お店で食べることもあるけれど、自宅で作ることも多く、老若男女を問わず、誰もが大好きなカレー。その発祥はインドにありますが、独自の進化を遂げた日本のカレーは、もはや国民食といっても過言ではありません。甘口や辛口など好みはさまざまですが、味の決め手になるのは何といっても「隠し味」。それぞれのご家庭によって代々受け継がれてきた秘伝の隠し味もあるでしょう。自分の家のカレーも十分美味しいけれど、もっと他の味を知ってみたくはありませんか? 今回は、料理研究家である筆者が、おすすめの「カレーの隠し味」4つをご紹介いたします。
出来上がったカレーに、インスタントコーヒーを加えるだけ。元々お湯に溶けやすいため、とても簡単ですが、格段にコクがアップ。コーヒー特有の苦味が、コトコト煮込んだ野菜の風味や旨味を引き出します。甘口よりも辛口と相性のいい、大人なカレーに仕上がります。
仕上げの段階で適量の味噌を加えると、クリーミーでマイルドな味に仕上がります。和風で味の強い味噌は、カレーの風味とケンカすると思われがちですが、そんなことはありません。むしろ欧州カレーのようなクリーミーさとコクが生まれます。ただし、入れすぎると味噌の味が強くなり、カレー本来の風味を損ないます。あくまでも隠し味として、こまめに味見しながら少量ずつ加えていきましょう。
市販のカレールーの味だけでは満足できない人にオススメの隠し味が、カレーパウダーの追加です。もちろんルーはそれだけできちんとした味になるように調整されていますが、万人に好かれる味を物足りなく感じることもあるでしょう。もしもコクや刺激が足りないと感じたら、カレーパウダーを追加しましょう。レトルトのカレーも、カレーパウダーを追加すると、長く時間をかけてコトコト煮込んだかのような味に仕上がります。
甘口カレーにぴったりの隠し味が、シナモンです。スパイス感覚で、野菜やお肉を炒めている時に加えるのがポイントです。とくにチキンカレーとの相性は抜群で、まろやかな甘味が鶏肉の旨味やコクを引き出します。
いかがでしたか? 今回ご紹介した隠し味は、どれもスーパーで買えたり、家に常備されているものばかり。普段のカレーに飽きた方や、もっと美味しいカレーを作りたい方は、ぜひお試しください。
(料理研究家 オガワチエコ)
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