お酒が好きなかたなら、気の利いたおつまみをぱぱっと作りたいと思うことがありますよね。作るならお酒に合うちょっと大人な味、そして簡単なのが一番!そんなときに役に立つテクニック、知りたいですよね。
さる2024年11月、都内で『レタスクラブ』のイベントが開催されました。その際、楽しい調理デモンストレーションを披露してくれたのが人気料理研究家の今井亮さん。そこで紹介された「大人向けのおつまみ」がすごくおいしそうだったので、みなさんにもレシピをご紹介します! 今回は、「大人のチーズポテサラ」です。
今井亮さん
▶教えてくれたのは…
今井亮さん
料理家。京都の老舗中華料理店で修行を積み、現在は書籍、雑誌、テレビ、料理教室などで活動中。著書に『白飯サラダ』(主婦と生活社)、『そそる!うち中華』(学研プラス)など。
Instagram:@ryo.imai1931
大人のチーズポテサラ
野菜のコロコロ食感が楽しい
ブルーチーズを加えておしゃれなカフェ飯風に!「大人のチーズポテサラ」【今井亮さんの特製おつまみ】 / レシピ考案/今井亮 写真/松林真幸
【材料・2~3人分】
・じゃがいも・・・3~4個(正味400g)
・きゅうり・・・1本
・玉ねぎ・・・1/4個
・ブルーチーズ・・・30g
・オリーブ油・・・大さじ1
・塩・・・小さじ1/3
■A
└マヨネーズ・・・大さじ4
└パルメザンチーズ・・・大さじ1
└粗びき粒マスタード・・・小さじ2
└粗びき黒こしょう・・・少々
【作り方】
1.じゃがいもは皮付きのまま鍋に入れ、かぶるくらいの水を注いでゆでる。沸騰したら弱火にして、竹串を刺してすっと通るまでゆでる。
2.きゅうりは1cm角、玉ねぎは粗みじん切りにしてボウルに入れる。塩少々(分量外)をまぶして10分おく。水気が出たらしぼる。
3.じゃがいもがゆだったら、熱いうちに皮をむいて、フォークで粗く潰す。塩をふってオリーブ油を絡め、冷ます。
4.3の粗熱がとれたら、2を加えてさっと混ぜる。さらに、混ぜ合わせておいたAを加えて混ぜる。ブルーチーズを小さくちぎって加え、さっくりとあえる。
ブルーチーズは小さくちぎって加える / レシピ考案/今井亮 写真/松林真幸
今回のレシピには、今井さんならではの「料理をよりおいしくするための工夫」がたっぷり詰まっています。その秘訣をいくつか教えてもらいました。
じゃがいもをゆでている間にほかの野菜を切る / 写真/松林真幸
Q1じゃがいもを皮つきで丸のままゆでるのはどうして?
A1「皮をむいたり小さく切ったりして、じゃがいもの実に水が浸透すると、本来の味が薄まってしまいます。味の濃いポテサラに仕上げるなら、丸のままゆでるのがおすすめです」(今井さん・以下A同)
Q2ポテサラに加える野菜は、一般的には薄切りでは?
A2「もちろん薄切りにしてもいいのですが、今回は角切りにしてコリコリ食感に仕上げました。いつもと違う舌触りにすることで、おなじみのポテサラに特別感を加えたかったんです」
Q3ゆでたじゃがいもは潰しすぎないほうがいい?
A3「野菜や調味料を加えたあとにも全体を混ぜるので、じゃがいもはどんどん小さく砕かれていきます。このため、最初にじゃがいもを潰しすぎると、ホクホクしたいもの食感がまったくなくなってしまうんです。フォークでザクザク、くらいで十分です」
Q4潰したじゃがいもに塩とオリーブ油を加えるのはなぜ?
A4「冷めないうちに塩をふっておくと、余分な水分が抜け、あとから加える調味料の味が入りやすくなります。オリーブ油は香りづけです」
Q5レシピ名に「大人の」とつけた理由は、ブルーチーズを入れたから?
A5「その通りです! ブルーチーズは苦手な人もいるかもしれませんが、少量加えると奥深い味になります。カフェ飯みたいなしゃれた味わいになるんです。小さくちぎって、混ぜすぎないのがコツ。全体にブルーチーズの味が浸透するよりも、たまにブルーチーズが出てくるほうが、味に変化がつきますよ。それから、調味料に粗びき粒マスタードが入っているのも、大人ポイントの1つです」
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調味料にパルメザンチーズを加えている点も要注目! コクがアップしてうまみが増します。粉状のチーズなので水分を吸ってくれるため、ポテサラがべちゃべちゃしない、といううれしい効果もあります。おつまみとしてだけでなく、ランチの1皿にもぴったりのレシピですね。
取材・文=高梨奈々 写真=松林真幸