冬といえばみかん!
あったかいこたつに入ってみかんを食べる風景は、冬の風物詩の一つですよね。手軽に食べられるみかんを常備しているご家庭も多いのではないでしょうか。
みかんは皮をむいて食べることがほとんどですが、皆さんはどのようにむいていますか?
ツイッターでは、一風変わったみかんのむき方が話題となっています。
農林水産省公式ツイート:
「12月3日は#みかんの日。ベルト状に房を並べるみかんの皮のむき方。祖母が昔よくやってくれて、小さな頃はまるで魔法みたいだなって眺めてたのを覚えています。今、自分でやってみると、意外と簡単にできるんだな・・・おばあちゃん、これで合ってますか?」
気になる投稿をしたのは農林水産省の公式アカウント。
みかんのヘタと底の部分の皮を丸い形になるようにむき、残りの部分を一本のベルト状になるようむいていきます。
するとみかんの房が一列に並び、なんとも食べやすそうな形に!
コメント欄には次々と「やってみた」報告が上がり、大きな反響を呼びました。
投稿に至った経緯について、農林水産省の「中の人」に話をうかがいました。
__ベルト状に房を並べるみかんの剥き方、とても斬新で驚きました。このむき方を教えてくださったのはおばあさまということですが……?
農林水産省 担当者:
「私の実家の愛媛県では、テーブルやこたつの上に常にみかん(冬以外でも夏みかんやハウスみかんなど)があるのが通常の風景でした。おばあちゃんの家にいっても同様で「ほら、みかんを食べぇ」と差し出してくれるのですが、おなかがいっぱいの時は手をつけないことも。そんな時にこのむき方で出されると思わず食べてしまう、魔法のみかんでした。(当時は本当に魔法みたいだと思って眺めていました)」
__冬以外にもみかんがあるなんて、みかん好きとしては羨ましい限り! 魔法のみかん、という表現にも共感です。同じむき方をやってみた、というコメントも多かったですね。ご紹介されたむき方のコツはなんでしょう?
農林水産省 担当者:
「皮をむきやすくて小型の【温州(うんしゅう)みかん】がおすすめです。ベルト部分がまっすく綺麗に残るように意識してむくと上手にできますよ。【紅まどんな】や【伊予柑】などは皮が薄くて房とぴっちりくっついているため難しいので、スマイルカットがおすすめです」
スマイルカットとはいわゆる「くし切り」。仕上がりがニッコリ笑った口元に似ていることに由来しているそうです。みかんを上下に半分にカットし、1/8のサイズのくし形に切るだけ。皮が薄い品種の場合、手でむくよりもきれいに、そして房を潰すことなくむけそうですね。
__今回のツイート、現在6000を超える「いいね」がついていますが、率直なご感想を教えてください。
農林水産省 担当者:
「ツイッター上で、多くの方が挑戦され披露してくださっている投稿を見てびっくりしました。『これがやりたくてみかんを大量に買いました』というコメントが一番うれしかったです。こういった楽しいむき方で食べることで、国産みかんの消費に繋がればいいなと思っています」
みかん好きの一人として、私も国産みかんの消費に協力させていただきました。
購入したのは青島みかん。静岡県の代表的な温州みかんの一つだそうです。
みかん好きな家族に食べられてしまう前に、さっそく真似してみようと思います。
まずヘタの部分を、皮が丸くなるようにむいていきます。反対側の底の部分も同様に。
次に残った部分の一箇所を房に沿うように縦にむき、全体を広げます。房を一つひとつ広げたら完成です。
話題のツイートよりも不恰好ではありますが、思った以上に簡単にできました。
房が独立しているので取りやすく「このむき方で出されると思わず食べてしまう」という言葉にも納得。ぽいぽい口に入れちゃいます。
ベルト状になっているから取り分けも簡単でした。
つい食べすぎてしまう子どもたちに出す時にもこのむき方はよさそう♪
最近数に興味を持ち始めた3歳の息子は房を数えながらうれしそうに食べていました。
むき方次第で楽しさも食べやすさもUP。今年の冬はこのむき方でみかんを美味しく食べようと思います。
文=上田美里