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「君と友達になりたい」とは言わない「写真送るから、ID教えて?」これで70点。私に人間らしさを教えてくれる人は、化け物でした【作者に聞く】

  • 2023年11月21日
  • Walkerplus

友達は「なろう」と言ってなるわけではない。話しやすさや、気が合ったりどこかでフィーリングの合う部分を探している。しかし、学校に馴染めない伊藤さんは違った。彼女は友達の作り方や話し方、付き合い方がわからない。どこかクラスで浮いている彼女はクラスメイトの高橋さんの秘密を知ってしまい――?原作・羽流木はない(@warugi871)さん、作画・篠月しのぶさんの「フツーと化け物」を紹介する。


■普通って何?友達の作り方も盛り上がる楽しい会話もできない
対人関係が苦手な伊藤さんは、クラスメイトに話しかけてもうまく輪の中に入れないでいた。友達を作りたいのに、クラスメイトからは「なんか、ちょっと違うよね」と、影で言われるような存在。

そんな伊藤さんが憧れるのは、誰とでも仲がいい高橋さん。運動神経がいいわけでもない、お洒落でスタイルがいいわけでもない、そこそこみんなと仲がいい、控えめで目立たなくて嫌われてもいない彼女みたいになりたいと思っていた。

ある日、彼女が先生を食べているところに遭遇してしまう。高橋さんは、化け物だった。しかし、伊藤さんは、高橋さんが化け物だと知っても、友達になりたかった。なぜなら――。

「君と友達になりたい」と言う伊藤さんに、高橋さんは「友達になるのに宣言はしない」と諭す。そして「写真送るね。ID教えて」と普通にアカウントを聞き出す。これが70点の友達の作り方だと教えてくれた。

人間社会で普通にふるまえない伊藤さんにとって、高橋さんは「普通とは何か」を知っている化け物。高橋さんは寂しいと思っていなくても、「さびしー」と口にすることができる。なぜなら、それが友達との正しい会話だからだ。伊藤さんにとって、彼女は「憧れ」の存在であり一筋の希望だった。

秘密を共有する2人は、歪んだ関係へと進んでいく。コミックは現在、第1巻が発売中。今後は2人の関係性と伊藤さんの変化に注目したい。

誰しもが抱える生きづらさや闇を描く本作。化け物視点で語られる「人間とはこういう生き物」と知ることで、伊藤さんは少しずつ「生きる術」を吸収していく。高橋さんに依存しつつも、人として成長していく伊藤さん。しかし、その裏で「いつか伊藤を食べる」という高橋さんの思惑も散りばめられていた。


■人とズレている主人公は、化け物がフツーに人間に紛れ込む姿に憧れた
ブラック企業をうまく退職したい社員など、「あと、ちょっとだけ生きやすくなったらいいなぁ〜」という人間の生きづらさを漫画に描く羽流木さん。今回は羽流木さんが原作を務め、「幼女戦記」の挿絵を描いた篠月しのぶさんが作画を担当する。漫画家である羽流木さんが原作を担当した理由は、「化け物をかっこよく圧倒的に描きたかったのですが、自分の能力では足りなかった」からだと言う。「絵を篠月先生が担当してくださって助かりました」と言わしめるのは、高橋さんの頭部が裂けて登場する化け物のシーンだ。

さらなる注目ポイントは、「白と黒で織りなすイラスト」だとか。作画の篠月さんはスクリーントーンを多用せず、白と黒のコントラストをが生かした作画が特徴だ。「一コマ一コマが一枚絵としても成り立つ美しさがあるので、そこをぜひ見てほしいです!」(羽流木さん)

今後の展開は「修学旅行でフツーからは到底かけ離れて見えるような、凄惨なことが起こる予定です。ただこれは漫画だからじゃなくて、多分誰もが言わなかったり言えない事情があるだけで、いろんな悲劇を乗り越え、なんとか折り合いつけているだけだと思うので…。そんなわけでフツーの人と同じように伊藤さんにとっては、フツーじゃない大変な一週間が始まります。もしご興味あれば、ぜひ読んでみていただけると嬉しいです!」(羽流木さん)

行きづらいと世界で生きる伊藤さんと化け物の高橋さんの交流には、「フツーも化け物も死ねば同じ」というテーマが掲げらけている。2人の共有する秘密がどう展開するのか楽しみだ。



取材協力:羽流木はない(@warugi871)

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