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【国内初、浴用商品で紙パックを実現】環境・人権に配慮したパルシステムの「地球の未来にまじめなボディソープ」ってナニ?

  • 2022年6月18日
  • Walkerplus

その目標が多岐にわたるSDGs。日本でも、各企業がさまざまな取り組みを始めているが、一企業がSDGsの多くの目標を実践することは極めて難しいのも事実である。そんななか、多岐にわたるSDGsの取り組みを行う生協のグループがある。それがパルシステム生活協同組合連合会(以下、パルシステム)だ。パルシステムは、首都圏を中心とした地域生協が加盟する連合会組織。主に食を中心とした商品の供給事業や、共済・保険事業、福祉、電力事業などを幅広く展開している。

創立以来、地球や地域の環境負荷を低減させるようなさまざまな取り組みを行ってきたことでもよく知られているが、今年、凸版印刷、太陽油脂と共同で「地球の未来にまじめなボディソープ」という商品を発表。今回は「環境・人権に配慮した」という本商品と、パルシステムの試みについて紹介したい。

■パルシステムのSDGsへの思いが詰め込まれたボディソープ

冒頭でも触れた通り、パルシステムがこれまでに行ってきた環境に配慮した取り組みは多岐にわたる。週1回の定期的な配達によって不要な作りすぎ・買い過ぎを抑え、食品ロスの低減を実現。また、商品自体も食品として問題のない規格外品の活用や、過剰包装の抑制などを考慮し開発。さらに商品配達時に配付しているカタログや牛乳パック、プラスチック袋などを回収し、リユース、リサイクルに役立てるなど。これらはパルシステムのサステナブルな実践のほんの一部に過ぎないが、いずれも有意義な取り組みばかりである。

こういったバックボーンがある中でパルシステムが凸版印刷、太陽油脂と共同で開発したのが「地球の未来にまじめなボディソープ」という商品。浴用商品としては日本初となる紙パックを採用し、パーム油やオリーブ油を原料とし環境や人権に配慮したSDGsへの思いが詰め込まれた商品だ。本商品の注目すべきサステナブルな特徴は主に以下の3点になる。

【1】紙パックを採用し、既存品比で7割のプラスチックを削減
凸版印刷が開発したプラスチック容器から代替可能な紙パック「キューブパック」を採用。浴用製品で紙パックを使用した商品は、国内で初めてで、これによってパルシステムの既存品と比較で7割以上のプラスチック使用量削減を実現した。

【2】産地や栽培方法の管理により、周辺環境や児童労働などへの配慮
ボディソープは、生分解性が高く環境負荷が低いといわれる石けんだが、さらにその原料となるパーム油、オリーブ油などは、環境保全や労働環境が確認された原料を採用。「森林破壊ゼロ、泥炭地開発ゼロ、森林火災ゼロ、人権侵害ゼロ」のスローガンを掲げ、パーム油の原料となるアブラヤシ(コロンビア)を生産。また、農薬にできるだけ頼らない栽培方法のほか、農園内のエリアまで生産地域を限定できるトレーサビリティを実現したオリーブ油(スペイン)を採用。この他、黒砂糖(フィリピン)や甘夏精油(日本・香川県 ※一部)なども採用し、使いやすさももちろん実現している。

【3】宅配システムを活用した回収により、高いリサイクル率(6割以上)を実現
前述のパルシステムの宅配時における回収は、本商品も対象。使い終わった紙パックは、ティッシュペーパーやトイレットペーパーの原料としてリサイクルされる。

■「サスティナブルコスメアワード2021」で審査員賞・企業部門SDGs賞をダブル受賞

この「地球の未来にまじめなボディソープ」、筆者も使ってみたが、紙パックの風合いが実に有機的で、パッケージに描かれた柔らかいタッチのイラストも生活に溶け込むような優しい印象。ポンプも扱いやすく、肝心のボディソープそのものは肌に優しく、環境への配慮をしつつも泡もちがよく、実に心地よく使うことができた。

聞けば、この「地球の未来にまじめなボディソープ」、環境省の森里川海アンバサダーでもあるアクティビストチーム・MOTHER EARTH主催の「人にも地球にもやさしいコスメ」を表彰する「サスティナブルコスメアワード2021」にて、審査員賞と企業部門SDGs賞をダブル受賞したという。パルシステムの前向きなSDGsの取り組みと、コスメとしての優秀さの両面を高く評価されたことが受賞の決め手となったようだ。

■「手に取った商品を使用することで、未来にどんな影響があるか」を想像して欲しい
お風呂の時間は誰にとっても欠かすことができない大切な時間。このひとときに、サステナブルな商品を使うことによって、自然と毎日の生活の中にSDGsを取り入れられることも「地球の未来にまじめなボディソープ」の利点と言ってよいかもしれない。最後にパルシステムの担当者に消費者へのメッセージを聞いた。

「環境負荷を低減することは、現在に生きる私たちだけでなく、将来へ引き継ぐ子や孫といった次世代のためになります。最近耳にする『バタフライ効果』ではありませんが、一人ひとりの小さな行動の積み重ねが、少しずつでも着実に社会を変えることにつながると考えます。皆さんが手に取った商品を使用することで、未来にどんな影響を与えるか、思い出したら想像してみてくれると嬉しいです」(パルシステム・担当者)

撮影・文:松田義人(deco)

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