同じ食材を使った料理でも、仕上がり方によって大きく好みが分かれるのが、かぼちゃの煮ものです。形もキレイでホクホクの仕上がりであれば、みんな大好き。しかし、べチャッとして形が崩れていると受け入れられません。どうせなら、みんなに好まれる料理を作りたいですよね。そこで今回は、料理研究家である筆者が「かぼちゃの煮ものを形よくホクホクに仕上げるコツ」をご紹介します。
ホクホクのかぼちゃの煮ものを作るのであれば、まずいいかぼちゃを選ぶ必要があります。かぼちゃの旬は、秋から冬にかけて。今ぐらいがピークになります。かぼちゃは、鮮度がいいから美味しいというわけではありません。収穫後にしっかり追熟させたものを選びましょう。その目安は、ヘタの切り口がよく乾燥していること。そして皮の表面に爪を立てても傷がつかないぐらい固いものです。
かぼちゃのワタと種を取って、適当な大きさにカットしたあと、砂糖を振りかけて1~2時間ほど置いてください。すると浸透圧によって水分が出て、煮崩れしにくくなり、甘みも増します。
皮の角の部分を包丁で薄く切って面取りをしましょう。こうした部分は火の通りが早く、煮崩れの原因になるからです。また、面取りをすることで味が内側にしみ込みやすくなります。
かぼちゃを入れる鍋は、かぼちゃが重ならないですむ大きさのものを選びましょう。ぴったり収まるぐらいのサイズだと、煮崩れも少なくなります。水分を入れすぎず、かぼちゃが踊らない中火程度の火加減で熱すると、キレイに仕上がります。
いかがでしたか? かぼちゃの煮ものは、ベチャッとしたものを食べたイメージがなかなか抜けず、そのせいで嫌いになる人も多いものです。かぼちゃは栄養価の高い野菜でもあるので、美味しく調理して召し上がっていただきたいですね。
(料理研究家 オガワチエコ)
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