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グランピング場徹底解剖!「DOAI VILLAGE」(群馬県みなかみ町)|冬がオススメ!近未来な空間を通り向けた先にあるのは、無人駅と合体した非日常空間

  • 2023年2月27日
  • Walkerplus

キャンプ場やグランピング場というと、駅から遠いことが少なくないが、群馬県みなかみ町にある「DOAI VILLAGE」(ドアイ ヴィレッジ)は、JR上越線土合(どあい)駅に直結!車を使わず、電車で楽に来ることができるのが大きな魅力だ。それゆえアウトドアファンならずとも、鉄道ファンからも注目を浴びるグランピング施設となっている。

■【コンセプト】“日本一のモグラ駅”を探検できる稀有な存在
そもそも土合駅とは、どんな駅なのか?構造がとてもユニークで、上り(水上、高崎、大宮、上野方面)ホームは通常どおり駅舎横に設置されているが、下り(越後湯沢、小出、長岡、新潟方面)ホームは地下を通る新清水トンネル内にある。駅舎まで標高差約70メートル、ほぼ一直線に並ぶ486段の階段を上り下りするので、通称「日本一のモグラ駅」の愛称も。土合駅は1985年に無人駅となったが、構内のあちこちに有人駅だった当時の名残がある。

■【駅舎エリア】元駅務室だった場所がカフェに変身。駅員さんごっこも
そのモグラ駅の改札を通った先に、「DOAI VILLAGE」が広がっている。谷川岳の麓、利根川支流の湯檜曽(ゆびそ)川のすぐそばにあり、雄大な自然を堪能できるスポットだ。春夏秋冬いつ訪れてもいいが、リピーターのゲストもスタッフも「ここは冬がベストシーズン!」と口をそろえる。

さっそく、駅舎内のカフェ「駅茶mogura」でチェックイン。こちらのスペースは、もともと駅務室をリノベーションしたもので、宿泊しなくても利用でき、オリジナルブレンドコーヒーやクラフトビール、スパイシーカレーなどを味わえる。

さらに下りホーム方面に歩いていくと…。タイミングが合えば日に数本しか通過しない電車の走行姿を目にすることも。通過の際に起きる独特の生暖かい風が流れてきて、思ったほど寒くない。

■【インスタントハウス】冬は暖かく、夏は涼しい快適ハウス
下りホームに続く廊下の手前、ゲスト専用エリアのドアを押すと、辺り一面銀世界が。ふわふわのパウダースノーを踏みしめながら進んだ先には、シャワーやキッチンがある「センターハウス」や、簡易宿泊ユニットの「インスタントハウス」が点在。

メレンゲ菓子のようなキュートなフォルムのインスタントハウスは、内側に断熱性のあるウレタン素材を吹き付けた構造。冬はとても暖かく、夏は涼しく、一年中快適に過ごすことができる。非常に頑丈な造りなので、どんなに大雪が降ってもビクともしないのが頼もしい。

室内は、ベッドの上に寝袋を置いたタイプと布団敷きのタイプがあり、お好みでセレクト可能。小さい子供がいるファミリーは、床の上を自由に動き回れる布団タイプがいいかもしれない。
■【センターハウス】清潔な水回りとフリードリンクが完備
センターハウスの中に設置された共同のシャワールームと男女別トイレ(共に暖房完備)、そしてキッチンはとても清潔。ところどころに、昔の駅舎で使われていた札や枕木などが素材として生かされているのがおもしろい。

センターハウスの大きな冷蔵庫にはソフトドリンクやアルコール類が入っていて、なんと飲み放題!お酒を飲みすぎて酔っ払わないように注意しよう。

ちなみに冬季以外は、地元の事業者を巻き込んで不定期にて開催される「土合朝市」でとてもにぎわう。

■【下りホーム】異次元空間を下った先には、電車ホームとビールの貯蔵庫が!
グランピングエリア内をチェックしたら、駅舎に戻って、下りホームへ向かって階段を下りてみよう。

一直線に伸びる階段の様子は、妙に近未来的でワクワクする。階段を下りた先にあるのは下り方面ホームと、なんと、クラフトビールの貯蔵庫!地元のクラフトビールメーカー「オクトワンブルーイング」が製造したビールを、この貯蔵庫で熟成させているとか。気温や湿度が季節を通して一定なので、このような酒の熟成に適しているのだろう。不定期で熟成ビールの開栓イベントも開催される。

また、運がよければ、通常の電車のほかに珍しいタイプの電車が通過することもあるそうだ。それも鉄道ファンの心をくすぐる要因に。帰りも486段の階段を上るのはややきついので、一定間隔で置かれているベンチで時々お休みを。頑張って上がり切ったら、センターハウスのフリードリンクで喉を潤そう。

■【フィンランド式サウナ】滝汗をかいたあとは、ふかふかの雪へダイブ!
階段の上がり下りで体を使ったあとは、薪で火を起こすフィンランド式のサウナへ。サウナ小屋の中でたっぷり汗をかいたら、冬場は外のフカフカの雪の中にダイブして“ととのう”体験をするのがDOAI VILLAGEスタイル(冬季以外は水風呂を設置)。

思わず「あ~~~~…」と声が出てしまうほどの恍惚感とスッキリ感で、雪中ダイブはクセになる人続出。ちなみにサウナ料金は宿泊料金の中に含まれ、グループごとの貸切が可能だ。サウナ後は、体がポカポカ温まっているので、その勢いのままに本格的なカマクラを作ってもいいし、童心に帰って雪合戦をしてもいい。
■【グランピング飯】冬はあったか鍋、夏はBBQでお腹が大満足
お楽しみの食事だが、11~3月の冬季の夕食は「駅茶mogura」でダッチオーブンを使ったすき焼き鍋が用意される。さっぱりとした筋肉質な赤身が特徴の上州牛、谷川茸や雪割茸といった風味豊かな地元産の旬の野菜がたっぷり入っていて、とても滋味深い。4~10月の夕食はグランピングエリア内でBBQを楽しめる。

鍋もBBQも、ほかのゲストと一緒の場所で食べるため、スタッフが間を取り持って話が弾み、仲良くなることも多いとか。それもまた「DOAI VILLAGE」のいいところ。朝食は、みなかみで評判のパン屋さんで仕入れた食パンを使ったホットサンドがメイン。「DOAI VILLAGE」のオリジナルブレンドコーヒーの味わいと香りも楽しもう。

■【スタッフおすすめ】登山やウィンタースポーツとリバーアクティビティをエンジョイ
晴天であれば、都会とは全く違った満点の星空を堪能できるし、冬以外は、直火の焚き火がOK。ここで時間を忘れて語り合うのもいいだろう。

スタッフの大木陽平さんによると「素泊まりプランもありますが、食事やサウナ全部込みでのご提供で、電車に乗ってふらっと非日常空間が味わえるのが当グランピング場の自慢です。人数が多くなればなるほどお得で、8人から最大35人まで(冬季は最大24人まで)貸切にできます。ワーケーション、近隣民宿との宿泊連携で50人前後までの企業研修や、専任のプランナーがサポートするウェディングでのご利用もおすすめです」とのこと。

電車ファンやサウナー以外にも、谷川岳の山登りや、近隣スキー場でのウィンタースポーツ、夏季はリバーアクティビティとセットで宿泊するアウトドアファンが多く訪れる「DOAI VILLAGE」。単なるグランピング施設ではない、ありとあらゆるエンタメがそろうので、まずは雪があるうちにぜひともトライを!


取材・文=東野りか

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