
世界中で愛されるキャラクター「ピーターラビット」が、2022年に絵本の出版120周年を迎える。これを祝うアニバーサリーが、2021年9月4日からスタートした。
ピーターラビットは、イギリスの絵本作家ビアトリクス・ポターによるベストセラー作品。元家庭教師で仲の良かったアニー・ムーアの息子が病床に伏せていると知り、5歳だったノエル少年を励ますべく、“うさぎのおはなし”を絵手紙にしたためたのが、ピーターラビットのスタートだ。
手紙が送られたのは、1893年9月4日のこと。アニバーサリーが9月4日からスタートしたのは、この日にちなんでいるのだそう。
ポターは絵手紙を元にピーターラビットのストーリーを描き上げ、自費出版を経て、1902年10月2日に「ピーターラビットのおはなし」を発表。出版社のフレデリック・ウォーン社を通じ、大々的に発売された初めての絵本となった。
絵本「ピーターラビットのおはなし」の出版から120周年を迎える2022年10月2日に先駆け、2022年3月26日(土)から6月19日(日)まで、世田谷美術館(東京都世田谷区)で「出版120周年 ピーターラビット展」が開催される。
この展覧会は、やんちゃなピーターのバースデイパーティーがテーマ。最大の見どころは、日本で初めての同時展示となる、ノエル少年に送った絵手紙と、「ピーターラビットのおはなし」で使われた挿絵の彩色原画全点。
さらに、ポターがピーターラビットを生み出す以前に描いたうさぎのスケッチやイラスト、絵本出版の前年に自費出版で制作した私家版、そして草稿本など、約170点もの展示物が公開される。
世田谷美術館での開催後は、2022年7月2日(土)〜9月4日(日)に大阪・あべのハルカス美術館、2022年9月15日(木)〜11月6日(日)に静岡・静岡市美術館と、2カ所の巡回を予定。
19世紀の終わりから20世紀の始まり、世紀をまたいでこの世に誕生したピーターラビット。120年もの年月が経過しているとは到底思えない、ポターの描いた貴重な原画を、ぜひその目で確かめてみて。
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BEATRIX POTTER(TM) (C) FrederickWarne & Co.,2021