
SNSで一緒に暮らすインコとのエピソードを中心に、日常の出来事を漫画にして発信しているえるぽぴ( @lpo_on )さん。実はオタクな一面も持ち、中学生の頃からオリジナルキャラや魔法の設定をノートに描いたり、意味もなく包帯や眼帯をつけて登校したりしていたそう。
コミックエッセイ「えるぽぴの楽しい黒歴史ライフ〜解放の刻来たれり〜」は、そんなえるぽぴさんの挙げたらきりがない「黒歴史」の数々を、独特のテンションで描きおろした作品。平成をオタクとして過ごした人は、きっと懐かしさと恥ずかしさで震えることだろう…(ちなみに筆者は震えた)。
今回は、自作の「個人サイト」について。HTMLタグを打ち、毎日少しずつHPを作っていったえるぽぴさん。当時、キリのいい数を踏んだら管理人に好きなイラストをリクエストできる「キリ番文化」に憧れがあったえるぽぴさんは、完成したイラストサイトに「アクセスカウンター」を設置。カウンターを自分で999まで回し、誰かが記念すべき1000を踏んでくれることを一日中ソワソワしながら待っていた…。
■1番古いオタク活動が「自作HP」だった
まずは、えるぽぴさんのプロフィールをご紹介。
「普段は鳥専門のペットショップで働いています。そして絵日記ブログを描きながらオタク活動をしている、イラストレーターです!」
普段は職場のことやペットのインコなど、鳥に関連した漫画の投稿をメインとしているえるぽぴさん。が、今回の連載のテーマはまさかの「黒歴史」。打診された当初は、正直どんな気持ちだったのだろう。
「『連載だ!やったー!!鳥関連の漫画かな?え…?黒歴史…!?』と困惑しましたが、すぐに奮い立ちました…。黒歴史は山ほどあるので…(笑)」
記念すべき初回を「個人サイト」の話にした理由を聞いてみた。
「私の黒歴史、もといオタクルーツを辿ると、1番古いオタク活動が自作HPだったんです。なのでまずはそこから私を知ってもらえたらと思い、描きました」
当時を思い出しながら漫画を描くことについて、「恥ずかしさと懐かしさで脳が活性化しました!」とえるぽぴさん。読者へのメッセージと、今後どのような連載にしたいのか展望を語ってくれた。
「読んでいただきありがとうございます!これからどんどん私の黒歴史で、ムズムズした気持ちになって頂ければ幸いです。多くの人の古傷をえぐり、知らない人には笑い飛ばしてもらえる…。そんな楽しい連載にしたいです!」
同じような経験を持つ人にとっては叫び出したいほど恥ずかしく、平成のオタク文化を知らない世代にとっては新鮮に映るであろう、えるぽぴさんの黒歴史漫画。今後も闇に葬られし記憶の数々を描いていく予定なので、心待ちにしてほしい。
取材・文=石川知京