4年前の「平昌2018冬季オリンピック」をきっかけにすっかりカーリングのトリコとなった漫画家・蘭木流子さんが、その魅力や楽しみ方を漫画でわかりやすくお伝えしてきた「にわかカーリング観戦記」。今年は「北京2022冬季オリンピック」でカーリング女子日本代表が史上初となる決勝戦に進み、銀メダルを獲得するなど、大いに盛り上がりました。
■“ゆるさ”がたまらない
国際大会を生観戦した際、蘭木さんはその“ゆるさ”にますますハマってしまったそう。選手たちや競技のおおらかさが垣間見られる瞬間に、親しみやすさを覚えたようです。
「とある試合では、スキップ(ハウスの中でブラシを立てて投げ手に指示を出す人)がトイレかどこかに行ってしまったのか、指示を出すタイミングになっても戻って来なかったことがありました。その時、相手チームのスキップがふざけてハウスでブラシを立てて指示を出すふりをして、みんなで笑い合っていたことがあって。そのあとすぐに本人が戻って来て試合が再開しましたが、そんなことをしてもいいんだな、と(笑)。
ほかのスポーツを知らないのでなんとも言えませんが、選手たち自身も試合と試合の合間にビールを飲んだり写真を撮ったり雑談したり……大会自体の雰囲気を楽しんでいるように見受けられました(大会にもよると思いますが)。そんな様子にも和みましたね」(蘭木さん)
■スポーツファンの気持ちがわかるように
それまでまったくスポーツに無関心だった蘭木さんが、生観戦にも足を運び、今では試合があるたびに衛星放送にもかじりついています。カーリングを通して、ほかのスポーツにも興味が湧いてきたのでしょうか。
「残念ながらカーリング以外のスポーツへの興味はあまり変わらず(笑)。でもスポーツを楽しんだり、選手を応援したいと気持ちや、現地で観戦したいという想いは、カーリング観戦を通してわかったような気がします」(蘭木さん)
最後に、これまで連載を応援してくださった皆さんにメッセージをもらいました。
「私のような“にわかファン”が突然カーリング漫画を描いて大丈夫だろうかと、当初はとても不安でした。でも、カーリングファンの方々はとても温かい目で読んでくださって、本当に感謝しています。もともとファンではない人で、この漫画を読んでカーリングに興味を持ってくださった方がいるかはわかりませんが、もしいるなら『カーリングファンのみなさんは、こんなに優しく迎えてくださいますよ!』と伝えたいです。短い間でしたが、ご愛読いただき、本当にありがとうございました」(蘭木さん)