夏から秋にかけては なすが美味しい季節です。炒め物や揚げ物で油を吸った なすが美味しいのはわかってはいても、油の摂りすぎも気になりますよね。
東京慈恵会医科大学附属病院の栄養部が監修した45万部突破のベストセラー『その調理、9割の栄養捨ててます! 調理科学×栄養がとれる食べ方のコツ』が、最新の栄養学に基づきさらに進化しました。
この書籍から、 なすを調理するときに油を摂りすぎないようにするコツをご紹介します。
油を摂りすぎない調理のコツ
なすの果肉はスポンジ状になっているため、普通に切って炒めると驚くほど油を多く吸い、仕上がりが油っぽくなってしまうことも。
油を少なめにさっぱりと仕上げるなら、最初に油を絡めておくと◎。切ったなすに小さじ1の油を絡めてしばらく置いて、しんなりしてきたら調理スタート。レンチン調理の場合も、最初に油を絡めておくとジューシーに仕上がります。
牛乳でなすがジューシーに!
フリットやソテーなど、なすをジューシーに仕上げたい場合に効果的なのが「牛乳に漬け込む」こと。なすの果肉に牛乳が入り込むと同時に、油を吸いすぎないためべちゃっとしません。
切ったなすを30分ほど牛乳に漬け込み、オリーブオイルなどで両面を焼きます。チーズで旨みを足せば、GABAの効果も期待できる一品に。
睡眠の質を上げるなら「蒸し」がおすすめ
なすの果肉に含まれているGABAは、60℃の低温加熱をすると約40%増加するため、リラックスしたり、睡眠の質を高めたりするGABAの効果を最大にするのであれば、おすすめは「低温蒸し」。蒸し器になすを入れたら火を止め、ふたをずらしてしばらく置くことで、60℃程度の温度をキープできます。またアミノ酸の一種であるGABAは、グルタミン酸などの旨み成分を加えることでも増加します。「低温蒸し+味噌やチーズを加える」の合わせ技なら、GABAは約2倍に!
※本記事は東京慈恵会医科大学附属病院 栄養部、濱裕宣、赤石定典監修の書籍『完全版 その調理、9割の栄養捨ててます! 調理科学×栄養がとれる食べ方のコツ』から一部抜粋・編集しました。
監修=東京慈恵会医科大学附属病院 栄養部、濱裕宣、赤石定典/『完全版 その調理、9割の栄養捨ててます! 調理科学×栄養がとれる食べ方のコツ』(世界文化社)