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「再利用で廃棄物をゼロへ」ワイン県やまなしが取り組むSDGsな活動4選

  • 2021年10月12日
  • Walkerplus

SDGsに関する注目が日に日に高まっており、さまざまな業界で持続可能な世界を実現するための取り組みが行われているなか、行政機関で注目したい活動がある。日本ワイン発祥の地であり、生産量およびワイナリー数が日本一を誇るワインの名産地・山梨県だ。同県では、2019年に「ワイン県」を宣言し、ワインを活かしたPRを打ち出していくことをアピールした。そのような背景の中、ワイン造りにおいて廃棄物削減に貢献しているワイナリーや企業とともに、SDGsの取り組みを進めている。今回はその活動を4つ紹介する。

■ワインの搾りかす「ワインパミス」を食品や化粧品に
最初に紹介するのは、ワインの搾りかす「ワインパミス 」を、食品・化粧品に生まれ変わらせるワイン県ならではの取り組み。山梨県にある株式会社中村商事をはじめ、いくつかの企業が携わっているワインフード推進委員会では、ワインパミスを再利用して廃棄を減らす取り組みを行っている。

そもそもワインパミスとは、主にワインの醸造工程で残るブドウ果皮・種などのことを指し、山梨県内だけでも年間1万トン以上も廃棄される。ワインパミスは、畑に廃棄してもアルコールを含んでいるので良い土壌ができないうえ、大量のコバエと悪臭を発生させるため、その処理は長年ワイン事業者の悩みの一つだったそう。中村商事はそのワインパミスに着目し、それを原料としたペーストやパウダーを山梨県で開発した。

ワインパミスには、ポリフェノールがワインの2倍〜6倍も含まれており、ワインには移行しないオレアノール酸という栄養成分も含まれているなど、ワイン以上の可能性を秘めている。料理や食品だけでなく、化粧品やサプリメントにも加工しやすい状態にすることで、廃棄処分していたワインパミスが循環型社会の新たな資源になるよう取り組んでいる。同社では、ワインパミスを再利用したシャンプーやフェイスマスク、クッキーなどを開発・販売している。

■ワインの搾りかすとぶどうの剪定枝で作る「SDGs有機肥料」
次に紹介するのは、ワインの搾りかすとぶどうの剪定枝で作る「SDGs有機肥料」で二酸化炭素削減に貢献しているワイナリー「ドメーヌヒデ」。南アルプス市でマスカット・ベーリーAを中心に希少な赤ワインを造る本ワイナリーでは、ワインの搾りかすとブドウ枝の炭から、有機肥料作りを行っている。

そのままの状態では酸性が強いワインの搾りかすを中和するため、アルカリ性を多く含んでいるブドウ枝の炭を混ぜ、良質の肥料に。炭化させることで二酸化炭素削減につながり、毎年大量に出る剪定枝の二次利用にも繋がる。「SDGs有機肥料」で、畑から出たものを畑に戻す循環型の農業を実践している。

この手法は「4パーミルイニシアティブ」という、1年間で土の中の炭素量を0.4%(4/1000)増やすことができれば、人間による大気CO2の増加量を相殺し、温暖化を防止できるという考えに基づいた国際的なSDGsの取り組みであり、日本では山梨県がトップランナーとしてリードしている。「ドメーヌヒデ」は、ワイナリーでは県内第1号の「4パーミルイニシアティブ」認証を目指し、現在申請中とのこと。

■日本酒の副産物をブドウ畑に活用
三つ目は、日本酒の副産物をブドウ畑に活用し、ブドウを育てている酒蔵「笹一酒造」を紹介する。山梨県東部の「郡内」エリアにあり、日本で唯一日本酒とワインを造っている本酒蔵では、地元山梨県産米を自社精米した過程の副産物「米ぬか」をブドウ畑の肥料として二次利用。これは、日本酒、ワインともに優れた醸造技術をもつ本酒造ならではの取り組みであり、自然由来の肥料として活用することによって環境に配慮した栽培方法だ。

■ワイン造りの景観・産業文化の継承
最後に、山梨県が誇る緑豊かな景観とワイン造りの継承について紹介する。山梨県は、「ワイン県」ならではの特色ある緑豊かな景観と日本ワイン造りの歴史と文化も大切にしている。

近代産業遺産「宮光園」では日本ワインの醸造の歴史を学ぶことができるほか、隣接する「シャトー・メルシャンワイン資料館」は、現存する日本最古のワイン醸造場が資料館になっており、「現存する最古の日本産ワイン」も収蔵。この土地の魅力を次世代にも引き継げるよう、官民が一体となって取り組みを行っている。これも産業文化を継承する観点からSDGsな取り組みといえるだろう。

ワイン造りと一口に言っても、ワイナリーごとにさまざまな取り組みが行われている。それぞれのワインにどんなストーリーがあるのかを学び、造り手の想いを想像しながら、90以上のワイナリーが存在する山梨県が誇るワインをお家で楽しんでみてはいかがだろうか。

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