SNSで『○○で死ぬタイプの体育教師』シリーズを発表し、モブキャラっぽい体育教師による意外性のあるストーリーで人気を博している漫画家・酒井大輔(@sakai0129)さん。10月14日に発表された『絶対死ぬ系のデスゲームで死ぬタイプの体育教師の漫画』も、約1万リツイート、3.7万いいねを集め話題となった(10月18日現在)。
ウォーカープラスの新企画「ウォーカービズ」では、さまざまな業界で結果を残した“職人”たちにインタビューを行い、成長の分岐点となったエピソードや、人生の明暗を分けた決断の舞台裏を紹介していく。今回、“死亡フラグクラッシャー”を主役にすえたSNS漫画の作劇法について、酒井さんに話を聞いた。
■SNS漫画がバズるのはほとんど“運”と“タイミング”
――漫画を描くきっかけを教えてください。
「学生時代にやっていた『メモリーズオフ』というギャルゲーに感動して、『将来こんな作品に関わりたい!イラストレーターを目指そう!』とクリアした翌日から、絵を描くようになりました。絵を描いていたら話を作りたくなって、『じゃあ漫画家を目指すか』という感じです。今は感動の欠片もないギャグ漫画を描いています(笑)」
――では、WEB漫画の活動をはじめたのはいつからですか?
「4年くらい前から、Web投稿ができる賞に応募するようになり、落選した漫画を出版社の投稿サイトにアップしていました。商業漫画を目指していたので、そこで編集さんとマッチングしたり。ただ画力の低さがネックだったので、去年から修行がてらTwitterで漫画を投稿するようになりました」
――これまでにWEBで発表してきた漫画は何作品ありますか?
「投稿サイトでは3作品、Twitterでは4ページのものが10作品くらいです」
――今では「〇〇で死ぬタイプの体育教師』を投稿すると、数万いいね!が集まる人気です。WEB漫画をバズらせる秘訣は?
「『見やすさ』が大事だと感じます。最初のページはコマを減らす、文字を大きくしてみる、トリミングをかけて外側の余白を削除するなど、小さなスマホでも読みやすいように意識するとよいと思います。あとは、とにかくたくさん作品を作ること。バズるのはほとんど“運”と“タイミング”だと感じます。この2つを完全に読みきるのは不可能なので、『うまくいかなかったら、気にせず、すぐに次の作品』と、とにかく多くの作品を作るとよいと思います。ただ1から新しい話を作るということは、せっかく作ったキャラや設定を捨てなければいけないので、メンタルがキツイですね(汗)」
■当面の目標は連載や書籍化。漫画で食べていきたい
――WEB漫画の利点はなんでしょうか。
「とにかくリアクションが早いです。読者だけではなく出版社、メディアなどから反響が驚くほど早く届きます」
――ではWEB漫画のマイナス点は?
「ネガティブな意見も直接届くのはよくないと思います。ちゃんとした意見をもらうこともあるので、批判、要望、アドバイス、中傷をうまく分けて冷静に判断できるとよいと思います。ちなみに私は全然うまく分けられていません(笑)」
――WEB漫画家としての目標を教えてください。
「当面の目標は連載や書籍化です。漫画で食べていきたいですね」
――そのために努力していることは何ですか?
「とにかく作品をたくさん作っています!」
――最後に、酒井さん作品の特徴、見てほしいポイントを教えてください。
「コマの隅っこに小ネタがあったりするので、その辺も見ていただけたらうれしいです」
取材協力:酒井大輔さん(@sakai0129)