日本は地震大国。先日もまた、大きな地震がありました。
地震の被害に遭われた皆様へお見舞い申し上げます。
地震に台風、水害などに備えるための"防災グッズ"はもちろん大事。でも、優先して備えるべきは、「そのとき本当に必要になるもの」ではないでしょうか? 被災者たちに話を聞くと、まず大事なのは家の中を整えることだと分かりました。
家が無事で身の安全が確保でき、避難所に行かなくてもなんとかなるときにするのが「在宅避難」。外へ避難するときとはちょっと違う、備え方のコツを永田宏和さんが教えてくれました。
教えてくれたのは▷被災体験談を伝える防災の専門家 永田宏和さん
NPO法人プラス・アーツ理事長。阪神・淡路大震災10周年事業で、新しい形の防災訓練「イザ!カエルキャラバン!」を開発。楽しく学ぶさまざまな防災プログラムを企画。著書(共著)に『地震イツモノート』(ポプラ社)など。
備蓄の量をしっかり確認
使い回し方も工夫を
災害が起きた際の避難場所として、現在は避難所だけでなくたくさんの選択肢があります。例えば親類の家、車、テント、そして自宅です。
「コロナ禍の現在、自宅が無事で在宅避難ができるならば、それがいちばん安心で、ストレスもたまりにくいと思います。そのためには、長い"籠城"に備えて、ある程度の量の非常食を準備しておくことが大切。私の場合、おいしいレトルトカレーや珍しいご当地カレーなどを買って、楽しみながらローリングストックしています。青汁やシリアルバーなど栄養補給できるものを準備しておくのも大事です」(永田さん)。
実際に大きな災害が起こると、ガスや水道が2、3カ月止まることも。落ち着いたら支援物資が届きますが、約1週間分くらい家族分の食料があると安心とのこと。また事前にハザードマップで、自宅が安全な地域か調べておくことも忘れずに。
災害時おすすめの動き方
被災時どこで避難生活をするかは重要な問題です。特に新型コロナウイルスがまん延している今、できれば自宅が安心。在宅避難時のおすすめの動き方は下のとおりです。
■A.自宅
被災時も人の目を気にせずにゆっくり過ごせるのが自宅。長い避難生活ができるように、ふだんから食品と防災グッズをしっかり準備することが重要。
■B.近所の人
実はふだんのあいさつが一番の防災になるそう。有事の際は地域のつながりが助けになることも多く、希薄なコミュニティだと困ることも。
■C.避難所
避難所は地域の重要な情報が集まったり、支援物資が届くなど、災害時のハブスポットに。関わりは絶たず、こまめにチェックしに行くのがベスト。
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約1週間分の家族の食料を備えると結構な量になりますね。ローリングストックして消費期限を切らすることなく、備蓄食を循環させて使いつつ備えましょう! 在宅避難時は周囲との情報交換を大切に。
イラスト/上路ナオ子 編集協力/酒井明子
【レタスクラブ編集部】