木村秋則さんの奇跡のリンゴ 木村秋則氏の「奇跡のリンゴ」といえば、知る人ぞ知る「世界の農業を変えた奇跡のリンゴ」として知られています。
「それは思いがけず購入の機会に恵まれました。2010年の3月に横浜の『生物多様性の保全とは』というテーマのJISE市民・環境フォーラムに宮脇先生と木村秋則さんが参加され、木村さんの、実体験をとつとつと語られる姿に感動した話をマクロビオティックの知り合いの方にお話したところ、その方がずっと前から木村さんのお米を購入されているというので、紹介して頂き、私も(リンゴは決まった方が購入されるのだろうと思い)お米だけ注文したところ、リンゴの注文の葉書が届いたのです。そこでダメもとで注文したのが年末に届きました。皮まで安心して食べられる、優しいお味のリンゴです」
平松さんは「これまで農薬を使った作物の方が長持ちすると思い込んでいましたが、木村さんの実験によると、農薬を使った作物は腐敗が早いのだそうです。木村さんが育てたリンゴは6ケ月持つそうです。確かに今も手元にある木村さんのリンゴは元気なんです。そういう経緯で、今年も購入のチャンスに恵まれるかどうかは分かりませんがお米は購入させて頂きます。果物に限りませんが、低農薬でさえ育てるのにも大変な手間暇がかかります。そのご苦労を思いますと木村さんに限らず生産者さんに注文する際や振込みの際にはひとこと感謝の気持ちをお伝えせずにはいられません」
身体に穏やかに作用するオーガニックスウィーツ
松本光司先生のおせち料理 「子供の頃から料理やお菓子作りが好きで、ケーキやクッキーを焼いては学校に持っていっていました。その後一時ジャンクフードやファストフードに走っても、手作りの料理やお菓子に自然に戻っていったのは、幼い頃に母が手作りのパンやケーキを食べさせてくれた記憶が残っていたからかも知れません。ポストハーベストの心配のない国産小麦を選んだり、天然塩を選んだりして素材に意識を向けているつもりでいましたが、3年前にマクロビオティックに出会ってから私の人生は大きく変わったように思います。
友人が主催した日本CI協会顧問の田中愛子先生のお話会に伺ったことがきっかけで、同じく校長の松本光司先生とのご縁を頂きました。もしかしたら私の場合は、マクロビオティックに興味を持ったというより、この二人の先生の人としての魅力に惹きこまれたのかも知れません。
これまで松本先生から教えて頂いている中でも最もシンプルにして重要なことは『よく噛むこと』『主食が7割、おかずが3割』、これがなかなか私には実践するのが難しいのですが、御飯をよく噛んでいるとなぜか自然に感謝の気持ちがふつふつと湧いてくるのです。
よく本などで『感謝することが大切ですよ』というようなことが書いてあるのですが、感謝って本当は意識してするものでなく、なんでもない日常の中で『あぁ、有難いな』って湧き上がってくる心持ちのような気がします。この世に生を受けて、自然や大勢の人との出会いのおかげで生かして頂いていることを実感していれば、一見表面的には良くないことに見える出来事が起こったとしてもしっかりと自分自身を支えることが出来るし、その中でも希望を見出すことができるように思います」
「『沈黙の春』がアメリカで出版されたのが1962年で、1980年代の初め、私が小学生だった頃は水俣病・イタイイタイ病・光化学スモッグなどの“公害”について学び、1980年代後半、“環境問題”という地球規模の人類全体の生存に関わる問題についての情報が入ってくるようになりました。そして1990年代の後半にLOHASという概念がアメリカで生まれ、日本では2004年後半から注目され始めました。振り返ってみれば人間は常に自然環境に対する警告を発しながらも自らそれをクリアし続けてきたように思います。そして、今若い世代の方々と交流した時に、環境への意識がともすると私たちの世代より浸透していることを知る機会があり、人類はなかなか捨てたものじゃないという希望を持つことが多いです。
私たちは大きなトレンドとして地球環境にとってより良いことが自身の豊かさにつながるというライフスタイルを選びつつあります。一人ひとりが自分自身を大切に毎日の暮らしを慈しみ楽しみながら健やかに生きられる環境を実現していく・・そんな希望を感じられる話題にスポットを当てていきたいと思っています」