卵はフワッ、トマトはツルン!定番中華も失敗しない、きじま流「トマトの卵炒め」の作り方

  • 2023年10月9日
  • レタスクラブニュース


テレビや雑誌を中心に活躍する料理家のきじまりゅうたさんが、料理の基礎やコツをご紹介!
調理がラクになるちょっとしたコツや、料理が飛躍的に上手くなるノウハウ、誰も教えてくれないマル秘テク、目からウロコの簡単レシピなど「料理はおもしろい」ことを伝えたいと語るきじまさんのyoutubeチャンネル「きじまごはん」から、編集部厳選の記事をお届けします。

今回は中国家庭料理の代表「トマトの卵炒め」です。中華料理の定番でもあるので、作る人の腕が試される料理なんだとか!
そんな「トマトの卵炒め」が家庭で誰でもおいしいく作れるよう、きじま流のコツを交えてご紹介。ぜひ作ってみてくださいね!



卵はフワッ、トマトはツルンと仕上がる「トマトの卵炒め」



材料はトマト、長ネギ、卵だけ! とってもシンプルですが、おいしく作ろうと思うと意外と難しいんですよね。でもおいしい作り方をマスターできれば、ご飯にも麺にもバッチリ合う万能おかずになりますよ。 
最後には「おまけコーナー」も用意したので、最後まで見てくださいね!

【材料】
トマト:1個
卵:2個
長ネギ:5cm
サラダ油:大さじ1

水:100ml
砂糖:小さじ1
片栗粉:小さじ1/2
塩:小さじ1/4

「トマトの卵炒め」の作り方



卵を割り、溶きます。



卵は平らな所に軽く打ち付けて、ヒビが入った箇所を上に向けて親指を添えます。卵を下に返すようにしながら割り落とすときれいに割れますよ。



卵を溶くときは、白身だけ持ち上げて切り、白身が切れたら黄身と混ぜます。



ちょっとだけ塩を入れます。
卵に少し味がついているほうがトマトと混ざったときにおかず感がアップします。卵は塩味が効きやすい食材なので、入れすぎには注意してくださいね。



野菜を切っていきます。
トマトを先に切るとまな板が濡れてしまうので、まず長ネギから切ります。



今回は長ネギ5センチ分をみじん切りにしていきますが、5センチの長さの長ネギをみじん切りにするのは意外と難しいんです。



なので10センチの長ネギを用意して、5センチ分だけ使います。



まず、10センチの長ネギの半分の長さまで包丁の先端で切り目を入れていきます。



端から刻みます。
5センチの長ネギを刻むと3アクションくらいになってしまうので、長めの長ネギを5センチ分だけ切るのがオススメです!



みじん切りができました。残った長ネギはラップに包んで冷蔵庫で保管してください。



続いてトマトを切ります。



まず縦半分にカット。



ヘタはV字カットにします。



中華料理屋さんだとトマトをくし形に切るのが定番だと思いますが、そうすると火入れの加減が難しいんですよね。



今回はトマトを半分にしてからくし形に切っていく方法をオススメします。





ヘタを取ったトマトを半分にし、3〜4等分のくし形にすればOKです!



合わせ調味料を作ります。



トマトの卵炒めで失敗しやすいのは、トマトから水分が出てしまい具と水分が分かれちゃうこと。なので水溶き片栗粉でとろみをつけていきます。ただ水分の少ない炒め物のとろみ付けはダマになりやすくて意外と難しいんですよね。

ここで『きじまの ちょいコツ!!ポイント』の紹介です!
合わせ調味料の中に片栗粉を混ぜてちゃおう!
合わせ調味料に片栗粉が入っているので、調味料を入れた瞬間からとろみがついて、トマトから出てくる水分も片栗粉がキャッチしてくれるという技です!



小さめのボウルを用意し、砂糖:小さじ1を入れます。
ちょっと甘めの味付けにするとご飯も進みますね。



片栗粉:小さじ1/2



塩:小さじ1/4



水:100ml



混ぜ合わせたものが「合わせ調味料 兼 水溶き片栗粉」ですね!
この方法だと失敗しづらいと思います。



材料がすべて揃ったので、炒めていきますよ。
まず卵を炒めて取り出し、続いて長ネギとトマトを入れ、次に合わせ調味料を入れて、とろみが付いたら卵を戻し入れる、という流れで作っていきます。



フライパンにサラダ油大さじ1を入れて中火にかけます。



熱い油と卵が触れると卵が膨らむので、フライパンを十分熱します。



油にめがけて卵を注ぎ入れます。



大きくかき混ぜ油と触れさせます。



ふっくら卵を作り、表面が固まればOKです。卵を溶くときに使ったボウルに取り出しておきます。



同じフライパンにサラダ油:大さじ1/2を足します。



ネギを炒めます。



ネギから甘い香りがただよってきたらトマトを入れます。



トマトを焼き付ける感じで、表面が少し崩れるまで炒めます。



以前、プロの料理人の方から「トマトの卵炒めで料理人の腕がわかる」という話を聞いたことがあるんですが、そんな料理を紹介するのってちょっと緊張しますよね。でも今回はあくまで家庭料理として、家庭で作りやすく失敗しない作り方を紹介しています!



トマトの角がちょっと崩れるまで炒めたら、合わせ調味料を再度よく混ぜて、フライパンに加えます。



フライパンに入れた合わせ調味料とトマトを混ぜていくと、どんどんとろみが付いてきます。煮立てば勝手にとろみがつくということですね。でも片栗粉がダマにならないよう、忘れずに混ぜ続けてください!



トマトの形をしっかり残すか、崩れるくらい炒めるかは好みだと思うのですが、今回はほどよく崩れてちょっとだけ形を残す状態を目指しています。



品種や時期によってトマトの水分量が変わってくるのですが、トマトが崩れてきてとろみもしっかり付いてきたら、どんどん水分がなくなってくるので、卵を戻し入れます。



卵を入れたら、ヘラで潰しながら混ぜてください。



水分で蒸された卵が膨らんできます。



炒めすぎると卵が固くなるので、全体が馴染んだらできあがりです!



「トマトの卵炒め」試食




いただきまーす!



うーん、バツグンの火入れです!



卵ふっくら、トマトはツルンなんだけどまだ食感があっていいですね!



少し甘めのタレに卵の塩加減もバッチリです!
ご飯にかけてもいいですし、冷凍うどんをレンチンしてぶっかけにしてラー油と黒酢をかけて食べても最高ですね!

おまけコーナー



「今回使用した材料(トマト、長ネギ、卵)を使って何か別のメニューを作るとしたら?」という動画スタッフからの唐突な質問に、即興で答えました!



この材料で別の料理を作るなら…

・トマトと長ネギをしょう油味の調味液で煮て、卵でとじる「トマト卵とじ丼」

・卵を炒めて取り出し、生のトマトと炒めた卵をマヨネーズで和える「トマト卵サラダ」

・刻んだ長ネギと細かく刻んだトマトを電子レンジにかけ、卵を割り入れて混ぜフライパンで焼くとオムレツ的なものができますね!
それをポン酢で食べればチヂミ風に、ソースで食べればお好み焼き風にもなります!
よりお好み焼きっぽく食べるなら、小麦粉をちょこっと入れれば、トマトから出てくる水分も吸い込んでくれるので、わりとふっくらと焼きあがると思いますよ。

・カットしたトマトと水を電子レンジにかけ、冷まして卵を混ぜ蒸せば「茶碗蒸し」に
(電子レンジは様子を見ながら加熱してくださいね)

こんな感じでいかがでしょうか? 即興でもたくさん出てきますね!(笑)
まずは「トマトの卵炒め」ぜひ作ってみてください!




今回ご紹介いただいた「トマトの卵炒め」について、気になるポイントをきじまさんに伺いました。

__ミニトマトやトマト缶で作ることも可能でしょうか?

きじまさん:ミニトマトならできますが、その場合は皮を湯剥きしたほうがおいしいです。トマト缶だと別モノになります。悪くはないと思いますが(笑)

__トマトが苦手という人もいると思うのですが、トマト以外の野菜で卵炒めをするならどんな野菜がオススメですか?

きじまさん:炒めておいしい野菜なら大体卵炒めは美味しく作れますが、水分が多く加熱することで溶けるというトマト特有のトロッと感は、ほかの野菜には見つかりませんね〜。

__定番中華でオススメレシピはありますか?

きじまさん:中華で卵を使う料理ならば「切り干し大根の台湾風卵焼き 菜脯蛋(ツァイプータン)」や、「とろとろ&ふわふわ に特化 ニラたま」がオススメです。ぜひ試してみてください!






きじまりゅうた
料理研究家。
祖母と母が料理研究家という家庭に育つ。
オリジナリティあふれるレシピと、わかりやすいトークを武器に、男性のリアルな視点から考えた「若い世代にもムリのない料理」の作り方を提案。現在は「NHKきじまりゅうたの小腹すいてませんか」「NHKきょうの料理」「NHKあさイチ」「CBCキユーピー3分クッキング」などのテレビ番組へのレギュラー出演をはじめ、WEB・雑誌 上でのレシピ紹介や、料理教室やイベント出演などを中心に活動している。著書も多数。youtubeチャンネル『きじまごはん』を配信中。

取材・文=ジョッキー

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