日本は地震大国。先日もまた、大きな地震がありました。
地震の被害に遭われた皆様へお見舞い申し上げます。
地震に台風、水害などに備えるための"防災グッズ"はもちろん大事。でも、優先して備えるべきは、「そのとき本当に必要になるもの」ではないでしょうか? 被災者たちに話を聞くと、まず大事なのは家の中を整えることだと分かりました。
教えてくれたのは▷阪神・淡路大震災を経験した佐藤尚之さん
株式会社ファンベースカンパニー代表。コミュニケーション・ディレクター。34歳のときに妊娠9カ月の妻と阪神・淡路大震災を経験し、その体験をnoteに投稿。被災地支援や、「みんな元気になるトイレ」の普及活動などを行なう。
【すぐやる】防災グッズは頑丈な玄関のげた箱へ
玄関は家でいちばん丈夫といわれています。「大事なものは、家が半壊、全壊しても外からアクセスしやすいげた箱にあれば、持ち出せます。部屋の奥でも取りに行けるという発想は甘いです」。
眼鏡は割れることもあるため、古いものでいいのでげた箱に。洗髪できない状況に備え、帽子もあると◎。
げた箱にイン
防災リュック
現金
帽子
眼鏡
【これが心配】現金を玄関に置くの、危なくない?
電気が止まると銀行のATMやキャッシュレス決済の使用が困難に。災害時は現金が大切です。「貴重品こそ家の奥にしまいがちですが、やはり取り出すことが不可能になることも。しばらく必要になる金額だけを隠しておくのはどうでしょうか?」
電気ケトルやカセットコンロを持とう
「阪神・淡路大震災のときは、ガスや水道の復旧に1カ月以上を要しました。そんな時にカセットコンロや、比較的早く復旧する電気で使える電気ケトルがあると便利です」。温かいものを食べられたり、お湯で体を拭くことができるのは被災時にとても重要。
観音開きの扉にはストッパーをつける
観音開きのキャビネットは、揺れで扉が開いてしまい、中のものが床に散らばることも。「収納されているものが食器だった場合は、割れて床にガラス片が散乱してしまうと危険。ストッパーをつけて、開閉をロックしておくと安心です」
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防災グッズを用意していても、保管場所によっては万が一の際に取り出せないケースもあるんですね。まずは今すぐできる「防災グッズを玄関のげた箱ヘ移動」から始めましょう!
イラスト/上路ナオ子 ここままこ 編集協力/酒井明子
【レタスクラブ編集部】