サイト内
ウェブ

北海道民が愛してやまないビール『サッポロ クラシック』はなぜ生まれた?きっかけは「一村一品運動」

  • 2023年3月16日
  • Walkerplus

北海道・札幌市に住んでいると、「北海道や札幌といえば『サッポロ クラシック』が有名だよね」と言われることが多々ある。筆者はビールを好んで飲むことが多いため、特にその印象が強い。

現在、全国でビールを販売しているメーカーはいくつもあり、それぞれに特色があって根強いファンがいる。そんななかでサッポロ クラシックは、サッポロの名を冠する商品とはいえ、なぜここまで“北海道のビール”としてイメージが定着しているのだろうか。

今回はそんな疑問を解消すべく、サッポロビール株式会社(以下、サッポロビール)サッポロ クラシック ブランド担当の齋藤愛子さんに、サッポロ クラシックの魅力や愛されている理由について聞いた。

■きっかけは「一村一品運動」。サッポロ クラシック誕生秘話
齋藤さんによれば、サッポロ クラシックは1985年に誕生しているが、それ以来「北海道限定」にこだわっており、そこには独自の製法が関係しているという。

「北海道の食材や風土に合わせたサッポロ クラシック独自の“素材のうまみ”と“爽やかな味わい”が、北海道の皆さまにご支持いただいていると感じます」

サッポロ クラシックができた1980年代当時は、各市町村が世界に通じる特産品を1つずつ生み出すことにより地域経済を活性化させるという「一村一品運動」が全国で全盛期だった。北海道でもその動きがあり、サッポロビールは当時の北海道知事から「サッポロは一道一品としてがんばっていただきたい」と話があり、1985年6月にサッポロ クラシックが誕生した。

当時の缶にはサッポロのビールづくりの原点とも言える工場「札幌第二工場」のイラストがデザインされており、“ふるさとへの感謝のビール”としての決意を感じる。

■「麦芽100%」と「爽やかな味わい」を両立して大ヒット
齋藤さんは、サッポロ クラシックの特徴として「『サッポロビール黒ラベル』などのスタンダードビールと同価格帯で『麦芽100%』を実現していること」「北海道の食や気候に合わせた『爽快な味わい』があること」を挙げる。

「麦芽100%は、『北海道の皆さんにスタンダードビールと同じ価格で良質なものを味わっていただきたい』という思いがあったからこそ実現しました。一般的に麦芽100%のビールはコクがあり、深い味わいになりがちですが、製法を工夫して北海道の風土にぴったりのすっきりとした風味に仕上げています」

これを製造するため、サッポロビールでは新しく「ホッホクルツ製法」を採用。別名「高温短時間仕込製法」と呼ばれており、仕込み釜で煮沸を1回だけ行うことで、麦の旨味が引き出て柔らかい味になるそう。加えて高温かつ短時間で仕込むことで、コクと飲みやすさが両立したビールになるのだとか。

そんなサッポロ クラシックは、2022年にリニューアルを実施。「北海道産にこだわり、新たに『北海道産のホップ』と『大麦麦芽』を一部使用し、独自の旨さに磨きをかけました」と齋藤さん。

■「『北海道で暮らす幸せ』を感じてほしい」
サッポロビールはプロ野球・パリーグの北海道日本ハムファイターズや、テレビアニメ『ゴールデンカムイ』など、道民に愛される強力コンテンツとのオリジナルコラボレーションも展開している。

そして今後については、「北海道の皆さまにサッポロ クラシックを通じて、北海道で暮らす幸せをより実感していただけるようなブランドアクションを実現していきたいと思っています」と、齋藤さんは語ってくれた。

ぜひ「北海道民に1番愛されるビール」として、これからもその根を強固にしてほしいと願っている。いち道民として、これからもサッポロ クラシックを愛し、飲み続けたいものだ。

取材・文=小林英介(にげば企画)

あわせて読みたい

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。

掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。
Copyright (c) 2024 KADOKAWA. All Rights Reserved.