家の中がなかなか片づかない人の中には、捨てることに対して「もったいない」「罪悪感がある…」と思っている人もいるのではないでしょうか。だけど今、「もったいない」の常識が変わってきているのです。今回は減らすのが苦手なあなたの背中を押す!Q&Aをご紹介します。
教えてくれたのは▷和田由貴さん
消費生活アドバイザー。暮らしや家事の専門家として、雑誌やテレビ、webなど多方面で活躍。20年以上前からオークションなどをフル活用している。
減らすのが苦手なあなたの背中を押すQ&A
Q.買い手と連絡を取ったりこん包したり、売るのって、忙しいとできない…
A.一昔前より、手続きが手軽でスムーズに
「以前はメルカリやヤフオク!でも匿名配送はなく、個人間のやり取りが面倒でしたが、最近は各社のサービスが進化しています。例えば個人の出品に店舗が買い取り希望をするアプリ「オファー買取」も手軽で安心して売りやすいと人気。売る側の負担が減っています」(和田さん)
Q.処分の方法が分からず、 使わない化粧品がたまっています
A.各自治体が、捨て方を分かりやすくWebやアプリで紹介しています
「各自治体が、ごみの分類や処分方法をホームページに載せていたり、分別アプリが出ていたり、分かりやすく情報を発信しています。また、自治体の清掃課などに電話で問い合わせてみるのもいいと思いますよ」
Q.ものを買う、増やすことに今度は罪悪感が出てきました
A.使い尽くすもの、中古で売るものと、買う段階で分けて考えておくとラク!
「車を中古で売るのが定着しているように、今は何でも売れます。車のように、この服は将来売れる定番色にしようとか、これは着倒して最後は雑巾に、と計画を立てて気持ちよく買い物を!」
Q.もったいないという気持ちがなかなか消えません
A.放置しているほうがもったいない時代。使ってくれるところに委ねるのが賢い選択!
「必要としている誰かが使ってくれたり、加工されて資源になったり、社会貢献につながったりと、手放すことが人の役に立つ時代です。大切にしてきたものにこそ、第二の人生を!」
Q.思い入れのある服は、やっぱり手放せない…
A.ボタンやワッペンなどパーツだけ残す手もあり!
「お気に入りだったシャツのボタンを外し、今よく着る服につけたり、サイズアウトした子ども服のワッペンをバッグにつけたりなど、形を変えて思い出を残す方法もありますよ!」
【編集部より】家に置いておくほうが「もったいない」時代です!
今までの「もったいない」は、まだ使えるから取っておくというものでしたが、これからは使えるものを家においておくことが「もったいない」に変わってきています。物価高や環境問題を真剣に考えていかなければならない今、どんどんものを循環させていくことは、時代に合っていて、いいことだなと感じました。またいらないものを収納していた場所が空けば、家の中のスペースにもゆとりが生まれます。
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形を変えたり使ってくれるところに委ねて第二の人生を送ってもらう。思い入れがあるからとただ家に置いておくことのほうが、もったいない…に変わってきていますね。
撮影/林 ひろし イラスト/山﨑美帆 編集協力/田中理恵 編集部コメント取材/松田支信