縁の下の力持ちとして日々のごはん作りを支えるキッチン道具選びは、思いのほか重要。同じ道具でも安価なものから高価なものまであるので、どれを選んだらいいか悩ましいですね。そこで料理の目利きさんたちが愛用している道具を伺いました。今回は、料理研究家の枝元なほみさんが愛用するキッチン道具をご紹介します。
教えてくれた人▷料理研究家 枝元なほみさん
90年代後半より数々の料理番組で活躍。「エダモン」の愛称で幅広い年代から愛される。2019年に間質性肺炎を患うも、今も料理のかたわら、農業を応援する「チームむかご」などの活動を行なう。近著に『枝元なほみのめし炊き日記』(農文協)。
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病気をしたことや年を重ねたことで、キッチン道具を選ぶときは「軽さも大事」と思うようになったという枝元さん。
「今回紹介する道具は、ぜ〜んぶ抱きしめたいくらい大好きな私の料理の相棒です」
指の延長みたいに使いやすい菜箸
滑りにくいのもgood!
「菜箸って指の延長。軽くて使い勝手のいいものにしないとね」と何十年も愛用するのはあすなろの菜箸。焦げても燃えないし、折れない。毎年年末に新調するそう。奥田漆器 あすなろ調理箸28cm¥1,210(暮らしのうつわ 花田)
調味料入れに大活躍するお酒の空き瓶
持ちやすい&計量しやすい
調味料を一升瓶で買ったら、持ちやすくて計量しやすい「いいちこパーソン」の焼酎瓶に移し替えて収納。ずーっとこれを使っています。中身を飲んだのは亡き父(笑)。
大きすぎず小さすぎず、サイズ感が優秀なステンレス鍋
外側も焦げにくい
前はステンレスが苦手だったけど、今はこればっかり。重すぎず、深さもあってふだん使いにちょうどいいの。マキシムSS蓋付ディープパン20cm ¥8,800/マイヤー
ズビビビッ!と切れ味抜群 洗いやすいキッチンばさみ
置いてある姿も素敵
昔から職人さんが作る機能的な道具が大好き。使い古しのタオルを切ってウエスにするときにもこれを使います。KITCHEN SHEARS(separate)¥13,200/多鹿治夫鋏製作所
薄くて軽くてカビに強い青森ひばのまな板
軽いってサイコー!
包丁との相性を考えるとまな板は木がいいけど、重いと作業がおっくう。これは軽いけど刃が木に当たる感触がよく◎。薄型まな板 青森ひばL ¥4,197/エコデパジャパン
これがあるとほっこり! 私の偏愛アイテム
■ずっとすっていたくなるごますり器
中にごまを入れて、手のひらのツボ押しをするみたいにぐるぐる回すごますり器。ふたがピタリと閉まるのも、日本のたくみの技だよね。ごまあたり器・みずめ¥6,800/そうび木のアトリエ
■洗剤不要でエコな尾鷲ひのきのたわし
ひのきをそいで編んだ「へむへむ」は、ひのき樹脂が油を吸着して洗剤いらず。へむへむで食器を洗っていると、こういうのが地球を救うんじゃない?と、少し誇らしい気持ちにもなるの。へむへむ¥600/チームむかご
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おすすめの商品を取材後すぐに3点買い、これから2点購入予定(笑)。枝元さんの菜箸の手のなじみ感には感動!(編集:永木)
撮影/林 ひろし 取材・文/宇野津暢子