「ジブリの戦後」と題したシンポジウムが5月17日、跡見学園女子大学(文京区大塚1)で行われる。(文京経済新聞)
刊行直前記念シンポジウム『スタジオジブリの40年とアニメーション(研究)の現在』
スタジオジブリは6月で設立から40周年を迎える。トトロやポニョなどのキャラクターで知られる同スタジオの歴史は日本の戦後社会と深く結びついている。同大で日本映画史やメディア論などの分野を研究している渡邉大輔准教授の新著「ジブリの戦後」(中央公論社)の刊行を記念して企画した。
シンポジウムでは、ジブリ作品と戦後日本社会の関係性について掘り下げる。宮崎駿監督のアニミズム表現や高畑勲監督のリアリズム、「満州」からジブリへの流れ、「君たちはどう生きるか」に見る「手」の想像力まで、幅広いテーマで現代アニメーション研究の意義を考察する。
シンポジウムを企画した渡邉准教授は「ジブリは敗戦から80年がたつ戦後日本社会の半分の時代を伴走し、その時々の社会変化を作品に映し出してきた。文京区は宮崎駿監督の出身地であり、高畑勲監督が学んだ東京大学もある、ジブリとゆかりの深い街。地域の視点からも興味深い発見があるはず」と期待を込める。
開催時間は13時30分~14時30分。入場無料。