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鹿×柔術のインパクトにSNS騒然!「してないのに合成した感ある」写真の撮影裏話

  • 2021年9月22日
  • Walkerplus

奈良公園で撮影された1枚の写真がTwitterに投稿され、12万以上の”いいね!”がつくほど話題となった。

奈良公園でのんびりと草を食べる鹿たちの中で、気迫あふれる道着姿の柔術家が組み合っている。なんともシュールすぎる光景は、たしかに「合成ではない」と言われてもにわかには信じがたい。

Twitterでは「クソコラにしかみえん」「格ゲーにありそう」「鹿のフンいっぱい落ちてるのに大変だなぁ」など、多数のコメントが寄せられている。

この写真を撮影・投稿したのは、フリーランスの写真家として活躍する佐々木香輔(青々@seisei_sasaki)さん。奈良市内に拠点を置くブラジリアン柔術ジムの「NR柔術」が10周年を迎えるにあたり、佐々木さんに依頼されたものだという。今回の撮影について聞いてみた。

■最初から構図を決めていた?鹿たちは逃げなかった?話題の1枚が誕生するまで
―NR柔術10周年記念に撮影されたとのことですが、普段の道場ではなく奈良公園で撮影することになった経緯を教えください。

佐々木「奈良を拠点に柔術の魅力を伝えるジムなので、ぜひとも奈良公園でイメージ写真を撮ろうと自然となりました。NR柔術の佐藤さんが最初の言い出しっぺです」

―この構図は最初にイメージされていましたか?コンセプトや撮影イメージを教えてください。

佐々木「全くイメージしていませんでした。奈良公園に赴き、良い感じに鹿が集まっているところがないか時間をかけて探し、見つけたのが今回の写真の場所です。最初のコンセプトは『NR柔術が奈良を拠点にしていることを伝える』でしたので、今回の反響は成功したと思っています。ちなみに、投稿した写真のほかにもいろいろなポーズで撮影したり、公園内の奈良国立博物館本館前でも撮影しています」

―お2人を取り囲むような鹿の配置も絶妙でした。近づいても逃げなかったのですか?鹿たちの反応はどのようなものだったのでしょうか。

佐々木「人に慣れていると言っても、奈良公園の鹿は自然の動物です。派手な動きをするとすぐに逃げてしまうので、柔術家の皆さんにはそーっとゆっくり近づいてもらいました。最初は『何してんの?』という顔で見ていた鹿ですが、奇妙な動きを繰り返す私たちを見てから、しばらくして逃げていきました」

―Twitterでは「鹿のフンだらけなのに裸足になる勇気がすごい」というコメントが多数寄せられていました。柔術家の皆さんは最初から抵抗なく裸足になれたのでしょうか。

佐々木「お願いしたら、すぐに裸足になってくれました。日頃から鍛えている人たちはさすがだな、と思いました。」

―苦労したことや、撮影中に印象に残ったできごとがあれば教えてください。

佐々木「撮影者としては、良い感じに鹿と一緒に撮影するのは大変苦労しました。鹿のフンのことを考えて、とにかく寝技をせずにどこまでかっこよく撮影するのかに頭を悩ませました」

―ご自身の感想や、NR柔術の皆さんの反応についても教えてください。

佐々木「これほど反響があるとは思いませんでした。NR柔術の皆様がとても喜んでくださったので、それが何よりも嬉しいことです」

―佐々木さんは、普段どんなお仕事をされているのですか?これまでの経歴も教えてください。

佐々木「美術品や文化財の撮影をメインとしています。昨年3月末まで奈良国立博物館に勤務していました。今はフリーランスですので、依頼があればどのような撮影にも対応していますよ。また、依頼の撮影だけではなく写真家として作品も制作しています。10月1日からは京都府主催の芸術祭にも参加しますので、お時間が合えばぜひお越しください」

―今回Twitterで大きな反響があったことについて、まわりの反応はどうでしたか?

佐々木「バズりましたが皆さんの想像以上には反響の恩恵などはありません(笑)。こんな面白い写真撮って欲しい人がいたら、ぜひとも私までご連絡ください!」

人に慣れているとはいえ、野生の鹿を相手に絶妙な構図で作品を作り上げた佐々木さん。奈良で文化財撮影を手がけ、日ごろから鹿にも慣れ親しんできたことが、シュールでありながら美術品を連想させる絶妙な作品を生み出したのかもしれない。

■奈良公園名物のアレは大丈夫だった?柔術家たちの挑戦
撮影を依頼したNR柔術の代表・宇原浩一さんにもお話を伺った。

―ふだん稽古をされている道場などではなく、奈良公園を撮影場所に選んだ理由はなんでしょうか。ほかにもいくつか案がありましたか?

宇原「NR柔術の10周年の記念に、インストラクターで記念写真を撮ろうと思いました。『奈良県のブラジリアン柔術道場なので、奈良公園の博物館などをバックに道着を着て撮るといいのでは』と提案してくれたのはインストラクターの佐藤くんです。どうせならプロの方に頼もうと、佐藤君の知り合いである佐々木さんに依頼しました。そして撮れたのが今回の写真です」

―柔術家の皆さんは最初から抵抗なく裸足になれたのでしょうか。佐々木さんからご提供いただいた写真には投げ技シーンもありましたが、胴着は大丈夫でしたか?

宇原「もちろん、周りはフンだらけで抵抗はありましたが『10周年の写真の為』と諦めました。水道が近くにあったので、終わってすぐに足を洗えたのはよかったです。道着もすぐに着替えて持って帰ってすぐに洗いました」

―被写体として、撮影中にこだわったことがあれば教えてください。

宇原:基本的に佐々木さんにお任せしてましたが、構えや闘っている感じの時はブラジリアン柔術っぽさが出るようリアルな感じでやりました。

―撮れた写真をご覧になっての感想を教えてください。

宇原「とても素晴らしいものができたと、みんな満足してました。プロの方に頼んでよかったです。まさかTwitterがバズってこんなことになるとは思いませんでしたが…。」

―今回Twitterで大きな反響があったことについて、ご感想やまわりの反応をお聞かせください。

宇原「バズった画像を見て、私を見つけた方に多少声をかけていただけることがあります。こんなきっかけでも、ブラジリアン柔術の素晴らしさが伝わればいいなと思います」

写真家の腕と柔術家の技、そして奈良公園の鹿たちが生み出した一枚。「合成感ある」光景は、心技体を兼ね備えた奇跡の瞬間だった。

取材・文=油井やすこ

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