
パクチーと言えばアジア料理に欠かせない、独特の強い香りをもったハーブです。タイ料理のトムヤムクンや、ベトナム料理のフォーなどに入っています。その味わいをもっと堪能したいなら、家庭菜園がおすすめ!ここでは育て方のポイントについてまとめました。
パクチーの基本情報
・独特の香りを楽しむハーブ
・セリ科
*一晩タネを水に浸す
パクチーは、アジアでもっとも古くから愛用されてきた、強い香りをもつ食用ハーブ。タネも芳香で、スパイスとして利用されている。
かたいタネなので、発芽させるにはちょっと苦労する。タネを一晩水に浸してからまくと発芽しやすくなる。
本葉が出れば、あとは簡単に育つ。
*植えつけ場所に気をつける
秋にタネをまき、冬を越して翌年の春から本格的な収穫が始まる。占有期間が長いので、翌年の作付けプランに支障がないよう、場所をよく選んで植えるといい。
また、たくさんの株を育てなくても十分な量を収穫できるので、ニンニクやタマネギなどの畝を間借りして、数株育てる方法もおすすめだ。
栽培のコツ・栽培カレンダー
◆野菜の特徴
・肥料:普通
・光:日当たりのよさを好む
・水分:乾燥に弱い
・温度:暑さにやや弱く寒さに強い
◆タネまき時期の目安
・中間地:9月上旬~10月中旬
・温暖地:9月下旬~10月中旬
・寒冷地:8月下旬~9月下旬
◆おすすめリレープラン
春キャベツ→パクチー
ニンジンやパセリの跡地はセリ科の連作になるので、それ以外ならどこでもつくれる。春キャベツ、春ジャガイモなどの跡地がおすすめ。
*メンテナンスのポイント(中間地)
育て方のポイント
・タネを一晩水に浸して発芽促進
・冬は不織布をべた掛けして保温
・タネ採りをしてスパイスに利用
基本の育て方
畑の準備
畝づくり
冬を越して栽培するので、防寒のためにマルチを張って栽培する。
畝のサイズ 幅:60~90cm、高さ:10~15cm
■元肥(1平方メートルあたり)
完熟堆肥:1kg、有機肥料:150g、有機石灰:150g(春に施していたら不要)
■まき方
株間:15cm、条間:15~20cm
■用意するもの
黒マルチ(幅95~135cm)、不織布、押さえピン
01 タネをまく 1穴に3~4粒
セリ科のタネは、一晩水に浸すと発芽しやすくなる。1穴3~4粒ずつまいて、間引きをせずに育てる。発芽までは乾燥させないよう注意。
02 収穫の目安 わき芽を育てて収穫する
葉の枚数が増えたら葉を摘み採り、わき芽を増やして育てる。冬は伸びが悪くなるが、不織布をべた掛けして保温しておくと、徐々に生長する。本格的に収穫をするのは春になってから。

春になると勢いよく生長を始める。草丈15cmくらいが収穫適期。
葉を摘み採りながら、収穫を長く続けられる。大きな株に育てば、採りきれないほど収穫できる。
花が咲いたらそのままにしてタネをつけさせる。
◆POINT タネも収穫する
5月頃に花が咲き、そのまま枯らせば簡単にタネ採りができて、またまくことができる。
また、タネはよい香りがして、香辛料として利用される。カレーやピクルスづくりにスパイスとして利用しよう。
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