辛子明太子の製造・販売を行う株式会社やまやコミュニケーションズが、福岡市東区松島の本社および同地区の全4つの工場を、2023年4月に糟屋郡篠栗町(ささぐりまち)「篠栗北地区産業団地」に移転した。本社機能を有する新工場では、篠栗町と連携し、観光客の受け入れ・地域活性化も目指す。
■AIを活用しオートメーション化を実現した新工場
今回の移転で、東区松島の4工場(贈答用・土産用明太子・焼き明太子・業務用バラコ製品、うまだし)を集約したことで、生産や輸送が効率化され、より高品質な製品を届けることができるという。新工場では、AI(人工知能)を活用した明太子原料(塩たらこ)の自動選別システムをはじめ、自動計量器・充填機、自動包装ラインのほか、ロボットパレタイザーの導入などオートメーション化を図る。
また、敷地内にバイオガス発電設備を設置し産業廃棄物を有効活用するなど、SDGsに対応した取り組みも強化する。
■工場見学やフードコートなど観光にも注力
新工場では、製品の製造だけではなく、篠栗町と連携しながら、観光客の受け入れ・地域活性化も目指す。「地域住民・観光客・従業員が交流できる場」をコンセプトとし、工場見学・フードコート・マーケット・明太子の漬け込み体験ができる場を、2023年7月中旬を目途に一般公開する予定だ。
工場併設の新本社オフィスでは、従業員のコミュニケーションを重視し、ワンフロアオフィス・フリーアドレス制を採用。さらに従業員のワークライフサポートや健康経営の取り組みの一環としてフィットネスエリアを併設している。
■旗艦店「やまや総本店」が福岡市・白金にオープン
また、食に向き合う”やまやの姿勢”を体現する旗艦店として、2023年3月、福岡市中央区白金に「やまや総本店」をオープン。同店は、辛子明太子ランチ・お土産を提供する「白金小径」と割烹料理を提供する「膳」の2つのエリアで構成される。
緑豊かな中庭を臨む回廊をイメージした店内の「白金小径」では、辛子明太子の御膳や海鮮重、季節のフルーツを使ったスイーツなどが楽しめる。海鮮重はテイクアウトも可能(要事前予約)。また、贈答用の辛子明太子も販売している。
完全予約制の割烹料理店「膳」は、2022年「アジアのベストレストラン50」でナンバーワンを獲得したシェフ・長谷川在佑氏の総監修のもと、料理長・安部大志郎氏が、九州の食材や料理の可能性を切り開く彩豊かなコース料理を提供する。
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※新型コロナウイルス感染対策の実施については個人・事業者の判断が基本となります。