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Vol.02 私にとってLOHASの意味合いは、「自然と共存しようという気持ち」
アーティスト 金 大偉さん

  • 2006年10月1日

アーティスト 金 大偉さん

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PROFILE

中国生まれ。来日後、自然との共鳴感覚や精神内外部の調和を重視しつつ、先端テクノロジーを駆使して、独自の技法と多彩なイマジネーションによって音楽、映像、美術などの世界を統合的に表現。近年はアジアをテーマに音楽や映像作品を創作するほか、美術展示、国内外にて音楽コンサートやイベントを行っており、その斬新さは各分野において高い評価を受けている。
 MIDI Creativeより、『Harmony』('96)をはじめ『龍・DRAGON 』('00)『Floating Illusion』('02)など音楽CDを多数リリース。中国雲南省ナシ族とのコラボ作品『 TOMPA』は好評発売中。映像監督作品としては、文学と融合させた映像詩・石牟礼道子の『しゅうりりえんえん』('04)など多数。 2006年JDE musicより癒し音楽CD「TAO道」シリーズ、3枚同時発売。
http://www.kintaii.com

最新CDはヒーリングがテーマとなっているが。その理由は?

 これまでチャイナテクノやトンパ音楽など様々な音楽を手がけているが、元々1996年のデビューCD「ハーモニー」はヒーリングだった。生まれ故郷の中国旧満州の撫順市は当時公害の町で、私自身もひどい喘息を煩っていた。そして、日本に来てからも環境汚染はまったく変わらず、その反動で自然に対する渇望がものすごく強かった。美大時代も、自然ばかり撮ってよく先生に注意されていたくらいで、つまりは、誰よりも癒されたい、ヒーリングが必要だったのは私自身だった気がする。今は、もう少し客観的に自然を眺められるようになったけど。

中国雲南省の少数民族ナシ族の音楽「トンパ」を手がけた理由は?

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 まるで象形文字のようなトンパ文字と出会って、こんなチャーミングな文字を使う人々が一体どんな文化に親しみ、どんな音楽を愛しているのか、とても興味を抱いた。そして、折しもニューヨークの9.11事件を見聞きし、民族の融合というものにひどい不信感をもった。私自身中国の北の民族と日本人の両親の間に生まれ、中国南部の少数民族であるトンパの人々との融合があり得るのかどうか、とても疑問だった。疑問は心の中で限りなく膨らみ、気がついたら自ら現地に赴き、70を過ぎたおばあちゃんや若者たちとのコラボレーションによって音楽CDをつくることができました。
 実践して分かったこと。それは、音楽に国境はないということ。現在、本年秋発売に向けて第二弾トンパCDを準備中です。

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