広々とした空間と運転のしやすさで、ファミリー層から強い支持を得ているミニバン。筆者もミニバンユーザーなのですが、家族旅行やキャンプ、子どもの送り迎えなどあらゆる場面で「たくさん積み込めるのって最高!」とその便利さを実感しています。
そんなミニバンの人気車種「日産セレナ」が、昨年フルモデルチェンジを実施。さっそく試乗会に行ってきました!
新型セレナの「e-POWER」と「プロパイロット」って?
今回の取材で使用した車は昨冬に発売されたガソリン車でしたが、4/20から新たに発売された「e-POWER」車もどんなものなのか気になりますよね。
e-POWERとは、ガソリンエンジンとモーターを融合した日産独自の電動パワートレイン。ガソリンエンジンは発電専用で、発電した電気をバッテリーに蓄え、その電力をモーターに供給して走行するので、運転する感覚はスイスイ走る電気自動車そのものなんです。
さらに、最上位グレード「e-POWER LUXION(ルキシオン)」には、ミニバンでは世界初搭載となる「プロパイロット 2.0」がついています。これは、ハンズフリーで高速道路を走行できる先進運転支援システム。センサーが周りに車がいないことを感知して車線変更までしてくれるなんて、自分で運転するより安心できちゃうかも!
ロングドライブも安心!酔いにくい車の秘密とは?
家族でドライブを楽しむ際の心配事の一つに車酔いがありますよね。特にキャンプに行く時などに、くねくねの山道を走っていると、子どもの具合が悪くならないかとても気になります…。
そんな悩みを受けて開発された今回のセレナは、「頭部の揺れ」や「視界の広さ」に工夫を施し、“酔いにくい車”を実現したのだそう。
1列目と2列目に設置された「新ゼログラビティシート」が、頭部の揺れを従来より20%ほど低減。しかもシートが腰からしっかりと支えてくれるので、体全体の揺れも少なく、酔いにくくなっているんです。
さらに、動画を楽しむためのモニターを車の中心部に配置。モニター画面と共に外の景色も視野に入ってくるので、体性感覚とのずれが生じにくく、結果的に酔いづらくなるんですって。
他にも、腹部への圧迫を軽減したシートベルトバックルや、車の嫌な臭いを緩和するプラズマクラスターなど、車酔いしないための工夫があちこちに。
子どもが車酔いしてしまうのはある程度仕方ないことだと思って諦めていたので、そこに注目して配慮してくれるのは本当にありがたいです!
2層に開くバックドアで積み込みも楽々♪
そして今回特に驚いたのが、このドアの開き方!
えぇ〜!!そこが開くの!?って思わず叫んじゃいました。
これは、ドアが2層に開くデュアルバックドア。
バックドアは閉めたまま、上部だけが開くため、通常の約半分のスペースで開閉することができるんです。
スーパーの駐車場など後ろのドアを全開するのが難しいような狭い場所でも、荷物の出し入れが気軽にできて助かりますね。
もちろん、前のモデルから引き続き、車内はこーんなに広々!
3列目の椅子を倒せば、キャンプ用品やアウトドアグッズもたっぷりと入ります。
電制シフトの採用で足元のスペースが広々!
次に注目したのはハンドル周り。メーターやナビの画面が大きくてとにかく見やすいと思いませんか? そして最も大きな驚きはシフトレバーがないこと!
実は新型セレナはスイッチタイプの電制シフトを採用しているんです。ボタンを押すだけの動作でシフトチェンジできるので運転もしやすいですね。
さらにシフトレバーがないことによって、先代セレナと比較して足元の空間が120ミリも拡大しているのだそう。運転席と助手席のウォークスルー性が向上することで、子どものお世話をしたり荷物を動かしたりする動作も楽々。足元のスペースが広いのはかなり嬉しいポイントです。
他にも様々な便利機能がいっぱい!
他にも、ファミリーカーならではの“痒い所に手が届く”便利な機能がいっぱい!
たとえばこちらのドリンクホルダーは差し込み口が四角くなっています。実はこれによって、今まで差し込めなかった四角い紙パックのドリンクも置けるようになったのだそう。
これで子どもがドリンクを買うときに、「それは車で飲めないからダメ!」と言わずに済みますね…笑
また、オプションでシートの防水や撥水を選べるほか、シートのステッチはお菓子の食べこぼしを詰まりにくくさせる機能性も兼ね備えています。
さらに、こちらの給油口も従来のタイプと違い、キャップレスタイプになっています。蓋の開け閉めをする必要がなく、ガソリンのノズルを直接奥まで差し込んで給油することができます。給油の際に手が汚れないのが嬉しいですね。
他にも、有料のコネクテッドサービスを利用すると、車内に搭載されたAmazon Alexaを介して自宅のスマート家電のオンオフをコントロールするなんてこともできちゃいます。
暑い日は、帰宅する前に「エアコンを25度に設定して」と車に呼びかけるだけで、快適な部屋が用意されているなんて…なんだかもう未来的すぎて車の進化に驚きっぱなしです。
「家族との交流を最大限楽しむためのミニバン」をコンセプトに、より使い勝手がパワーアップした新型セレナ。家族で過ごす時間を快適で楽しいものにしてくれる、ワクワクがたくさん詰まった車でした。
取材・文=宇都宮薫