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現役女子大生タレント・中川紅葉の夏の思い出と近況報告「自習室でリア充爆発を本気で願ったあの夏」/ココロすっぴん#17

  • 2023年7月19日
  • Walkerplus

青山学院大学に在学する現役女子大生で、演技やバラエティなどマルチに活躍している中川紅葉さんによるエッセイ連載「ココロすっぴん」。かなりの読書家で、大学生・タレント・インフルエンサーなどのさまざまな顔を持つ彼女が日々感じたことを、忖度なく書き綴ります。
■#17「夏の思い出が少ない人と、友達になりたい。」

最近暑すぎませんか?空気が熱い。サウナの中で熱風しか吸えない時のような絶望感。毎年言っている気はしますが、今年は特に乗り越えるのが大変になりそうな夏です。

「もう少しで夏休みですし、エッセイは夏の思い出とかいいんじゃないでしょうか?学生ならではの夏の過ごし方とか」

こんな連絡がマネージャーさんから来ました。確かに、季節のお話、面白いかもしれない。そして数日、思い出を振り返ってみたのです。はい。当たり前に何も出てこない。

受験生の頃、自習室でリア充爆発を本気で願いながら花火大会の音を聞いて勉強していたこと。大学1年生の時、友達がサークルの集まりでBBQなどをしている投稿を見ながらお家でミスコンの配信をしていたこと。学生時代の夏の思い出がこれくらいだということに気がついてしまいました。そんな夏があるからこその今。そう思ったらどれも懐かしく、可愛い思い出です。

今年はお祭りや海に行きたい!と心から楽しみにしていたのですが、なかなか日程が合わずに行けなさそうです。私の青春はいつ来るのでしょうか。この夏が終われば私も23歳。「青春」とか言っていること自体、恥ずかしくなってくる年齢です。文字を打ちながら悲しくなってきました。

なので、提案をガン無視で近況報告をしようと思います。マネージャーさん、ごめん。ちょっとは書いたから、夏の思い出。

少し忙しく、学業が二の次になっていた今年の4月。私は忘れていたのです、大事な履修登録を。登録期間の最終日、お仕事で地方へ向かうため1時間前に空港に到着。本来2週間かけてじっくり考えなくてはならない履修登録をその場で終わらせました。

案の定、フランス文学科の生徒が本来取ることはないであろう経営学の授業を取って、高校でも習った記憶がない数式に頭を抱え、今月末の試験に向けて既に号泣する準備をしています。そして、学年主任の先生と親にどう謝罪するかもしっかりと考えなくてはいけないところ。怖い。

SNSでは、最近Threadsというアプリが話題ですね。私も入れてみたのですが、結構楽しい。クローズド感がクセになりそうです。しかし、4年前に作ったTwitterアカウントのフォロワー数を1週間で抜いてしまったのは考えもの。私、4年も何してたんだよ!(笑)

■他人の評価ベースで自己評価するのはよくない
他には、ずっと夢だったお仕事のお話をいただいたり、現在出演しているドラマ「シッコウ!!~犬と私と執行官」(テレビ朝日系)でモデルプレスさんの「NEXT ブレイク女優」という申し訳なくなるくらい素敵なくくりに入れていただいたり、7月になってモチベーションが上がるうれしいことが多かったです。

でも正直、いつも焦りや不安と一緒に生きているような気はします。それがいい方向に作用する時もあるけど、メソメソしてしまう時もあって、このままではいけないと喝を入れ直す場面がよくありました。

やる気には色んな動機があると思うんですが、「特定の人に認められたい」という思いが強すぎたのかな。それは身近な人だったり尊敬する人だったりするのですが、最近「いい評価をもらえるために頑張る!」と突っ走ったものの、認めてもらえないといったことがありまして。他人の評価ベースで自己評価するのはよくない、と気がついたのです。

どう頑張っても相手へ気持ちが伝わらないことや、違うところでどうしても距離を縮められない理由があるのに、それを忘れて、パッションさえあれば届くと考えてしまっていました。

“がむしゃらに頑張ればいいわけではない”と、いつも心に留めて考えていたはずが、いつの間にか忘れていた自分に反省して、部屋の隅でしくしくと体育座りをしていたところ、数日前、1ヶ月程続けたInstagramの毎日投稿を止めてしまいました。大失態。色々と考えていたら、携帯を見ないくらい煮詰まっていたようです。

それが悔しくて、ストーリーに「今日は投稿できなかった〜」とぼやいたところ、とんでもない数のダイレクトメッセージが届きまして。そもそも私が「凹んでおりました」と今まで一度もSNSに書いたことがなかったので、フォロワーさんが大ごとだ!と心配してくださったのでしょう。申し訳ないなと思いつつ、愛が詰まりすぎているメッセージの1つ1つにとても助けていただき、こんなに背中を押してもらって前向きに進まなくてどうする、と思えるほどになりました。

あと、親戚やお世話になっている方、友達からも連絡がきて、「あ、身内までめっちゃSNS見てくれてるんだ」と純粋にうれしかったです(笑)。

文字だけだと時々刺さりすぎてしまうし、思ってもみないことや必要以上に言われたことまで、全部しっかりと受け止めてしまいます。携帯越しじゃ難しいよね、文面って残るし。いい言葉でまとめるつもりはないけれど、言葉って丁寧に扱うべきもので、私も大切にできる人になっていたいし、そうできる人に憧れます。傷つける道具には絶対にしてはいけないし、感情まかせで使っていいツールではないはずで。

でも逆に、顔も、年齢も、性別も分からなくても、こんなにエネルギーを人に渡せることがあるのかと、とても幸せな気持ちになりました。今度は私の番ですね!このエッセイを読んで、皆さんが安心できる文章にいつもなっていますように。

■ヒトコト

リア充の爆発を願いながら自習室で勉強していた、とありますが、それは本当に本当のことです。厳密に言えば、受験生なのに遊んでいるリア充が大学受験に成功する未来を受け入れたくなかったのです。

人間の嫉妬はとても強い。彼らがもし希望通りの大学に進学し、素敵な学生生活を過ごすかもしれない。それならば、もう一つ上の大学を目指そうと思っていました。絶対に、花火大会に行くような奴らと一緒の大学に行きたくないと、心からそう願っていました。

なのにそういう人たちに限って、推薦でいい大学に決まって予備校を颯爽とやめていったりするのです。どこまでスマートなんだろう、悔しい、絶対受かりたいと気持ちを高めていたことを、遠くから聞こえる花火の音で今年も思い出しました。

5年前から毎年、夏になると勉強しなくてはという気持ちになります。

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