3月3日は、ひな祭り。女の子の日です。ひな祭りに食べるものといえば、ちらし寿司や菱餅、ひなあられや白酒などがありますね。どれも縁起もので、将来の幸せを願う意味が込められています。そしてもうひとつ、忘れてはいけないのが「はまぐりのお吸いもの」です。はまぐりにも重要な意味があるので、ぜひ美味しく作って召し上がっていただきたいです。今回は、料理研究家である筆者が、「はまぐりのお吸いものの上手な作り方」についてご紹介します。
昔から二枚貝は 「女性」や「お姫様」を意味するものとされてきました。二枚貝は、貝同士が重なってできていますが、なかでもはまぐりはその特徴が顕著で、ほかの貝に比べてもピッタリと重なっています。そういったところから、相性のよさ、夫婦円満などの意味合いが込められ、縁起ものとして用いられています。
(1)塩水につけて砂抜き
食べたときのジャリッとした砂の食感をなくすために、砂抜きは必須です。はまぐりの砂抜きは、海水より濃度が少し低い2~3%程度の塩水に浸けます。水温は15~20度くらいで、光を当てないようにして海にいる状態に近いほうが、より活発に砂を吐き出します。
(2)出汁を取った昆布は沸騰したら取り出す
はまぐりを、出汁を取るための昆布と一緒に鍋に入れて火にかけます。この際に、湯が沸騰すると昆布からぬめりが出て風味が落ちるので、昆布は沸騰する直前に取り出すようにしましょう。
(3)身が硬くなるので煮立たせない
はまぐりなどの貝類は、長時間火にかけると身が固くなり、味が落ちてしまいます。ですから、なるべく煮立たせないよう、うまく温度調節をすることが必要です。酒や塩、醤油を加えて、灰汁を取りながら火にかけてください。
(4)三つ葉や麩を添えてかわいらしく
縁起ものですから、味だけでなく見た目も肝心です。刻んだ三つ葉をのせると、色合いも鮮やか。手毬麩や花麩などを添えると、とてもかわいらしくなり、ひな祭りにピッタリの一品になります。
いかがでしたか? はまぐりは、お酒を飲みすぎた翌日の二日酔い解消にも効果があるといわれています。胃もたれを感じるときも、お腹にやさしく食べやすい料理です。縁起ものとしてだけでなく、いろいろ活用してみてください。
(料理研究家 オガワチエコ)
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