ウェザーニューズは9月16日、2020年の第1回紅葉見頃予想を発表した。今年の紅葉は、残暑の影響で色付きがやや遅れるところがあるものの、広範囲で見頃時期は平年並の予想。北日本の平野部では10月下旬から11月上旬にかけて、東・西日本の平野部では11月中旬から下旬にかけて紅葉シーズンを迎える見通しだという。
■9月の気温は全国的に平年より高め。北海道や一部の山間部の紅葉はやや遅く
紅葉は、秋の気温が低いと色付く時期が早くなり、高いと遅くなる関係にある。今年は9月の気温が全国的に平年より高く、北海道や東北、東日本、四国の標高の高い山など、例年9月から10月上旬にかけて紅葉の見頃を迎える場所では、見頃がやや遅くなる見込みだ。
一方、10月以降の気温は平年並の予想で、東・西日本では平年並の見頃を迎えるところが多くなるとみられる。なお、東北は11月の気温がやや低めになる予想で、平野部ではやや早く見頃を迎える場所もありそうだ。
■【北海道】残暑で一部見頃に遅れも、10月中旬には広範囲で見頃に
大雪山系の山々で葉の色づきがすでにはじまっている北海道。台風9号・10号の影響で9月上旬の気温が平年より高くなったことから、大雪山旭岳では平年よりやや遅い見頃になる予想だ。
道内のその他の地域では、10月の予想気温がおおむね平年並となることから、多くの名所で平年並の見頃を迎える見込みとなっている。
■【東北地方】平野部ではやや早め、標高の高い地域はやや遅めの見頃に
東北地方では、多くの地点で平年並の時期に見頃を迎える予想。平野部では11月の気温は平年よりやや低くなると見られ、見頃はやや早くなる見込みだ。
一方、八幡平(秋田県)など標高の高い山では、9月後半の気温が平年より高くなることから、見頃は平年よりやや遅くなるとみられる。
■【関東地方】広範囲で見頃時期は平年並、10月中旬から北部の名所で見頃に
関東地方では、いろは坂(栃木県)や上野恩賜公園(東京都)など多くの名所で平年並の時期に見頃を迎える見込み。
一方、9月後半の気温が平年より高くなるとみられることから、例年10月頭に見頃を迎える那須岳(栃木県)などの標高の高い山では平年よりやや遅い見頃となりそうだ。
■【中部地方】見頃時期は平年並、10月中旬から長野や岐阜の名所で見頃に
中部地方では、9月後半の気温が平年より高い予想で、例年10月頭に見頃を迎える標高の高い山では、紅葉の見頃が平年よりやや遅くなりそう。その後、10月以降の気温は平年並となり、白川郷(岐阜県)や特別名勝 兼六園(石川県)など多くの地点で平年並の時期に見頃を迎える見込みだ。
■【近畿地方】11月上旬から見頃エリアが拡大
9月後半も残暑が続くものの、10月以降の気温は平年並になると予想される近畿地方。紅葉は多くの地点で平年並の見頃時期となり、高野山(和歌山県)などの標高の高い山では11月上旬から、奈良公園(奈良県)などの平野部では11月中旬から見頃を迎える見通しだ。
■【中国地方】多くの地点で平年並の見頃時期に
中国地方では10月以降の気温は平年並の予想で、多くの地点で紅葉は平年並の見頃時期となりそうだ。大山(鳥取県)などの標高の高い山では10月下旬から、宮島(広島県)など平野部では11月中旬には見頃を迎える見通し。
■【四国地方】広範囲で見頃時期は平年並、10月中旬から見頃のスポット増
四国地方では、9月後半の気温が平年よりやや高くなり、10月以降は平年並となる予想。そのため、例年10月頭に見頃を迎える標高の高い山では、紅葉の見頃が平年よりやや遅くなる一方、剣山(徳島県)や奥道後壱湯の守(愛媛県)など多くの名所では平年並の見頃時期となりそうだ。
■【九州地方】見頃時期は平年並、11月上旬から徐々に見頃に
九州地方は10月以降の気温は平年並の予想で、紅葉も多くの地点で平年並の見頃時期となる見込み。雲仙(長崎県)などの標高の高い山では10月下旬から、秋月城跡(福岡県)などの平野部では11月下旬には見頃を迎える見通しだ。
ウェザーニューズの第2回紅葉見頃予想は、10月中旬の発表の見込み。また、同社のスマートフォンアプリ「ウェザーニュース」では、9月17日より全国の名所750カ所の見頃予想日やスポット情報を公開する予定だ。
※新型コロナウイルス(COVID-19)感染症拡大防止にご配慮のうえおでかけください。マスク着用、3密(密閉、密集、密接)回避、ソーシャルディスタンスの確保、咳エチケットの遵守を心がけましょう。