「最近、うちの子がすごくナマイキなんだけど!」そう感じている人はいませんか? それは、いわゆるひとつの反抗期! 「反抗期は正常な発達。冷静な対応をしなくちゃ」と思っていても、親はショックですよね。「ついに来たのか」と思っている大人たちへ、親がとるべき対応の仕方をコーチングの専門家に教えてもらいました。
反抗期の子どもと相対する時、親が一番注意したいのは、子どもの土俵にのらないこと。子どものイライラや怒りの感情に巻き込まれて、同じ土俵で闘ってしまってはいけません。
子ども時代はどんな子でも、多少なりとも親に失礼な言動をしたり、反抗的な態度を見せたりするもの。口に出して言ってみたいし、親の反応が見たいだけ。でもそのあとに”あんなことを言うべきじゃなかった”と反省することで、子どもは少しずつ自分を律する方法を学び、自立への階段を上っていくのだとか。
親とどなり合ってケンカをしているうちは、立ち止まって自分を振り返る時間はもてません。反抗的な態度をとるようになったら、”この子もそういう年になったんだ”と思いながら、自分の土俵の上にどっしり腰をおろしてください。
親が自分の感情をコントロールし、”自律の手本”となることが大事です。
大人の余裕を見せて努めて冷静に対すること、それが反抗期コミュニケーションの基本中の基本。その上で“親子だからこそ意識すべきこと”があるそう。
親子のコミュニケーションにおいていちばん大事なことは、「あなたを愛している」ということを伝えること。子どもの反抗も、親の愛情を確認したいがためともいえます。
「愛していることぐらいわかっているでしょ?」でごまかしてはいけません。愛情はストレートに伝えましょう。
愛されていることを知っている子でも、この時期は激しく反抗します。でも、言ったあとで必ず反省します。それでもまた言う。それを繰り返しながら、子どもは自分を律することを学んでいきます。
「○○しなさい」「○○は終わったの?」「まったくもう!」のような言い方を、大人相手に言いますか?たとえわが子でも、大人の入り口に立った人に対して失礼な態度はとらないことです。
力づくで言うことをきかせられるのは、幼児期までです。何かしてほしいときには、「○○しているところ悪いんだけど、△△してくれない?」とお願いし、やってくれたら「どうもありがとう」とお礼を言います。
いやだと言うのであれば、いつならできるかなどを確認します。もちろん、親は冷静に。
子どもが悪いことをした時に、「なぜ門限を守らなくちゃいけないのか」「なぜ人に暴言を吐いてはいけないのか」をしっかりと、でも冷静に言って聞かせるのは大事。とはいえ、さほど重要でないことはこまごまと文句を言わないことです。
「部屋を片づけなさい」「宿題はやったの?」「お風呂入った?」「よくかんで食べなさい」など、もう言わなくていいのです。ガミガミ言いすぎることで、子どもに反抗的な態度をとらせているんだということを知りましょう。
親が干渉しすぎたり、いちいち指示することで、子どもは自分で考えて自ら動くことを放棄します。自立のためには、自分で失敗して、それを振り返るという時間が必要です。
取材協力/NPO法人ハートフルコミュニケーション