほど。白い恋人のパッケージのモデルとなった利尻山など観光地も豊富で、稚内に来たら足を延ばしてみる手も。
■稚内に来たらチャーメンをぜひ
作者の高木さんが稚内の最強ソウルフードという、チャーメン。「味は主に醤油と塩の2種類。お店によって個性があるので、同じチャーメンでも食べ歩いて比較してみると新しい発見があります。北海道のグルメというと海鮮やラーメンがまず思い浮かびますが、B級グルメに目をむけてみるのもおもしろいですよ。『てっぺん食堂』の鉄板チャーメンが熱々、迫力満点で美味しいのでおすすめです」
■流氷が稚内に押し寄せたことも
そして流氷も、北海道ならではの観光資源。「流氷は2月〜3月くらいの時期が見頃で、稚内からオホーツク沿岸を南下し、紋別や網走などの都市まで足を延ばせば、かなりの確率で見られます。ここ2年間は網走へ足を運び、砕氷船『おーろら号』に乗りました。2024年は紋別の『ガリンコ号』に乗ってみたいです」
移住した最初の年の2020年3月に、大量の流氷が稚内に押し寄せたそう。「利礼フェリー(稚内と利尻・礼文を結ぶ)が欠航するほどに港を埋め尽くしました。ここまでの流氷を稚内で見ることができるのはごく稀なことらしく、貴重な体験でした」
取材・文=折笠隆