サイト内
ウェブ

これぞ青春!“俊足の少女”と“のろまな少年”の努力の姿を描いた漫画に「清々しい」と感動

  • 2022年11月29日
  • Walkerplus

どんな世界にもある、人と人との「力の差」。そこに壁を感じてくじけることもあれば、憧れをバネに手を伸ばし続けることもある。足の速い女の子と自他ともに認める“のろま”な男の子のひたむきな努力を描いた漫画に、Twitter上で感動の声が集まっている。

■「何で陸上始めたの?」憧れへの挫折と再起の物語
話題を呼んだのは、漫画家の満点べえ(@pn__manten)さんが10月、自身のTwitterアカウント上に公開した短編作品「一番線が行く頃に」。

陸上部の退部届を手に握る少年、「野戸ミナト」。その退部届を女子陸上部の「早見さくら」に見られるところから物語ははじまる。「ミナトくんは何で陸上始めたの?」と訊ねるさくらだったが、彼女こそ、ミナトが陸上部に入るきっかけだった。

入学式の帰り道、線路と並行して走る路上で、矢のように駆けるさくらの姿を見たミナト。その姿に憧れさくらを追うように入部したものの、もともと足の遅かったミナトは、努力では埋められない周囲との差に直面。部員から心ない言葉を浴びることもあり、入部半年にして諦めようとしていた。

そんなミナトを、さくらは放課後とある場所へと誘う。そこはミナトがさくらの走りを目にした道路で、そこにはチョークでいくつもの線と日付が書かれていた。部活のある日はほぼ毎日この道に通い、列車と並走し“抜かれた地点”を記録してきたというさくら。「努力は嘘つかない」と自身の走りで体現する姿に励まされたミナトは、その日以来さくらの記録取りを手伝うようになり、やがて陸上部に戻ろうと思うまでに前向きさを取り戻していった。

だが、部に戻っても周囲から劣る走りを小馬鹿にされる現状は変わらなかった。そんな彼を、さくらは「目線落とさない!!」と走りながら叱咤していた。ミナトがかつて、誰よりも早く練習に出て速くなろうとひたむきに頑張っていたことを知っていたさくらは「ミナトくんの努力を馬鹿になんてさせない」と、彼の“努力できる才能”を認め、ともに速くなれることを願っていたのだ。

しかしある時、伸び悩むタイムからさらに練習に打ち込んだことが裏目となり、さくらは休養をとることに。それでも列車との並走はやめようとしなかったさくらに、「早見さんは今走ってて楽しい?」とミナトは問い、さくらが漏らした弱音を聞いて決意を見せる――、というストーリー。

■「素敵な関係であってほしい」ラストシーンにかけた思い
みずみずしさあふれる表情で描かれるミナトとさくらの二人の心の動きや、さくらを背負い列車と並んで走るミナトというクライマックスの姿がまぶしい本作。Twitter上では1万5000件を超えるいいねとともに、読者から「とっても感動しました」「青春だ」「なんだか清々しい気持ちになれます」と、感動の声が多く集まった。

作者の満点べえさんによると、本作は19歳の時に漫画賞に応募し受賞した作品。「たまたま電車に乗っていた時に“電車と走る女の子”という案が思いつき、その子たちの陸上の話を描きたいと今の漫画の担当さんと話し合ったのがきっかけです」と、アイデアの発端を話す。

大口を開けたり唇を綺麗にあげて笑うさくら、視線を落としがちで弱気さがにじむミナトと、二人の表情が生き生きと描かれているのも見どころの本作。「眉の上がり方や口の形など顔のパーツ1つにしても感情の伝わり方が変わってくる気がするので、その絵を一目見ただけで感情が分かるように、表情は納得のいくものが描けるまで一番にこだわっています」と、こだわりを持って描いたと語る。

また現在、自身の創作とともにプロのアシスタントとしても活動する満点べえさん。本作はアシスタントを始めてからは初めて描いた漫画だったそうで、「背景の描き方やトーンの使い方などを意識したりと、アシスタント先で教わった事を挑戦して描いていたと思います」と当時を振り返る。

そして、ミナトの成長を感じさせる象徴的なラストシーンには、「一人でもひたむきに努力し続ける早見さんに、何度も救われたミナトが、今度は早見さんを救える存在であって欲しい、最後にはお互いが助け合える素敵な関係であってほしいという思いを込めて描きました」と、かけた思いを教えてくれた。

「今後はラブコメやスポーツ物を描きたいと思っているので、連載を目指して頑張りたいと思います」と今後の抱負を話す満点べえさん。これからの作品作りにも注目だ。


取材協力:満点 べえ(@pn__manten)

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。

掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。
Copyright (c) 2023 KADOKAWA. All Rights Reserved.