こんにちは。茨城在住歴18年の夏目あや子です。DIYが大好きで家の中のいろんなものをつくったり、アレンジしたりすることで楽しい暮らしを提案しています。そんな私は結婚を機に茨城に移住して以来、茨城が大好き! そのワケは…茨城にはおいしいものがたくさんあるから。これまで、茨城でひそかに話題となっている「いばらきガパオ」や今年4月にオープンした「道の駅 常総(じょうそう)」の人気グルメをご紹介してきました。
そんな茨城グルメ推しな私が気になったのが、体験型農業テーマパーク「らぽっぽ なめがたファーマーズヴィレッジ」。
「日本の農業をステキにしよう!」を合言葉につくられた施設で、茨城特産のさつまいもを使ったオリジナルの絶品スイーツがあるのだとか…。というわけで、さっそく施設に行ってみました。
おいも愛とおいもスイーツが盛りだくさん!
やきいもファクトリーミュージアム、さつまいも工場、さつまいも畑、レストラン、カフェなどが一堂に集まった「らぽっぽ なめがたファーマーズヴィレッジ」。日本有数のさつまいもの産地である茨城県行方(なめがた)市にあり、行方市とJAなめがたしおさい、老舗のお菓子メーカーの白ハトグループが協力してつくった施設です。
舞浜の某テーマパークがすっぽり入るくらいの広大な施設。なんと、ここは2013年に廃校になった小学校の跡地なんだそう…! 校門や校庭などそこかしこに小学校の名残があります。
地元の方もよく遊びに来られるそうで、期間限定のキャンプサイトや春に開催される「おいも夜桜スカイランタンフェスティバル」の会場としても親しまれています。ヴィレッジのスタッフさんも「施設としても地元の方とのふれあいはとても大切にしています」とのこと。近くに住んでいる方が羨ましくなりました…!
ショップ&ミュージアムの入り口では、ヴィレッジのマスコットキャラクター・焼き右衛門(やきえもん)のモニュメントがお出迎え。焼き右衛門はやきいもの妖精で、2017年の「ゆるキャラ(R)グランプリ」企業・その他ランキングで13位にもランクインしています。
館内に足を踏み入れると、吹き抜けに大きなシャンデリアがドーン! この形はもちろん…おいもがモチーフになっています。
1階でまず目に入ったのは「さくらカフェ」。桜並木が有名な小学校だったので、その想いを残してお店の名前がつけられているそうです。ここでは「やきいもジェラート」や「やきいもラテ」、期間限定のスイーツなどが楽しめます。
1階のショップ「らぽっぽファーム」内には「おいもスイーツコーナー」も。敷地内の工場でつくられている、工場直送のスイーツががずらりと並んでいます。冷凍おいもスイーツ詰め合わせコーナーが大人気でした!
今後はさらにスイーツのラインナップが増えるそう。業務用のような大容量でお得な商品なども並ぶ予定で、目指すはおいもの「コス〇コ」だとか。スタッフさんのお話から、おいもにかける本気度を感じました!
ポッキーやバームクーヘンなど、スーパーで見かけるお菓子もありました。「このヴィレッジで生産するさつまいもは余すことなくすべて使い切ります。さつまいも1本のうち、半分以上は大学芋などいもの形を保つものに加工し、残りはペーストやフレーク、パウダーになって、お菓子メーカーへ納品しているんです」とスタッフさん。一般的には規格外のさつまいもははねられたりすることもあると思うのですが、こちらではそういったお芋でもペーストなどに形を変えることでしっかり活用しているのだそうです。
2階にはレストラン「Farm to the Table」があります。ここでは、ヴィレッジ内で採れた野菜や地域の農家の方から直送された野菜がたっぷり味わえます。平日はお得なランチセットやさつまいもが添えられたスパイスカレー、土日はピザ窯で焼く野菜たっぷりのピザやパスタを提供しているそう。口コミでもとっても人気のようです!
「やきいもファクトリーミュージアム」は驚きの連続!?
2階には「やきいもの聖地」と銘打つ「やきいも ファクトリーミュージアム」も。ここはミュージアムゾーンとファクトリーゾーンの2つのエリアに分かれています。入ってすぐのシアターでは、焼き右衛門がやきいもの魅力を教えてくれます。
シアターを抜けると学校の廊下が出現!ミュージアムはあえて廃校の校舎をそのまま生かしたつくりにしているそうで、とっても懐かしい気分になりました。廊下には卒業した子どもたちが書いた習字の作品も飾ってあります。
何でもアリな雰囲気のこちらの教室は「やきいも学級会」。「やきいもの偉人」たちの近くにあるボタンを押すと、やきいもの歴史などの情報を教えてくれます。明日から使えるやきいもネタが満載です!
展示室では、やきいものクイズに答えながらおもいっきり叩く「おならパーカッション」なるものも。叩くと確かにおならのような音が(笑)!
本格的にさつまいもを研究している「やきいも未来科学研究所」もあります。生育中のさつまいもに病気がでた際はこの研究所でウイルスに強い苗を開発したそうです。
「開発した苗を地元の農家さんに生育してもらい、収穫したさつまいもをヴィレッジで買い取る仕組みをつくり、農家の方々が安心してさつまいもづくりを続けてもらう取り組みも進めています」とスタッフさん。おいもの作り手のことまで、しっかり考えていらっしゃるんですね…!
おいもの形をした入り口の先はファクトリーゾーンも。さつまいもの貯蔵庫やさつまいもをペーストなどに加工する様子が見られる工場見学コーナーがある人気スポットだそうですが…ここから先はヴィレッジを訪れた方のみのお楽しみ!
ヴィレッジ限定の「干し芋だんご」がおいしすぎる!
ガラリと雰囲気が変わったこちらのシックなお店は、干し芋テイスティングBarを併設する「おいも熟成蔵」。バーでは厳選した干し芋などが味わえるそう。[/STRONG]
カウンターに座って目の前におしゃれな装飾が…と思っていたらこちらも干し芋!! もちろん本物ではありません(笑)。館内の至る所においもをモチーフにしたものや絵柄があって、遊び心が溢れているなぁと感じます。
「おいも熟成蔵」なかでもスタッフさんのイチオシ新商品が「干し芋だんご」です! ここでしか食べられないと聞いたら、試食しないわけにはいきません…。注文してから焼いてくれたおだんごがこちらです。
皮付きの干し芋を練り込んだ風味たっぷりのおだんごには、焼き芋からつくられた「芋蜜」がかけられています。ここまでおいも尽くしのおだんごはもちろん初めて。焼きたての状態でパクリと食べると、とってもやわらか~。おだんごとおいもの蜜とのコラボは言うまでもなく相性抜群! 自然が生み出す干し芋の甘さと食感がたまりません。
少し冷めた状態で食べても、ほどよい弾力があってまたおいしい…! テイクアウトOKなので、お土産にもおすすめです。
今日はとことんおいも尽くしにしようと、おだんごはさつまいもの葉のお茶・シモン茶と一緒にいただきました。初めて飲んだのですが、さっぱりとした中にどこか甘みを感じる優しい味わいで、ほっと一息つきたい時にぴったりです。
おいもが日本の農業の未来を明るくする!
おいもについて楽しく学べておいしいスイーツも味わえる「らぽっぽ なめがたファーマーズヴィレッジ」。でも楽しいだけではなく、おいも愛と地域を大切にしようという心意気がひしひしと伝わってくるスポットでした!
さつまいもの生産をバックアップする研究者がいて、一生懸命育ててくれる農家の方がいて、収穫したさつまいもを調理や加工する方がいて、それをおいしく食べられながら地域の憩いとなる場所がある…これって本当にたくさんの人の笑顔につながることですよね。
最近は農業の後継者不足なんていう話も聞きますが、他県からもたくさんの人が訪れるこのヴィレッジで「日本の農業はステキ!」というメッセージを発信し続けたら、全国にそう思う人がどんどん増えていきそう…!
みなさんも自然いっぱいの「らぽっぽ なめがたファーマーズヴィレッジ」で見て、食べて、体験して、おいも愛を感じてみてくださいね。
夏目あや子
一級建築士・宅地建物取引士・整理収納アドバイザー1級 。ブログ「なつめの手仕事日記」で自宅をDIYで楽しく育てる暮らしをつづる。
文=夏目あや子