最近、自分の作るごはんに飽きてきた!という方も多いのでは。
多い人だと、お弁当を含め1日3食、年間で1000食以上作っている計算になります。
これではマンネリ化もしますよね…。
でも他に作ってくれる人なんていないし、外食に頼るにも予算が限られているし、結局自分がやらざるを得ない…そんな声をよく聞きます。
そこでレタスクラブでは、子育て中の主婦の皆さんの食生活の実態についてレタスクラブアンケート部の皆さんに尋ねました。(2021/8/17~2021/8/24実施:回答者1811人のうち「女性・既婚・子どもあり・23歳~50歳」の子育て中の主婦438人の回答を抽出)。
定番のお手軽メニューや食生活を豊かにするコツなど、今すぐ取り入れられるアイデアも満載です!
食事作りに休みはある?
掃除や洗濯は数日放置してもなんとかなるけど、1日たりとも休めないのが食事作り。
週に1日でもいいから休めたら嬉しいですよね。そこで、自分以外の誰かが食事を作ってくれることがあるか、その頻度を聞いてみました。
「食事作り」を自分以外が担当することはどのくらいありますか?
毎日…66票(15.1%)
週に5~6日…24票(5.5%)
週に3~4回…16票(3.7%)
週に1~2回…90票(20.5%)
ほぼない…242票(55.3%)
「ほぼない」と答えた人が過半数を占めていたことから、やはり毎日休まずがんばっている人が多いよう。ただそのいっぽうで、週に何日かでも自分以外が食事作りを担当する日があると答えた人も半数弱いることがわかりました。ちなみに自分以外で食事作りをすることがあるのは、「夫」が68.0%でトップ。次いで、「母(子どもにとっての祖母)」が16.2%、「子ども」が10.6%という結果に。
共働き家庭が多くなってきたことで、食事作りの家事をシェアする家庭も徐々に増えてきているようですね。
食事作りの何が大変?
食事の支度の中でも一番大変に感じていることを聞いてみたところ、圧倒的多数の人が「献立を考えること…256票(58.4%)」と回答しました。2位の「調理」、3位の「食器洗い」はともに約10%強だったことからも、食事作りにおけるへとへとの原因は、肉体的疲労よりも、献立に頭を悩ますという精神的な疲労のほうが大きいようです。毎日のことだし、家族の好き嫌いもあるし、調理にかけられる時間も限られているしで、「マンネリ化する」、「ネタ切れする」という声も多く寄せられました。
それだけ悩んでいる人が多い献立作りですが、考える際に何を重要視しているのでしょうか?その理由と共に尋ねてみました。
作る料理を決める際、特に重要視していることは何ですか。
■1位 栄養バランスがいい…151票(34.5%)
・「毎日の食事は栄養源。免疫力を高める上でも栄養バランスは大切だと思います」
・「独身時代にレトルト・インスタント・外食が続いて風邪をひきやすくなったので、重要性が身に染みている」
・「子どもは成長期なので体づくりが大切だし、偏食も防ぎたいので」
家族の健康を守るため、食事では栄養バランスを最重視という人が、最も多い結果となりました。
■2位 簡単に作れる…92票(21.0%)
・「フルタイムの仕事をしていて、時間との勝負」
・「夕方は時間がないから。食べたら片づけて、お風呂に入って、子どもを寝かしつけてとバタバタなので、手の込んだものは作れない!」
など、仕事や育児に忙しく、現実的に料理にそんなに時間を割けないという人が多々。また、
・「子どもたちの『おなか減った』コール」
・「料理に時間をかけていたら、お菓子を食べられてしまう」
など、スピーディーに提供しなければというプレッシャーを感じている人も。せっかく栄養バランスを考えて作っても、先にお菓子でおなかいっぱいになられたら困りますよね…。
■3位 家にある食材で作れる…87票(19.9%)
・「まとめ買いしてある食品で夕食を準備しないと、コストの面でも時間の面でもロスが生じる」
・「食材の無駄をなくすため」
など、時間やお金の節約、食品ロス防止のためという意見のほか、コロナ禍で買い物の回数を減らしていたり、子連れで頻繁に買い物に行けなかったりなど、気軽に外に出られない事情から、家にあるもので作れることが必須条件という人も多くみられました。
忙しい朝は主食と主菜が一挙にとれる一品料理が主流
では、実際には毎日どんなメニューを作っているのでしょう?昼食は家族がそれぞれ別の場所で食べることが多いため、朝食と夕食について聞いてみました。まずは朝食から。
日常の朝食は、次のうちどれに近いですか?
主食+主菜…152票(34.7%)
主食のみ…146票(33.3%)
主食+主菜+汁物…55票(12.6%)
主食+主菜+副菜+汁物…34票(7.8%)
主食+主菜+副菜…25票(5.7%)
その他…26票(5.9%)
1位が「主食+主菜」、2位が「主食のみ」ですが、その数字はほぼ拮抗。合わせて約7割と、やはり時間のない朝は、副菜や汁物はナシという人が多いようです。ちなみに朝の主食としてもっとも多く食べられていたのは、「パン…222票(50.7%)」。2位の「米…182票(41.6%)」とは僅差ながらも、やはりより手軽に食べられるパンのほうが人気が高いようです。
主菜として登場頻度が高かったのは卵料理。中でも特に人気なのは、目玉焼き、卵焼き、スクランブルエッグの3メニューでした。
【目玉焼き】
・「簡単だけどボリュームがあるから」
・「フライパンの上に直接割り入れるので洗い物が少なくて済む」
・「寝ぼけてても作れるから」
何しろ簡単という意見が圧倒的多数!焼いている間に別のことができるという利点も。
【卵焼き】
・「お弁当にも入れられる」
・「ほうれん草やしらすを入れると栄養価が高くなる」
お弁当のついでという人が多くみられました。同じ卵料理なら、わざわざ朝食とお弁当で分けるのも手間ですからね。一緒に作ることで時短も実現するし、洗い物も少なくてすむという利点も。また、卵料理の中でも子ども人気が高く、ササっと食べてくれて早く片付くというのも魅力のようです。
【スクランブルエッグ】
・「簡単だし、具材もハムや野菜を混ぜても美味しく食べる事が出来るから」
・「早く作れてフライパンに残りにくい」
調理時間に関しては、断トツに早いスクランブルエッグ。貴重な朝の時間を1分1秒でも節約できるのは助かりますよね。
出勤や登園・登校時間の関係で、食事時間にもリミットがある朝。主食と主菜が一緒にとれる一品料理も人気でした。そこで、皆さんがよく作っている朝の簡単一品料理を教えてもらいました。
■みんなの朝の簡単一品料理
【パン食派】
・「しらすチーズトースト。息子の好物で、たんぱく質もとれる」
・「ピザトースト。簡単でボリュームがある。少しだけど野菜も肉もとれる」
・「たまごマヨトースト。食パンのふちにマヨネーズの土手を作り、全卵を割り入れトーストするだけ」
・「ホットサンド。食パンに残り物を挟んで焼くだけ。簡単で美味しい」
基本的にあるものを乗せて焼くだけ。包丁を使わずにできるのが高ポイントです。
【ごはん食派】
・「しらす丼。乗せるだけで簡単」
・「納豆ごはん。食べやすく栄養バッチリ!食べると元気になります」
・「卵かけごはん。韓国のりを混ぜると美味しい」
包丁も火も一切使わないのは、ごはん派も一緒。また、乗せるだけよりはちょっと手間はかかりますが、おにぎりも人気がありました。その理由としては、
・「米、海苔、具が一緒にとれる」
・「子どもたちが簡単に食べられる」
・「通勤途中に食べながら行くから」
などなど。作るのに多少の手間がかかっても、子どもが早く食べてくれ、早く片付くのであれば、結果として時短につながるようです。
パン食、ごはん食に関わらず、忙しい朝を過ごすユーザーたちからは、簡単で栄養価の高い朝食が支持されていました。ある程度のマンネリ化は避けられませんが、家族の好みのものであれば、繰り返し出しても嫌な顔はされにくいようです。
焦点は健康!家族が好きなメニューに野菜を忍ばせる
次は、夕食の構成についてみていきましょう。
日常の夕食は、次のうちどれに近いですか?
主食+主菜+副菜+汁物…216票(49.3%)
主食+主菜+副菜…85票(19.4%)
主食+主菜+汁物…74票(16.9%)
主食+主菜…52票(11.9%)
主食のみ…3票(0.7%)
その他…8票(1.8%)
「主食+主菜+副菜+汁物」が約半数、次いで「主食+主菜+副菜」、「主食+主菜+汁物」の順となりました。朝食ではどうしても野菜が不足しがちになるため、夕食では2品以上のおかずを作り、野菜不足を補っている人が多かったようです。具体的に夕食でよく作るメニューとしては、以下のものが挙げられました。
【カレー】
・「カレーだと、息子がいろんな野菜を多く食べてくれる」
・「とにかく簡単で、何も考えずに作れる」
・「子どもたちの習い事で帰宅が遅くなることがあるので、よくカレーを作ります」
・「いろんな野菜を刻んでキーマカレーにすると、栄養バランスもよくなる」
【ハンバーグ】
・「リクエストされるし、お弁当にも活用できる」
・「子どもが苦手な野菜を細かくして混ぜられる」
【肉じゃが】
・「余ったら、次の日は豚汁かカレーに変身」
・「簡単だし1回作ると2~3日はもつ」
・「圧力鍋で一気にできる」
・「作り置きできるので、食べたい時にすぐに食べられる」
【豚肉の生姜焼き】
・「調理が簡単で家族ウケがいい」
・「玉ねぎなどの野菜も一緒に炒めればヘルシー」
・「疲労回復効果がありそう」
【餃子】
・「肉も野菜もしっかりとれる」
・「子どもが好きなメニューで野菜がたくさんとれる」
どれも、子どもも大人も大好きな定番メニューばかり。やはり、家族が喜んで美味しく食べてくれるというのが一番嬉しいものですよね。そのなかでも、栄養バランスを考えて野菜をたくさん入れるなど、家族の健康を守る工夫が感じ取れる結果となりました。
また、野菜不足を補うメニューとして人気が高かったのが味噌汁や野菜スープなどの汁物。
・「野菜がたっぷりとれる」
・「いろんな具材ででき、バリエーションも豊富」
・「冷蔵庫にある野菜をなんでも入れられる」
・「生野菜だと子どもが食べてくれないから」
肉に野菜、豆や海藻類など、とにかくなんでも入れられて、味付けに迷うこともない味噌汁や野菜スープ。
バランスのとれた献立に日々頭を悩ませている、子育て中の主婦の強い味方と言えそうです。
小さな工夫で食生活はもっと楽しく豊かに!
「時間がない!」「献立のマンネリ化」「作るのにへとへと」など、さまざまな悩みや課題を抱えながらも、日々奮闘し続けている子育て中の主婦の皆さん。そんな中でも、家族のため、自分のために、食生活を少しでも楽しく豊かにするために工夫している人も多くみられました。最後に、そのアイデアの一部をご紹介します。
・「自分でできる料理には限界があり、また育児をしながら作る料理のレパートリーにも限界があるので、テイクアウトを利用することに罪悪感を感じないようにしている」
・「何でも自分で作ろうと張り切り過ぎず、冷食やお惣菜、味付け済みで焼くだけのパック、混ぜるだけのレトルト商品など、手抜きもする」
完璧を求めてもへとへとに疲れるだけ。冷食やテイクアウトを上手に活用すれば、時間的にも余裕をもって食事することができるし、いつもとは一味違うメニューを楽しむこともできますよね。また、メニューのマンネリ化を防ぐ手段としては、
・「いろいろなスーパーに買い物に行くようにしている。売っているものが違うから」
・「新しい食材を取り入れる。大豆ミート、オートミール、ご当地野菜など」
・「例えば中華だったら花椒油や香辣油のように、ひとかけでお店のような本格的な味わいにできる調味料を活用。味がグッと変わるので楽しいです」
・「ふるさと納税の返礼品は高級な牛肉・魚介・果物などを選んでいる」
など、新しい食材や調味料にチャレンジしたり、たまには高級食材を取り入れてみたりなどの工夫もみられました。また、
・「自宅でも、たまに○○フェアを開催するようにしてメリハリをつけている。沖縄フェア、タイフェア、ハワイアンフェア、北海道フェア、イタリアンフェアなど」
・「時々サプライズで夫の好物を作っています。普段が酷すぎるからかもしれませんが、とても喜んでくれるので嬉しいです」
など、たまにはプチスペシャルなメニューを取り入れると、家族からも喜ばれるようです。
確かに、2~3品沖縄っぽいメニューを用意して「沖縄フェア」と銘打つと、俄然楽しくなりそうですよね。
また、そのほか楽しむための工夫としては、
・「調理は音楽を聴きながらやる」
・「食器をお気に入りのものにする」
・「ランチョンマットをその日の気分で変えて使用。豪華に見えて気分も上がるし、食欲も増す気がします」
など、好きな音楽や食器で自分の気分をアゲていくタイプのほか
・「月に1~2回はたこ焼きやお好み焼きなど、家族みんなでワイワイしながら食べる」
・「ホットプレートを活用し、夫や子どもにやってもらう」
・「子どもが楽しく食事できるように、例えば海苔巻きを自分で作らせたりしている」
・「家庭菜園で、子どもたちが収穫できるミニトマトやきゅうりなどを育て、その野菜を食卓に出すようにしています」
・「外食のできないコロナ禍なので、たまにはバイキング形式にして、おうちごはんでも雰囲気を楽しむ」
など、家族を巻き込んで、調理から一緒に楽しんでしまうというタイプも。確かにこれなら「自分しか作り手がいない!」と嘆いていた我が家のような家庭でもできそうです。調理の負担も軽くなるし、まさに一石二鳥ですね。
また、食事は家族とのコミュニケーションをはかる貴重な時間でもあるため、
・「食事中はテレビやスマホは見ないで、ちゃんと味わって食べる」
・「SNSなどで話題のレシピを試してみたり、会話が弾みそうな料理を作ってみたりする」
・「子どもは何かを一生懸命食べている時が一番かわいいと思うので、食べている時のほっぺをよく眺めています。『かわいい、かわいい』と口に出してしまいます」
など、家族との会話を大事にしているという意見も多々。同じものを美味しいと感じ、同じ話題で笑い合う、そんな食卓こそが心にも体にも一番の栄養になるのかもしれません。
文=酒詰明子