
昨年、40周年を迎えた「機動戦士ガンダム」の奥深い世界観とSF設定は、40年以上経った今なおファンたちにとって語り尽くせないテーマとなっている。実際、ガンダムの議論が盛んなTwitterでは独自の“ガンダム論”を発信する人も多く、今回紹介するガンダムクソ解説botさん(@kusokaisetu)もその一人だ。ガンダム作品をナナメに読み解くことで、笑いと意外な発見をもたらすツイ民として9.4万人以上のフォロワーがいるガンダムクソ解説botさんに、「ガンダムシリーズに関する不正確でいい加減な解説」をはじめた理由や、ガンダム作品への想いを聞いた。
■どのガンダム作品にも見る人の心に刺さるシーンがある
――解説botをはじめた理由は?
「もともとTwitterで某図鑑や、某偏見で語るbotなどおもしろい解説アカウントを見ていて、自分でもそういった解説がしたい…と思ったのがはじまりです。さまざまな切り口でガンダムを解説して笑いが取れればいいなと思い、『クソ解説bot』という名前と方針にしました」
――解説botをはじめて何年ですか?
「およそ4年くらいです」
――ファーストからアナザーシリーズまで幅広く扱っています。好きなガンダムシリーズは?
「映像作品では機動戦士Zガンダムです。出てくる組織も複雑ですし、キャラやMSも個性派ばかりでとても解説のしがいがあります。ガンプラでいうとHGUC(ハイグレード・ユニバーサルセンチュリー)ですね。最近はHGAWやHGCEなど派生も発売されるようになって、私も含め旧キットで我慢するしかなかった人々の希望になっていると思います」
――そもそもガンダムを好きになったきっかけは?
「BB戦士の天地頑駄無のガンプラがきっかけです。そこから『コミックボンボン』を読むようになって、『機動新世紀ガンダムX』や『新機動戦記ガンダムW』、外伝作品の『G-UNIT』などの1/144のガンプラで遊びまくり、山ほど肘を折って成長しました」
――ガンダム作品の魅力は?
「作品ごとに魅力となる部分は大きく異なりますが、どの作品にも見る人の心に刺さるシーンがきっとあると思います。個人的には、新しい作品が出るとその都度時代の最先端となるガンプラが出るのでそういった点も魅力です」
■ガンダムを知らない人が見ても笑えるようなネタにしたい
――この4年間でもっともバズった作品を教えてください。
「『ジオングの弾幕を避ける際の、一般兵とアムロの違い』の解説絵でしょうか…。一番反応のあった投稿だと思います」
――最近ですと、「ガンダム、ガンキャノン、ガンタンクの射程の話」は大変参考になりました。ガンダムの知識はどうやって勉強をしていますか?
「主にWikipediaです。もともとWikipediaをひたすら読み漁るのが楽しいタチなので、ガンダムの知識の大半はそこから得ています。質問にある射程の話もWikipediaの性能諸元を見てネタを思いつき、数字をそのまま絵にしたらおもしろい絵面になるなと思って投稿しました。『有効射程と射程は違うだろ!』という声もいただきましたが、あくまでネタとして見てもらえればうれしいです」
――これほどのペースで解説するのは大変なのでは?
「ネタを思いつきしだいすぐに投稿しているので、特に大変な部分はありません。逆に、数日から数週間音沙汰無しの時もあります。いい加減なbotですね」
――解説botを考えるコツは?
「まずはオチです。どの機体やキャラクターもどこかしらに“突っ込みどころ”を探し、オチを決めてから、そのオチに必要な部分を前段で解説するようにしています。ガンダムを知らない人が見ても笑えるよう、専門用語をなるべく避けた140字を心掛けています」
――SNSの声は気にされますか?
「良い反響があるとうれしいです。でも反響が少なかったり叩かれたりするとふて寝します」
――今後チャレンジしてみたい新ジャンルはありますか?
「クソ解説botでは結構やりたい放題やれていると思います。最近はニコニコ動画などへ『クソ解説読み上げ動画』を投稿するようになったので、そちらでもいろいろとチャレンジするかもしれません」
取材協力:ガンダムクソ解説botさん
■Twitter
ガンダムクソ解説bot(@kusokaisetu)
クソ解説チーム職員(@KusoShockIn)
■ニコニコ動画
【ガンダムクソ解説】クソ解説をゆっくり読み上げてみた① https://nico.ms/sm37252733
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