家族の一員として人を和ませてくれる猫。元気でいっぱいな姿を見るとその状態が当たり前のように思いがちですが、猫と人はまったく違う生き物です。
私たち飼い主が準備した環境で、猫本来の自由と幸せを感じながら生きているのか? 体調に異変はないのか?
そういった猫のメンタルケア&ヘルスケアについて、猫好きの獣医師・野澤延行さんがご紹介。初めて猫を飼う人や、猫の心身の健康に配慮したい人は、ぜひ参考にしてみてください。
※本記事は松本勇祐(著)、野澤延行(監修)の書籍『猫と幸せに暮らすための教科書 家族が知っておきたい猫のメンタル&ヘルスケア』から一部抜粋・編集しました。
子猫には「子猫用ミルク」を
母猫がいない子猫を拾ったら、子猫用のミルクを買いましょう。生後0~3週齢では子猫用ミルクをスポイトや哺乳瓶で与えます。生後4週齢では子猫用ミルクと市販の子猫用離乳食を。生後6~8週齢以降はミルクを減らし、子猫用ドライフードと水に切り替えていきます。
■まとめ
ミルクもフードも子猫専用を。子猫に牛乳は厳禁!ヤギのミルクでもOK。
ヤギのミルクは、ラクトース( 乳糖) が少なく、猫の母乳成分に類似しているので安心です。子猫のおやつにもなります。
ご長寿猫は「しっかり食べる」
食欲は元気の源。どうしたら長寿猫になれるのか? その答えは「なんでも好きなものを食べる」、つまり食に貪欲であることが長生きの秘訣なのです。食材を温めて嗅覚を刺激したり、新しいウェットフードの試食会を開いて好みの味を見つけたり。工夫してみましょう。
■まとめ
ウェットフードを温めて嗅覚刺激など、飽きないための工夫を。
ご長寿猫へのアンケートでは、普段の食事で一番多いのはドライフード。手作りをしている人は、茹でたささみという結果でした。
【プロフィール】
野澤延行(監修)
1955年東京都出身、獣医師。北里大学畜産学部獣医学科卒業。東京都獣医師会会員。「動物・野澤クリニック」院長。谷中で野良猫問題およびTNRにも取り組む。
著=松本勇祐、監修=野澤延行/『猫と幸せに暮らすための教科書 家族が知っておきたい猫のメンタル&ヘルスケア』