12月8日、都内にて「Rethink Creative Contest 2021」の表彰式が開催。ユニークなポスターを制作した受賞者に賞金50万円が贈呈された。
さまざまなパートナー企業と“地域社会への貢献活動”「Rethink PROJECT」に取り組んでいるJTは、「Rethink Creator PROJECT」に協賛(主催:クリエイターズマッチ)。このプロジェクトは、“視点を変えて考え(Rethink)-考えを形にし(Creative)-伝えることができる人財(Rethink Creator)を生み出していく”ものとして展開されており、今回のコンテストは、2021年の活動の集大成として開催された。
表彰式では、クリエイティビティあふれる受賞作を発表した。選出されたのは、「地元PR賞」28作品、今回設けられた「JTBふるぽ賞」1作品、「優秀賞」16作品、最優秀賞の「Rethink PROJECT賞」1作品(6作品がノミネート/うち5作品が「審査員賞」を受賞)。
初めに、クリエイターズマッチ 教育部部長の樋口淳氏は、「コロナ禍で決断を迫られましたが、『Rethink Creative Contest』は、オンライン配信を取り入れることで歩みを止めることなく進めてこられ、さらに規模を拡大してこられました」と挨拶。「このプロジェクトは、まさにRethink。これまでも『地方創生』についてはいろいろと言われてきましたが、『地元を誰かに任せない』『クリエイターの地産地消』というのを目指しているのが面白いところです」とアピールした。
そして、「Rethink PROJECT賞」には、奈良県をPRしたviewuunさんの作品「92歳、現役。」が選出された。同作は、生駒山上遊園地(奈良県生駒市)内の飛行塔をアピールした内容。Rethink PROJECT 推進責任者/JT 渉外企画室 次長の藤内省吾氏(審査員)は、「インパクトがあり引き込まれました。一見では意味が分からないのですが、そこが引き付けられるところでもあります。第二次世界大戦前に作られ、すごいストーリーがある飛行塔。それだけでなく、孫を持ち上げ“高い高い”しているおじいちゃんにもストーリー、奥行き、温かさを感じました」と評価。
viewuunさんは「生駒山上遊園地は、近代的な乗り物があるわけではないのですが、昭和の雰囲気や戦前の飛行塔もあり、ちょうど良い感じの、大好きな場所。コロナで会えない孫への想い、健康でいられることのありがたさ、そこら辺を楽しく前向きに表現しました」と作品について語っていた。
また、長野県をPRした濱太郎さんの作品「スケートの原点、諏訪湖」(審査員賞)については、PIVOT チーフSDGsエディター/執行役員の竹下隆一郎氏(特別審査員)が「3つの写真が並んでいるのがSNSのタイムラインに見えてきて面白かった。まるで一つの物語のようだった」と評価。
佐賀県をPRした辻(※)健太郎さんの作品「誠にみかんであります。」(審査員賞)については、OPEN TOKYO編集長の東谷彰子氏(特別審査員)が「『だからここに行く価値がある』というのが分かりやすい作品。オレンジ色が目を引き、思わず笑ってしまうコピー。是非佐賀県に行ってみかんを食べてみたいと思いました」と評した。(※「辻」はしんにょうの点が1つが正しい表記)
そして、兵庫県をPRした上所真理子さんの作品「日本のヘソは兵庫なんだ」(審査員賞)について、シブヤ経済新聞編集長の西樹氏(特別審査員)は「このビジュアルは刺さりました。自分自身も明石の天文台で子午線のことを学び、すごいと思っていた。また、他のエリアの“ヘソ”への気遣いもあり、俯瞰する視線を感じるビジュアルでした」とコメント。
香川県をPRした藤本真理子さんの作品「先日助けていただいたちちぶです。」(審査員賞)については、DHE 代表取締役社長 兼 CEOの柳原秀哉氏(特別審査員)が「香川の父母ヶ浜(ちちぶがはま)の歴史、『ここを残したい』という声、ゴミ拾いから始め、“ささやかな抵抗”をし、浜を守り続けてきた人々。その文脈も含めて、訪れる目的になる」と称賛した。
さらに、奈良県をPRした笠本恵士さんの作品「鹿煎餅が食べたい」(審査員賞)について、クリエイターズマッチ 代表取締役の呉京樹氏(審査員)が「絵に惹かれました。メッセージも非常に伝わってきて。コロナで『人とのつながりが疎遠になっている』という課題に直撃しているが、この作品では奈良の鹿で、コロナ禍での問題が表現されていてハッとしました」と選出理由を述べ、総括して「本当に素敵な作品に今回も出会えて幸せでした」と笑顔を見せていた。