キャンプといえば、テントのイメージがあるでしょうか。今回はテントの組み立て方を取り上げましょう。
【ドーム型テントの例】
ひと昔前は、テントといえば三角のカタチをしたテントばかりでしたが、今は多様なデザインの多様な種類があります。ひとくちで言えば、最近の主流はドーム型というもので、複数のポールを組み上げ支えにして自立するようにできています
このようなことから、「テントの建て方といえば、こうですよ」という決まった型がありません。
私自身でも必ず、取り扱い説明書を読みます。大まかな完成型を理解し、構造を理解し、そして組み立てていきます。だから、初心者の方も当然、取り扱い説明書を読んでから組み立てましょう。お店でテントを買って、封を開けずにキャンプ場へ持っていって、闇雲に立て始め、暗闇迫るなかで大騒ぎしながらテントを組み立てている家族を見かけますよ。(笑)
基本的な作りのドーム型テントの組み立て方を紹介しましょう。変わったデザインのテントを組み立てる場合にも参考になると思います。
1. 場所を選び、整える
平らな場所を選びます。場所が指定されていないときは、そこが危険な場所(がけの下、大きな木の下、増水の危険性)でないかをしっかり確認しましょう。小石を拾ったりして整えましょう。
がけの下 |
大きな木の下 |
増水の危険性のある場所 |
2. ポールを組む
長さが違っていたり、形状が違うものがあります。しっかり比べて確認します。
3. 本体を立ち上げる
フックに引っかけたり、穴に通したり、いろいろなタイプがあります。要確認。
4. フライシートをかぶせる
フライシートは屋根の役割です。本体に密着しないよう、しっかり張ってください。
5. ペグを打ち、張り綱を張る
風が吹いて、飛んでいってしまうこともあります。しっかり固定しましょう。
テントは設計上、キチンと組み立てられていないと強度を発揮できません。 そういう意味で、いちばん美しく張れたときが、いちばん安心して使える状態でもあります。見た目にこだわって美しくテントを立てましょう。
これからの時期は、天候の急変も多い時期です。しっかり準備して楽しいアウトドアを過ごしましょう。
(イラスト:ほしのゆきこ)
(写真協力:小川テント株式会社)
(2009.4.30更新)
著者プロフィール
高瀬 宏樹 (たかせひろき)
日本キャンプ協会主幹(指導者養成、普及サービス事業担当)
日本全国を飛び回って、キャンプの魅力を人々に伝えたり、指導者の養成に取り組んでいる。休日は二人の息子達をパートナーに身近な自然のなかで、ささやかなアウトドアライフを実践している。