今年の紅葉もまもなく終盤。既に落葉が進む名所も多い中、これからが見頃という絶景スポットも少なくない。今回は、現在見頃を迎えている名所・今週末(11月25・26日)から見頃となりそうな全国の紅葉名所をエリアごとに厳選して紹介したい。
※各スポットの見頃は2023年11月21日時点の情報です。最新の情報は公式サイト等をご確認ください。
※そのほかの内容は、2023年8~10月の取材時点の情報です。また、写真は2022年以前のものです。
■【関東】今週末(11月25・26日)見頃となりそうな名所
■【関東・群馬県】徳明園 / 見頃が長い、エリア屈指の庭園紅葉美
色付き状況:今見頃(※2023年11月21日現在)
徳明園は、そのスケールの大きさで北関東屈指の名園と評される日本庭園。隣接する洞窟観音の建設と並行して造園が進められた。庭園は枯山水、池泉回遊、苔庭、石庭の4つのエリアからなり、それぞれに群馬の銘石とされる三波石の巨石とモミジがふんだんに配置、植樹され、紅葉の名所として名高い。庭園の特徴である高低差により色付き時期が異なるため、紅葉の見頃は例年11月中旬から12月上旬までと比較的長く、39体の御利益洞窟観音ご参拝と秋の紅葉庭園を一緒に楽しめる。
■【関東・群馬県】宝徳寺 / 眼前に広がる一幅の絵のような床もみじに時を忘れる
色付き状況:今見頃(※2023年11月21日現在)
室町時代、領主であった桐生佐野正綱公により建立された群馬県桐生市にある禅寺。本堂の襖絵には今にも咆哮しそうな双龍が水墨画で描かれ、その正面では石と砂だけで自然の美を表した枯山水の庭園が静かな光をたたえる。種類の豊富な御朱印も宝徳寺の人気の理由の1つ。年間を通じてさまざまな行事が催されており、特に名高い床もみじは全国的にも珍しい。春には境内で可憐に咲くぼたんの花、夏には涼やかな音を奏でる風鈴のトンネル、秋には燃えるように赤く色付く100本以上のカエデが、季節の移ろいとともに緑から赤へと姿を変えていく床もみじと共演し、訪れる者の目を楽しませる。
■【関東・栃木県】太平山 / 関東平野を一望しつつ赤く色付くモミジを愛でる
色付き状況:今見頃(※2023年11月21日現在)
栃木市・蔵の街から西に約5キロに位置する太平山。山頂近くの謙信平の赤く色付いたモミジは息をのむ美しさで、紅葉の名所としても人気が高い。謙信平からは関東平野や秩父連山を見渡すことができ、周囲の峰々が霧に浮かぶ雄大な景観は「陸の松島」とも呼ばれる。秋晴れの日には、遠くに富士山が見えることも。例年11月中旬から下旬にかけて見頃となり、赤や黄色に色付く景色を楽しむことができる。
■【関東・茨城県】筑波山 / 関東平野を一望できる紅葉スポット
色付き状況:色付き始め(※2023年11月21日現在)
男体山、女体山の2峰からなる筑波山は、標高の低い日本百名山の1つ。山頂から御幸ヶ原にかけてはブナをはじめとした落葉紅葉樹が多く、11月上旬から紅葉を楽しむことができる。また、筑波山神社そばのケーブルカー宮脇駅周辺の紅葉も見事。山頂へは登山コースのほか、ケーブルカー、ロープウェイを利用すれば山頂付近まで楽にアクセスできる。
■【関東・茨城県】花貫渓谷 / 川のせせらぎを聞きながら紅葉狩りを楽しむ
色付き状況:今見頃(※2023年11月21日現在)
大小さまざまな淵と滝が連なる渓谷。小滝沢キャンプ場から汐見滝吊り橋付近では、秋になるとモミジなどが見事に色付き、鮮やかな景色が広がる。全長60メートルの吊り橋を渡ると、眼下には汐見滝、さらに左右からは花貫川の清流沿いに茂る木々の枝がせり出し、紅葉を間近に感じることができる。例年、11月中旬から11月下旬頃が、紅葉の見頃の時期となる。
■【関東・東京都】高尾山 / 山頂から谷いっぱいに広がる鮮やかなモミジが格別
色付き状況:今見頃(※2023年11月21日現在)
高尾山は都心から電車で約1時間と好位置にある自然の宝庫で、標高は599メートル。1967年(昭和42年)に明治の森高尾国定公園に指定された山内には、約1600種の植物、約100種の野鳥、約5000種の昆虫が生息している。なかでも秋のモミジは格別で、山頂のもみじ台や薬王院の周辺、ケーブルカー清滝駅、高尾山駅など、約1カ月にわたって多くの登山者の目を楽しませている。
■【甲信越】今週末(11月25・26日)見頃となりそうな名所
■【甲信越・山梨県】身延山西谷 / 御草庵跡で見られる色鮮やかなカエデの紅葉
色付き状況:今見頃(※2023年11月21日現在)
身延山総門から門前町を通り抜けた先にある西谷には久遠寺縁の霊蹟が点在。紅色のカエデと常緑の杉が織りなす艶やかな紅葉を、趣ある街道沿いに見ることができる。久遠寺周辺にある宿坊の庭園を、紅葉狩りをしながらゆっくりと探索するのも趣深い。紅葉シーズンには、身延山ロープウェイから眼下に西谷の紅葉を一望でき、晩秋には境内に植えられた冬桜を紅葉とともに楽しめる。
■【甲信越・山梨県】名勝 猿橋 / 日本三奇橋の1つ「甲斐の猿橋」
色付き状況:今見頃(※2023年11月21日現在)
歌川広重の浮世絵「甲陽猿橋之図」にも描かれた「岩国の錦帯橋」「木曽の棧(かけはし)」と並ぶ日本三奇橋の1つ。橋脚を使わずに両岸から張り出した4層のはね木によって支えられている。秋の紅葉の時期も美しく、例年11月にかけてモミジ、ケヤキ、イチョウが見頃を迎え、周囲を錦秋に染め上げるさまは、息をのむほど美しい景色だ。
■【甲信越・新潟県】松雲山荘 / 自然の深紅につつまれる風光明媚な日本庭園
色付き状況:今見頃(※2023年11月21日現在)
灯籠、太鼓橋、石碑、池などを配した情緒あふれる日本庭園は1926年(大正15年)の造園。この庭が1年の中で最も美しい季節が秋。思わず目を奪われる色とりどりの約600本のモミジやドウダンツツジのグラデーションが園内を彩る。紅葉の朱と夜の青を結ぶ、美しいライティングによる光と色の競演も趣きがある。
■【北陸】今週末(11月25・26日)見頃となりそうな名所
■【北陸・石川県】特別名勝兼六園 / 国指定特別名勝の移り変わる風景
色付き状況:色付き始め(※2023年11月21日現在)
石川県金沢市にある兼六園は、国指定特別名勝で日本三名園の1つ。江戸時代の代表的な林泉廻遊式庭園で、春は桜、夏は木々の緑、秋は紅葉、冬は雪吊りと四季折々の風景が楽しめる。紅葉はモミジ類約340本、桜約400本、ケヤキ約50本、そのほか、ニシキギ、ドウダンツツジ等がある。赤や黄色に色付いた紅葉により、園内は趣深い雰囲気に包まれる。例年、11月上旬から11月下旬頃が紅葉の見頃となる。
■【北陸・石川県】鶴仙渓 / 紅葉を眺めながら楽しむ散策
色付き状況:今見頃(※2023年11月21日現在)
石川県の鶴仙渓は、大聖寺川の清流のうち黒谷橋からこおろぎ橋までの約1.3キロの区間を指す。渓流沿いには遊歩道が設けられており、秋の紅葉シーズンには鮮やかに色付いた木々を眺めながら散歩を楽しむことができる。例年11月上旬頃からモミジやカエデ、ケヤキなどが色付き始め、11月中旬から下旬頃にかけて見頃を迎える。一番の名所である「こおろぎ橋」は2019年10月12日に架け替えが終了し、新生「こおろぎ橋」として生まれ変わった。
■【北陸・福井県】西山公園 / 県内最大約1600本のモミジが彩る
色付き状況:今見頃(※2023年11月21日現在)
日本の歴史公園100選に認定される、福井県鯖江市のシンボル公園。桜やツツジ、モミジなどが植栽され、1年を通して色とりどりに変わりゆく景色が楽しめる。公園内には、動物園や庭園、遊具などが設けられ、子どもも大人も一緒に遊べる場所となっている。紅葉は11月中旬から見頃となり、県内最大級の約1600本のモミジが園内を彩る。西山公園祈りの道の景色がおすすめだ。
■【北陸・福井県】大原山・西福寺 / 北陸きっての名刹の庭園で美しき紅葉を鑑賞
色付き状況:今見頃(※2023年11月21日現在)
14世紀に活躍した名僧・良如上人が建立した浄土宗きっての名刹(めいさつ)。福井城主・結城秀康公の寄進で書院が建てられた徳川家ゆかりの地でもあり、1400坪にも及ぶ書院庭園は極楽浄土を地上に表現したともいわれ、国の名勝に指定されている。とくに朝日に映える新緑・紅葉はまるで別世界のよう。応仁の乱を避けて都から移設された文化財も多く、重要文化財も多数存在しているのが特徴。四季折々でさまざまな表情を見せてくれる庭園は11月中旬頃がいちばんの見頃。紅葉に覆われ美しさも際立つ。
■【東海】今週末(11月25・26日)見頃となりそうな名所
■【東海・静岡県】修善寺自然公園 もみじ林 / 密集した紅葉の木々が頭上を彩る
色付き状況:今見頃(※2023年11月21日現在)
静岡県伊豆市に位置し、1万平方メートルの敷地に約1000本の紅葉群生林がある修善寺自然公園。紅葉は大正13年(1924年)に町制施行記念として植樹され、「もみじ林」という名前で親しまれている。イロハカエデ、トウカエデ、オオモミジなどが代表種で、遊歩道を歩きながら紅葉を間近に感じられる。秋の紅葉の時期も美しく、見頃の11月中旬から12月上旬にかけて、赤から黄色まで絶妙に色合いを変えながら頭上を彩る紅葉は見応えがある。
■【東海・愛知県】香嵐渓(こうらんけい) / 約4000本のモミジが巴川の川面を美しく彩る
色付き状況:今見頃(※2023年11月21日現在)
愛知県豊田市にある香嵐渓の紅葉は、1634年(寛永11年)頃に香積寺第11世住職三栄和尚がスギやモミジを手植えしたのが始まりとされる。大正末期から昭和初期には、住民のボランティアでモミジの大植樹が施された。イロハモミジ、オオモミジなど11種のカエデが約4000本あると言われており、秋になると赤や黄色に色付く景色は壮観。例年、11月中旬から11月下旬頃にかけて山全体の約4000本のモミジが一斉に色付き、巴川の川面を美しく彩る。夜には山全体がライトアップされ、昼間とはまた違った幻想的な景色が見られる。2023年11月1日~30日(木)は、香嵐渓もみじまつりが開催。プロジェクションマッピングや、期間中の土日には「竹灯りの香積寺」「願掛けろうそく」など灯りのイベントも楽しめる。
■【東海・愛知県】くらがり渓谷 / 渓谷一帯を赤や黄に染める自然美を堪能
色付き状況:色付き始め(※2023年11月21日現在)
愛知県岡崎市にある、本宮山県立自然公園の南西部の標高250メートルから600メートルの間に位置する景勝地。手つかずの自然が残る渓流で、秋は赤黄に染まる紅葉が渓谷を彩る。例年11月中旬頃からカエデやクヌギ、ケヤキなどが色付き始め、12月上旬頃にかけて見頃を迎える。また、2023年11月19日~12月3日(日)は、くらがり渓谷紅葉まつりを開催。
■【東海・岐阜県】大矢田神社もみじ谷 / 約3000本の樹林が色付く絶景
色付き状況:色付き始め(※2023年11月21日現在)
社殿に彫られた市内随一の豪華な彫刻が特徴の大矢田神社。その境内の楓谷にはヤマモミジなど約3000本のモミジの木があり、神社本殿への登り口の石段から社殿東側一帯の谷川沿いの美しい自然林は国指定天然記念物でもある。11月中旬から12月上旬には赤や黄色に色付き、「飛騨・美濃紅葉33選」にも選ばれた美しい紅葉を見ることができる。
■【関西】今週末(11月25・26日)見頃となりそうな名所
■【関西・大阪府】大阪城公園 / 天守閣と園内各所で見られる紅葉の雄大なコラボ
色付き状況:今見頃(※2023年11月21日現在)
大阪府にある、13棟の重要文化財をはじめ、多数の史跡や伝承地が点在し、梅林や西の丸庭園が四季折々の表情を見せる都市公園。天守閣前の推定樹齢約300年の大イチョウ、公園東側の外周園路に約1キロ続くイチョウ並木、園内各所のケヤキ、モミジなどが11月上旬頃から鮮やかに色付き始める。国内外から観光客が訪れるほか、ランニングやウォーキングなどのスポーツや音楽を楽しめるので、住民の憩いの場にもなっている。
■【関西・大阪府】箕面公園 / 大滝、紅葉、名刹を一度に楽しめる国定公園
色付き状況:色付き始め(※2023年11月21日現在)
「森林浴の森百選」の1つである明治の森箕面国定公園では、秋の紅葉の時期には、箕面大滝(大阪府で唯一の「日本の滝百選」)、勝尾寺、瀧安寺、西江寺などで、イロハモミジやヤマモミジ、オオモミジなどの紅葉が楽しめる。見頃は11月中旬から12月上旬で、大滝周辺は色付きが少し遅め。また、勝尾寺は勝運の御利益があり、境内の至るところに勝ちダルマやダルマみくじが奉納されている。ダルマを授かって目入れをすることも可能。
一方、瀧安寺は宝くじ発祥の地で芸能・財運の御利益があり、本堂の弁財天は日本最初で最古といわれている。限定の「箕面富スクラッチおみくじ」も販売されている。西江寺は夫婦和合・縁結びに御利益があり、恋愛成就お守り「懸想文」が有名。写経や瞑想など寺活も可。なお、箕面公園内の紅葉の名所だけでなく勝運の寺「勝尾寺」もあわせて巡れるバスツアーも期間限定で運行される。また、2023年11月11日から12月3日(日)の期間は、明治の森箕面国定公園もみじまつりが開催される。
■【関西・京都府】永観堂 禅林寺 / 多宝塔を紅葉が包み込む
色付き状況:今見頃(※2023年11月21日現在)
京都府京都市の永観堂は紅葉の名所としても知られ、特に山の中腹にあり境内の最も高い場所にある多宝塔を、秋になると紅葉が包み込む幻想的な光景は必見だ。数ある京都紅葉名所の中でも、古今和歌集に「モミジの永観堂」と詠まれるほどの紅葉の美しさで、約3000本のモミジが池泉回遊式庭園や多宝塔などを飾る。垣のようにはりめぐらされた岩に紅葉が映える様子は、岩垣もみじと呼ばれている。紅葉は例年、11月中旬から11月下旬頃にかけてが見頃となる。
2023年11月3日~12月3日(日)17時まで(16時受付終了)は「秋の特別寺宝展」を実施。また、期間中の17時30分~21時(20時30分受付終了)には境内がライトアップされ、中央にある放生池や紅葉など、昼とは異なる幽玄的な紅葉を楽しめる。
■【関西・兵庫県】姫路城西御屋敷跡庭園 好古園 / 江戸時代の情緒が漂う日本庭園で雅な秋を
色付き状況:色付き始め(※2023年11月21日現在)
世界遺産にも登録されている姫路城を借景にした、池泉回遊式の日本庭園。3万平方メートルを超える敷地面積を持ち、江戸時代の風情を醸し出す景観から、時代劇やドラマのロケ地としても使われる。秋には、姫山樹林を借景に大滝と大池の眺めを紅葉とともに楽しめる潮音斎や築山池泉の庭などといった紅葉ポイントがあり、園内の活水軒では庭の紅葉を見ながら食事を味わうこともできる。例年の紅葉の見頃は、11月中旬から下旬頃にかけて。
■【関西・奈良県】長谷寺(奈良県) / 回廊から眺める一面の紅葉
色付き状況:今見頃(※2023年11月21日現在)
牡丹で有名な奈良県長谷寺だが、秋になると境内にある木々が紅葉をはじめ、最盛期には山全体が赤く染まる。約200メートルの屋根のある回廊、登廊を登る道中の景色は長谷寺ならでは。国宝の本堂に着くと三方が開けた舞台が秋の澄んだ空に向かい、錦秋を感じさせてくれる。
■【関西・奈良県】奈良公園 / 紅葉と常緑樹のコントラストが鮮やか
色付き状況:今見頃(※2023年11月21日現在)
古都・奈良の顔で、国の天然記念物にも指定されている、野生のシカが生息していることでもおなじみの奈良公園。約511万平方メートルの巨大な敷地に、春日大社、興福寺、東大寺、国立博物館、正倉院など数々の社寺や文化施設が隣接する都市公園だ。若草山の山容を望む見事な景観が特徴で、秋になると桜やイチョウの木々が美しい紅葉の表情を見せる。紅葉の様子も各スポットごとに異なるので、さまざまなスポットをめぐりながら楽しむことができる。なお、紅葉時期は平日も周辺のパーキングはすぐに満車になるため、公共交通機関またはパーク&ライドがおすすめ。
■【中国】今週末(11月25・26日)見頃となりそうな名所
■【中国・島根県】由志園 / 山陰最大級の紅葉ライトアップを堪能
色付き状況:今見頃(※2023年11月21日現在)
広さ4万平方メートル以上におよぶ山陰最大級の池泉回遊式日本庭園は、県木の黒松と池泉、築山で形づくられた出雲国の箱庭とも呼べる場所だ。秋の園内は紅葉であふれ、300本以上のイロハモミジやドウダンツツジなどを鑑賞することができる。水鏡に映り込む逆さ紅葉も見応え十分。日中はもちろん、ライトアップされた夜の紅葉も美しい。
2023年11月11日~30日(木)の日没から20時まで(最終入園は19時30分、期間中は無休)は「紅葉ライトアップ&イルミネーション」(※変更の可能性あり)を実施。地面に敷き詰められた落ち葉、頭上の鮮やかなライトアップ、どこも見てもうっとりする美しい光景が堪能できる。
■【中国・広島県】耕三寺博物館(耕三寺) / 極彩色の耕三寺堂宇が鮮やかに彩られる
色付き状況:色付き始め(※2023年11月21日現在)
大阪の元実業家が、母親の菩提寺として広島県尾道市に建立した耕三寺。重要文化財を含む美術品が収蔵された博物館も併設している。例年紅葉の見頃となる11月中旬から12月上旬は、1年で最も艶やかな姿になる。極彩色の堂宇が色鮮やかな紅葉に飾られるさまは、訪れる人を魅了する。
■【中国・岡山県】宇甘渓(うかんけい) / 小径を歩きながらの観賞もおすすめ
色付き状況:今見頃(※2023年11月21日現在)
旭川の支流、宇甘川が極度に狭まり、激流が岩を削る景観は、奇岩・音岩に加え、アカマツやカエデなど四季折々の表情を生み出す。特に秋の紅葉と宇甘渓のシンボル「赤橋」とのコラボは絶景だ。また、句碑が並ぶ川柳の小径も見どころとなっている。
「宇甘渓自然公園ライトアップ」を2023年11月2日~26日(日)の17時~21時に開催。赤橋を中心にライトアップされ、幻想的な夜の紅葉を楽しめる。
■【四国】今週末(11月25・26日)見頃となりそうな名所
■【四国・香川県】特別名勝 栗林公園 / 大名庭園を色鮮やかに染める紅葉
色付き状況:色付き始め(※2023年11月21日現在)
江戸時代、高松藩の歴代藩主により100年余りの歳月をかけ完成した庭園。国の特別名勝に指定されており、日本を代表する大名庭園として国内外から高い評価を得ている。秋の紅葉の時期も見応えがあり、湖に映った紅葉と庭園のコントラストは必見。例年、11月下旬から12月上旬頃にかけてが、紅葉の見頃の時期となる。 2023年11月23日(祝)~12月3日(日)は、ライトアップを実施。光を浴びて黄金に輝く紅葉は壮観だ。
■【四国・香川県】寒霞渓(かんかけい) / ロープウェイから眺める紅葉は圧巻
色付き状況:今見頃(※2023年11月21日現在)
日本三大渓谷美の1つに数えられ、ミシュラン・グリーンガイド四国に一つ星で紹介される、日本屈指の名勝地。深くきれ込んだ渓谷の中をゆくロープウェイは、広々とした車窓から寒霞渓自慢の渓谷美と瀬戸内の海岸美を一度に堪能できる。秋には島全体が赤や黄色に染まり、特に寒霞渓周辺の奇岩に沿った紅葉がすばらしい。また春の山桜、初夏の新緑も美しく、四季を通じて楽しめる。
■【四国・香川県】大窪寺 / カエデやイチョウが境内を彩る
色付き状況:今見頃(※2023年11月21日現在)
大窪寺は四国霊場第88番札所、結願の寺。標高774メートルの女体山のふもとにあり、奇岩に覆われた胎蔵ヶ峰を背景に本堂とそれに続く二重多宝塔が静かなたたずまいを見せる。大師堂横にある宝杖堂にはお遍路さんを支えてきた金剛杖が奉納されている。秋の紅葉の時期には、境内のカエデやイチョウ、イロハモミジなどが色付き、彩りをそえている。例年、10月下旬から12月上旬頃が紅葉の見頃となる。
■【四国・愛媛県】西山興隆寺 / 西山の山腹に佇み、歴史を見守ってきた紅葉の寺
色付き状況:今見頃(※2023年11月21日現在)
桓武天皇の勅願寺として設立されて以来、千有余年にわたり、東予随一の霊地として信仰を集め続ける寺。本堂や銅鐘など、多くの文化財を有するこの寺は、歴史のある建物が自然に融合しながら、威厳のある佇まいを感じさせてくれる。四季折々の景色も格別で、愛媛県の名勝にも指定されている。初詣や花見シーズンをはじめとする年間を通じて多くの参拝者が訪れるが、特に秋の紅葉シーズンは人気だ。例年、紅葉の見頃は11月上旬から12月中旬で、その美しさから「もみじ寺」とも呼ばれ、広く親しまれている。
■【九州】今週末(11月25・26日)見頃となりそうな名所
■【九州・福岡県】秋月城跡周辺 / 秋に輝く筑前の小京都
色付き状況:色付き始め(※2023年11月21日現在)
秋月は「筑前の小京都」とも呼ばれる城下町。例年、11月下旬から12月初旬にかけて、黒門周辺にある約20本のカエデが赤く染まる。紅葉と黒門のコントラストが特に素晴らしく、毎年早朝より多くの観光客で賑わう。杉の馬場には露店が並び、ゆっくりと紅葉を堪能できる。見頃については公式サイトにて要確認。
■【九州・福岡県】竈門神社 / 参道が紅葉のトンネルに
色付き状況:色付き始め(※2023年11月21日現在)
福岡県にある、神々が宿る山として崇められてきた宝満山の麓に鎮座する神社。宝満山の登山口として、また縁結びの神様として親しまれており、秋の紅葉シーズンには300本あるカエデなどがさまざまな色に変化し境内を彩る。紅葉参道の階段周辺は紅葉が集中していて、見渡す限りの赤いグラデーションが美しい。例年、11月上旬頃から色付き始め、11月中旬から12月上旬頃にかけてが紅葉の見頃となる。2023年11月25日(土)・26日(日)には、もみじ祭りが開催。また、11月18日~30日(木)はライトアップが実施され、神社と紅葉との神々しい雰囲気をいっそう楽しめる。
■【九州・佐賀県】大興善寺 / 深まる秋の空気を肌で感じる紅葉名所
色付き状況:今見頃(※2023年11月21日現在)
天台宗の古刹である基山町の大興善寺では、契山ふもとの大興善寺契園を中心に、晩秋の美しく染まった500本のモミジの紅葉が楽しめる。境内の風情ある景観と融合した見事な秋の風情を堪能できるよう、境内での天台声明公演など、この時期ならではの催しも行われる。2023年11月25日(土)には、JR九州ウォーキングが開催され、基山町観光協会主催にてライトアップされる。
■【九州・宮崎県】高千穂峡 / 滝と紅葉の風流なコラボレーション
色付き状況:今見頃(※2023年11月21日現在)
県内有数の観光地である高千穂峡は、阿蘇山の噴出した火砕流が五ヶ瀬川に沿って帯状に流れ出し、急激に冷却されてできた峡谷。柱状節理の険しい懸崖が特徴だ。秋には荒々しいV字型の峡谷に、モミジやカエデなどが優しい彩りを添える。例年、11月中旬から色付き始め、11月下旬にかけて、おのころ池周辺や日本の滝百選にも選ばれた真名井の滝を望む御橋が特に赤く色付く。御橋や滝見台から真名井の滝を見下ろすと紅葉の絶景ポイントとなっている。夜間は22時まで滝のライトアップを行っており、昼間とは違う幻想的な雰囲気で紅葉を楽しめる。
※新型コロナウイルス感染対策の実施については個人・事業者の判断が基本となります。