子どもの頃から漫画が好きで、ユーモア溢れる漫画を描いている宮野シンイチ(@Chameleon_0219)さん。X(旧Twitter)にて公開された「夜逃げ屋日記」は、DV被害などに遭う依頼者を夜逃げさせた実話を基に描かれた人気漫画だ。今回は、Xに投稿されている中から「夜逃げ屋日記」の第27話を紹介するとともに、著者に本作のように家族と鉢合わせてトラブルに発展するケースについても聞いた。
宮野とドラゴンさんがトラックで今回の現場へ向かう途中、社長から電話がかかってくる。どうやら今朝方に依頼者が夫に殴られたようで、足を骨折しているという。社長は救急車に乗って付き添い弁護士に連絡をし、二人には夜逃げを完了してほしいとのことだ。
二人は現場に到着すると、社長が鉢植えの下に置いた家の鍵と手紙を見つけて中へ入る。夫は友達の家に行っているらしく、いつ帰って来るかわからない状況だ。二人は分担して早速荷造りを始め、作業開始から30分後荷造りが終わる。そして、宮野が荷物を運ぼうとしたとき、夫が現れて「何しとんじゃ。おのれらあああ!」と大声で叫び出す。
ドラゴンさんは「オレらは怪しいもんじゃ…」と話をしようとするも、物を投げつけられて全く話を聞いてくれない。そして、夫に依頼者である妻からの手紙を渡すと静かになり、妻の胸の内を知ることになる。けれど、大人しくなったのもつかの間、夫は奥の部屋に行くと日本刀を持ってきて、再び現れるのであった…。
現在も夜逃げ屋のスタッフとしての顔を持つ宮野シンイチさん。今回は、著者に本作のように家族と鉢合わせてトラブルに発展するケースについてインタビューした。
――夜逃げ当日、本作のように家族と鉢合わせてトラブルに発展するケースは珍しくないのでしょうか?
よくあると言うと語弊があるかもしれませんが、全くないわけではありませんし、鉢合わせたら高確率でトラブルになります。黙ってそのままどうぞ夜逃げしてくださいとはなりませんからね…。
宮野さん曰く、夜逃げの依頼理由はDVが全体の7割を占めるようだ。「夜逃げ屋日記」は2023年6月より書籍が発売し、著者と夜逃げ屋の社長との対談(前編/後編)も実現した。Xではそのほかのエピソードも投稿されているので、興味がある人はぜひ読んでほしい!
取材協力:宮野シンイチ(@Chameleon_0219)