朝晩冷えるようになってきましたね。冷え取り食材の代表選手である「ショウガ」は、生で食べた場合と加熱して食べた場合の性質が異なる食材です。
ショウガの冷え取りパワーをおさらいし、身体を芯から温める作り置きレシピを2つご紹介します。
・生ショウガの特徴
生のショウガに多く含まれるジンゲロールという成分には、手足などの末梢部の血管を広げて血流をスムーズにし、身体深部の体温を手足に届けて温める、という働きがあります。
東洋医学でも、生のショウガは発汗を伴い熱を体外に排出させる働きがあるとされています。身体が温まった感はあるものの、身体深部の体温は下がるため、微熱がある時や寝る前に食するのが適しています。
・加熱乾燥ショウガの特徴
生のショウガを加熱、乾燥させることで生まれるショウガオールという成分は、交感神経を刺激して脂肪を燃焼させ熱を生み出す働きがあります。
東洋医学でも、加熱乾燥した生姜は乾姜(かんきょう)と呼ばれ内臓を温める働きのある食材に分類されています。そのため、身体が芯から冷えると感じているのであれば、加熱乾燥した生姜がおすすめです。
ジンゲロールをショウガオールに変えるには、水で茹でたのち、乾燥させるのが一番効果的なのだそうです。ですが、乾燥させると時間がかかりますね。もっとお手軽に使えるショウガ酢、ショウガオイルを作って、毎日の食生活に取り入れてみましょう。
下準備
(1)ショウガをよく洗い、皮ごと薄くスライスします。
(2)ヒタヒタより少し多いくらいの水と火にかけ、沸騰したら火を弱めてコトコト弱火~中火で1時間程度煮ます。
(3)ザルに上げて余分な水気を切り、表面をしっかり乾燥させます。
(1)ショウガ酢
ショウガの風味が美味しいお酢。サラダや酢の物などに使いましょう。
茹でたショウガを酢に漬けます。ショウガ(生の状態で)70gに酢200mlが目安です。
(2)ショウガオイル
ショウガ風味のオイル。炒め油としてだけでなく、パスタやリゾット、肉や魚の仕上げに加えても美味しいですよ。
茹でたショウガをお好みのオイルに漬けます。ショウガ(生の状態で)70gにオイル150mlが目安です。
どちらも2〜3日漬け込めば、ショウガオールなどの成分が酢やオイルに溶けだし、冷え取りサポート調味料になります。冷暗所で保存し1週間程度で使い切りましょう。
生のショウガのように、手足が温まるという体感はありませんが、身体を内側からしっかりと温めてくれるのが温ショウガです。毎日の食生活に取り入れて、冷え知らずで過ごしたいですね。
(美養フードクリエイター・中医薬膳師 岩田まなみ
料理教室Manami’s Kitchen主宰。パリのEcole Ritz Escoffierにてフランス料理を学びDiploma取得、本草薬膳学院にて薬膳を学び、中医薬膳師の資格を取得。健康リズムカウンセラー、味覚カウンセラー(スタンダード)。自著「ヤセ菌が増えて太らない食べ方」(2016年・自由国民社)。コラム執筆、雑誌、TVなど多数のメディア出演実績がある。)
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【参考】
※あたたかパワー生姜 – 永谷園
※石原新菜著「病気にならない 蒸しショウガ健康法」(2013年)アスコム