千葉県富津市にあるマザー牧場は、広大な敷地で暮らす牛や馬などの動物たちや、四季折々の花との触れ合いが楽しめる観光牧場。「乳牛の手しぼり体験」や「シープショー」といった毎日開催されるイベントや「ファームジップ(ジップライン)」などのアトラクション、季節の味覚狩り、牧場ならではのグルメまで楽しみが盛りだくさん。そんなマザー牧場の基本的な楽しみ方をまるっと紹介!
※記事内で紹介している展示やアトラクション、イベント、施設等は、休止・中止または内容が変更になっている場合があります。ご注意ください。
■マザー牧場ってどんなところ?鹿野山にある自然豊かで広大な牧場
1962(昭和37)年2月に、産経新聞や東京タワーなどを創業した前田久吉により作られたマザー牧場。創業者・前田久吉の母親への想いから「マザー牧場」という名前が付けられている。牧場は、房総半島の山々や東京湾などの壮大な景色が楽しめる鹿野山(かのうざん)にあり、250ヘクタールという広大な敷地の中で、牛や馬、羊、アルパカといったさまざまな動物たちが生活している。動物たちを見るだけでなく、実際に触れ合うことができるのがこの牧場の特徴だ。
■【見どころ1】エサやりなどで動物たちと触れ合う
マザー牧場で、何よりも楽しみたいのが、牛や馬などさまざまな動物との触れ合い。敷地内には「うまの牧場」や「うしの牧場」、「ふれあい牧場」など動物と触れ合えるスポットがたくさんある。なかでも「ふれあい牧場」では、ヒツジやアヒルなどの動物たちが自由気ままに過ごしており、時間を気にせずに動物たちとの触れ合いが楽しめる。特に注目なのは、マーラ。ウサギやカンガルーに似たネズミの仲間で、実際にマーラと触れ合えるスポットは珍しいので、ぜひ体験してみよう。
「うまの牧場」では、馬の大好物であるニンジンのエサやりができる「馬のエサやり体験」(1カップ300円)がおすすめ。自分の手から馬がエサを食べる様子は迫力満点だ。手をカバーする「ハンドガード」の貸し出しも行っているので、小さな子供でも安心して体験ができる。
また、スタッフが引く馬に乗ることができる乗馬体験も実施。ワインコインで楽しめる「乗馬体験1周コース」(500円)、3歳から未就学児を対象にした「ちびっこ乗馬体験1周コース」(500円)や、起伏に富んだコースを歩く「乗馬体験パノラマコース」(1300円)は、初めての人でも気軽にチャレンジできる。“もっとやってみたい!”という人向けの「ショートレッスン」(10分間2500円)も含め、この4コースはどれも当日受付で体験できるのがうれしい。特に「乗馬体験パノラマコース」は馬に乗りながら、草原の景色とともに、非日常的な体験が楽しめる。
「うしの牧場」では、毎日「乳牛の手しぼり体験」が開催。牧場スタッフがしぼり方を丁寧に教えてくれるので、初めての人でも安心して参加できる。
■【おすすめ】牧場まるごと体験型アトラクションはぜひ参加しよう
マザー牧場に行ったら、ぜひ参加したいのが「マザーファームツアーDX」。大きな「トラクタートレイン」に乗って専用エリアをめぐる体感型ツアーで、所要時間は約60分。料金は中学生以上の大人が1200円、4歳から小学生までが700円となる。ファームステーションで好きな時間のツアーを予約し、時間になったらツアーガイドとともにトラクターに乗り込んで出発する。
ツアー中は、ツアーガイドが牧場について丁寧に教えてくれるほか、アルパカ、ヒツジ、ヤギにエサやり体験ができたり、牧羊犬のお仕事風景が見られたり、広大な風景が堪能できたりと、「マザー牧場」の魅力がたっぷりのツアーになっている。広報担当は「先着順・当日予約制の大人気アトラクションで、満席になってしまうことも。『マザー牧場』に着いたらまず予約するのがおすすめです」と教えてくれた。
■【見どころ2】四季折々の花が咲き誇る様子は見応え満点
マザー牧場では、四季折々の花も楽しめる。春には黄色の菜の花、夏にはピンク色の桃色吐息(ペチュニア)、秋には可憐なコスモスが満開になり、黄色やピンクに染まる景色に圧倒されること間違いなし。
■【見どころ3】季節の味覚狩りで四季の味をお土産に
季節の味覚狩りが楽しめるのもマザー牧場のうれしいポイント。12月下旬から5月まではフルーツトマト狩り、1月から5月まではいちご狩り、7月下旬から8月はブルーベリー摘み、9月中旬から10月はサツマイモ掘り、11月はキウイフルーツ狩りと、ほぼ一年中、味覚狩りを行っている。サツマイモ以外のフルーツはどれも数品種を栽培しているので、食べ比べが楽しめる(味覚狩りは料金別途※いちごは品種を選べない)。
■【見どころ4】空飛ぶアクティビティを楽しもう
爽快感あふれるアクティビティも見逃せない。全長340メートルのワイヤーロープをハーネスが付いた滑車ですべり降りる「ファームジップ」(1回1400円)は、まるで空を飛んでいるような感覚。滑空している間は房総の山並みを望む景色が見られるほか、眼下にはヒツジたちも。スリリングな感覚と絶景を満喫しよう。
そして、「ファームジップ」よりもスリリングなのが「ファームバンジー」(初回2200円、2回目以降1700円)。高さ21メートルから房総の山並みや東京湾を見下ろしながらダイブできるバンジージャンプ。標高321メートルからの絶景を楽しめるはずだ。どちらも午後になると混雑するので、午前中にトライするのがおすすめ。
また、場内には遊園地の「わくわくランド」もある。標高330メートルからの眺望が楽しめる観覧車や、サイクルモノレール、ファミリーコースターといった、ファミリーで遊べるアトラクションが盛りだくさん。「わくわくランド」で遊ぶには、乗り放題チケット(2500円)か、1100円分利用できる回数券(1000円)を購入しよう。
■【見どころ5】手作り体験で、思い出作りをしよう
マザー牧場では、さまざまな手作り体験を実施。「食の体験工房」では、「フレッシュチーズ&バター作り」や「ジャム作り」ができ、季節によっては「アイスクリーム作り」なども体験できる。「山の上体験工房」では、自分だけのオリジナルグッズが作れる体験がラインナップ。革のキーホルダーやヒツジの人形などを作って、お土産にしてみては。
■【グルメ】創業以来変わらない味わいのジンギスカンをぜひ!
マザー牧場を訪れたらぜひ味わいたいのが、創業以来人気のジンギスカン。ジューシーなラム肉を、地元の老舗「宮醤油」をベースに野菜やフルーツの旨味が溶け込んだ自家製ダレで味わえば笑顔になること間違いなし。創業から変わらない味を堪能しよう。ジンギスカンを楽しめるレストランは園内にいくつかあるが、席数も多く、屋外の開放的な雰囲気でも食べられる「ジンギスカンガーデンズ」がおすすめだ。そのほかのレストランでも、ハンバーグや自家製ソーセージなど牧場らしいメニューが味わえる。
また、ジンギスカンと同じくらい外せないグルメが、牧場でとれた新鮮な生乳を使ったソフトクリーム。濃厚な味わいは何個も食べたくなるおいしさだ。ソフトクリームは「まきばCAFE」などのフードスタンドで味わえるので、ぜひ味わってみて。
■【ショッピング】牧場自慢のハムやソーセージをお土産に
お土産に買って帰りたいのが、熟練の職人が手造りしているマザー牧場自家製のハム・ソーセージだ。肉本来の味わいを楽しむために、手間と時間を惜しみなくかけて仕上げたハムやソーセージはどれも風味豊かな味わいに仕上がっている。
ほかにも、飲むヨーグルトやチーズ、お菓子なども多数あり、「まきば売店」や「山の上売店」で販売されている。また、一部商品はオンライン販売も行っているので、お土産に買って帰った味が忘れられない場合は、オンラインショップで購入しよう。
■【イベント】150頭のヒツジの行進はダイナミック
毎日行われるイベントも注目。なかでも約150頭のヒツジによる「ひつじの大行進」(7・8月は休み)は大迫力のイベント。多くのヒツジを操る牧羊犬と羊飼いのコンビネーションも見逃せない。世界中から集まった19種類のヒツジたちによる「シープショー」はコミカル&キュートで、一瞬にして虜になるはず。ほかにも、「こぶたのレース」や「アヒルの大行進」などのイベントが開催されているので、時間をチェックして、気になるものを見に行こう。
■【アクセス】君津PAスマートICからが便利
車を利用する場合は、ETCが搭載してあれば君津PAスマートICを降りて約8キロ、約10分とすぐ。そのほかの最寄りの出口は、木更津南ICから約15キロ、君津ICから約14キロとなる。
マザー牧場の駐車料金は、乗用車が1000円、オートバイが300円。電車を利用する場合は、JR君津駅の利用が便利。駅からは直通路線バスが出ていて、約35分でマザー牧場に到着する。
■【料金】ツアーなどとのセットがお得!
マザー牧場の入場料金は中学生以上の大人が1500円、4歳から小学校6年生までの小人が800円となっている。また補助犬を除く同伴犬は1頭700円だ。
ツアーやアクティビティを楽しみたいならセット券がお得。マザーファームツアーDXセット券は通常大人2700円が2500円、小人1500円が1300円と200円お得になる。このほかにも、「わくわくランド」の乗り放題チケットとのセットもあるので、その日の予定に合わせてチョイスしよう。
また、2年間で3回以上「マザー牧場」を訪れるなら「2年間パスポート」がおすすめ。大人4200円、小人2200円で、場内周遊バス乗り放題や、売店商品の5パーセント割引が付くので、とてもお得になっている。
■【攻略法】コテージに泊まって、まるごと満喫!
広々とした敷地のマザー牧場は、1日で全部回ろうと思うとなかなか難しい。そこで、牧場で1泊して回る方法を紹介。牧場内にはコテージがあり、1棟1万2000円から利用可能。初日は動物と思う存分に触れ合い、コテージに宿泊、2日目は味覚狩りや手作り体験などを楽しんで、マザー牧場をまるごと満喫できる。
また、7~8月にはオートキャンプ場(1区画6000円~)がオープンするので、大自然に囲まれながらのキャンプを楽しもう。コテージやオートキャンプ場を利用するとマザー牧場の入場料が通常料金から割引きになるのも見逃せない。
かわいい動物たちと触れ合えるだけでなく、アクティビティや手作り体験などもでき、大自然を満喫できるマザー牧場は、1日だけでは遊びつくせないほどの楽しさが詰まっている。さらに大人から子供まで楽しめるコンテンツがそろっているので、いろいろな楽しみ方ができるスポットだ。
■【新型コロナウイルス感染予防対策】
・入場時、検温を実施している施設があります。
・園内ではマスクをご着用ください。
・こまめな手洗い、うがい、手指消毒や咳エチケットにご協力ください。
・来園者同士、一定の距離(ソーシャルディスタンス)を確保してください。
・待機列では2mを目安に距離を確保し、ラインに沿ってお並びください。
取材・文=小松孝裕(エンターバンク)
※新型コロナウイルス(COVID-19)感染症拡大防止にご配慮のうえおでかけください。マスク着用、3密(密閉、密集、密接)回避、ソーシャルディスタンスの確保、咳エチケットの遵守を心がけましょう。
※記事内の価格は特に記載がない場合は税抜き表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。
※2020年5月時点の情報です。