ペットとして人気の高い小鳥。ウォーカープラスでは小鳥と暮らすうえで知っておきたい知識や疑問を徹底解説するコミックエッセイ「トリ扱い説明書」より印象的なエピソードを厳選してお届け。3羽の小鳥と暮らす鳥野ニーナさん(@sinamomomomo)の漫画と、「森下小鳥病院」の院長・寄崎まりを先生の監修&エッセイで、小鳥の飼育に必要な知識を身に付けよう!
今回は、鳥さんと飼い主とのコミュニケーションの大切さや遊び方について、鳥野ニーナさんに聞いてみた。
「セキセイインコのメルちゃんと楽しんでいる「ごはん探し」ゲームがおすすめです。飼育下ではごはんを探す必要がないため、野生と比べて刺激が少なくなります。そこで頭を使うこのゲームを行うと、鳥さんの生活の質がアップします」
「また、飼い主と鳥さんとの間に信頼関係が構築されると、体重測定や爪切りなど日々の体調管理も行いやすくなります。しかし、なかには人間に慣れておらず怖いと感じる鳥さんもいるので、焦らず時間をかけて、「この人は危険でない」と認識してもらうことが大切です」
■「信頼関係を築く」とは?
では鳥さんとは、どのように信頼関係を築けば良いのだろうか。「森下小鳥病院」の院長・寄崎まりを先生に詳しく聞いてみた。
「以前、人に全く慣れていない鳥をお迎えしたことがあります。最初は私の顔を見るだけでもビクビクしていたのですが、毎日名前を呼んだり話しかけたりしているうちに、声をかけるとどこかうれしそうに見えるように。この時、ほんの少しだけ信頼関係ができたかもしれないと思いました。
私は、鳥さんと信頼関係を築くということは、『心が通じ合っていると思える瞬間があること』だと考えています。人によく懐き、言うことを聞いてくれる鳥さんはもちろんのこと、たとえ人間に近寄るのが怖くてケージからでてこない鳥さんであっても、わかり合っていると思う瞬間があれば、それは信頼関係を築けているのではないでしょうか」
では、鳥さんと仲良くなるためには、どうしたら良いのだろうか。仲良くなるコツと注意点を教えてくれた。
「たとえ鳥さんと一定の距離があっても、信頼関係は築けると思っています。しかし、お世話や健康管理をする際は、鳥さんと仲良くなっていた方が、お互いにストレスが減らせます。鳥さんと仲良くなるコツは、「鳥さんが嬉しいことをたくさんして、嫌がることはしない」ということです。例えばケージを開けても出てこない時は、無理矢理ケージに手を入れて外に出すのではなく、ケージから出ると鳥さんにとって良いことが起きるようにしてみてください。なお良いことは、鳥さんによって違います。褒められるのが嬉しい子もいれば、おやつがもらえて嬉しい子もいます。
しかし、嬉しいと思うことをたくさんしてあげるのには、注意点があります。それは、鳥さんと飼い主さんでルールを守るということです。例えば鳥さんがケージから出してほしくて呼び鳴きした時、すぐに出してしまうと、呼び鳴きがひどくなって手に負えなくなることもあります。また、おやつが好きだからとたくさんあげていたら、鳥さんは太ってしまうでしょう。鳥さんをお部屋に出して遊ぶ時間はだいたい決まった時間帯に、同じくらいの時間だけとルールを作りましょう。それ以外の時間に呼ばれても、放鳥はしないようにします。続けているうちに鳥さんも、放鳥してもらえる時間がわかるようになります。
そして放鳥する時は、必ず鳥さんに集中してあげてください。掃除しながら、テレビを見ながら、お料理しながらの『ながら放鳥』は、鳥さんの満足度が低くなるばかりでなく、事故の原因にもなります。鳥さんが飼い主さんのことを好きであればあるほど、自分だけに注目してほしいと思うようになります。決まった時間しか放鳥できない代わりに、どうか遊ぶときは鳥さんだけを見てあげてください。おやつに関しても、体重をきちんと確認したうえで、適切な量をあげるようにしましょう。
みなさんが愛情をかけた分、鳥さんは応えてくれるでしょう。皆さんと鳥さんが素敵な時間を送れますように」
「小鳥と楽しく幸せに暮らしたい」と願うあなたの役に立つ、超実用的な知識が満載の「トリ扱い説明書」。これからもさまざまな情報を届けるので、楽しみにしてほしい。