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Vol.24 阿蘇の草原を未来へつなぐ
LOHAS コンシェルジェ/奥山眞理子さん

  • 2013年2月1日

センス・オブ・ワンダー

 田んぼオーナー制度は、耕作放棄地が増える昨今、何とかしたいという気持ちから熊本市のお隣にある西原村の「にしはら食のふるさとづくり協議会」が始めたものです。
 農業体験が皆無だった奥山さんにとって、昔ながらのスタイルで行う田植えや稲刈りは、「たいへんではありますが、おひさまの光を浴びて労働し、汗を流しながら、自分の食べるものを自分で作る、という経験を通して、人間本来の営みとはこれなんだな〜と気付かされました。農薬や化学肥料は使用していないので、稲刈りの時は、カエルや虫たちがいっぱいで、これにも感動しました」と子供時代を思い出したそうです。
 「私は小学校4年生の夏まで、いわゆる里地里山で育ちました。10歳くらいまで、子供が夢中になって遊べる、のどかでゆったりとした里山で暮らせたことは、私にとって本当にかけがえのない思い出であり宝物です」

 

 

 『沈黙の春』で、化学物質の使用に警鐘を鳴らした、レイチェル・カーソンの最後の著作『センス・オブ・ワンダー』、その本の中でカーソンは、まだみずみずしい感性を持っている子どもの時に、大人が子供たちを大自然の中に連れ出そう、と言っています。また、「もしもわたしが、すべての子どもの成長を見守る善良な妖精に話しかける力を持っているとしたら、世界中の子どもに、生涯消えることのない『センス・オブ・ワンダー』=“神秘さや不思議さに目を見張る感性”を授けてほしいとたのむでしょう。この感性は、やがて大人になるとやってくる倦怠と幻滅、わたしたちが自然という力の源泉から遠ざかること、つまらない人工的なものに夢中になる事などに対する、かわらぬ解毒剤になるのです」
 奥山さんはこの本を読んだ時、「子供の頃の体験はまさにこれだったのだ〜」と思ったそうです。


 

 

エコ・クッキング


ホームページ“LOHASMATE” のトップページ
 2010年の12月に開設した奥山さんのホームページLOHASMATE。何か行動を起こさなくてはと思い始め、自分に何ができるかと考えた結果、手始めは、やはり情報発信と思ったのです。LOHASに暮らす具体的な方法、環境や健康に配慮した製品の紹介、熊本でLOHAS的発想で事業に取り組んでいる人や熊本のオーガニックカフェやレストランの紹介、各種メディアがソースの環境情報、それに、自身の体験を基にしたブログも載せています。
 「最近では、いろいろな所から声をかけて頂くようになりました。熊本市温暖化防止対策室が行っている市民啓発講座で、有機農家の方と一緒にオーガニック化粧品や認証制度の話をさせてもらったり、熊本有機農業研究会の生ゴミ段ボールコンポストプロジェクトのメンバーにと誘われて、一昨年から熊本市内の公民館などでコンポスト講座の前置きで行う、ごみ分別ゲームを担当しています」

 

 

 「新年度からは、個人の活動として交流センターや公民館で、エコ・クッキングとオーガニックをテーマとした講座を数回やらせて頂けることになっています。特に今後は、エコ・クッキングの普及に努めたいと思っています。
 エコ・クッキングは、料理する時だけでなく、買い物→調理→食事→後片付けまでを全てエコにする取り組みです。考えてみれば、この一連の過程にLOHASのコンセプトをかなり組み入れることができます。材料調達では、オーガニック食品やフェアトレード、有害な添加物、遺伝子組み換え食品などやそれらの表示の見方も伝えることができます。
 調理では、電気、ガス、水の節約、そのために役立つ環境家計簿の紹介。食事では食べ物に対する感謝や残さずに食べることの大切さが学べます。後片付けでは、環境にやさしい洗剤から発展して化学物質の怖さ、そしてキッチンのシンクからの排水は川や海へ繋がっているということの理解。
 そして、食べるもので私たちのカラダはできているということ。出来るだけ薬や医者に頼らない毎日を送ることの素晴らしさを共有できます」

 

 

 

 

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