かぼちゃの定番料理と言えば「かぼちゃ煮」ですが、これが意外とハードルが高い…。水っぽくなってしまったり、煮崩れしたり、なかなか思うようにできないことが多くないですか?そこで、失敗しないための簡単な裏ワザをお伝えします。味がしっかり染み込んだホクホクの食感に仕上がりますよ!
【材料】
かぼちゃ:1/4個
砂糖:大さじ2
みりん、酒:各大さじ1
しょうゆ、水・各大さじ1/2
カボチャの種とわたをスプーンで取り除きます。
洗ってから、好みの大きさにカットします。
フタつきの鍋を用意し、重ならないように皮目を下にして敷き詰めます。
ここで、いきなりですが砂糖を投入! そしてこのまま30分ほど放置します。すると…
こちら、30分ほど経過したかぼちゃです。表面が汗をかいたようにテカテカして、かぼちゃから水分が出ているのが分かりますか?
鍋をゆすって砂糖をさらに馴染ませてから鍋を傾けると、水が少し溜まるほどに。これで準備完了です!
かぼちゃから水分が出るワケは「浸透圧」です。ジャム作りの時も果物に砂糖をまぶすと水分がたくさん出てきますが、それと同じ現象です。
かぼちゃのもつ水分が表面に出てくることで、果肉は水分が抜けてより凝縮された状態となるため煮崩れしにくくなり、さらにホクホクの食感にもなるのです。
砂糖以外の残りの調味料と水を加え、中火にかけます。
グツグツしてきたら、フタをして弱火に。
フタがカタカタと音がするようなら、鍋とフタの間にペーパーを少し挟めば静かになりますよ。
時々鍋を揺すってフタを開けて確認しつつ、ほとんど煮汁が残っていない状態まで煮詰めれば完成です。かぼちゃの種類や鍋にもよりますが、所用時間は15分ほどです。
こっくり甘辛味のかぼちゃ煮は、もちろんすぐに食べても、冷めてさらに味が染み込んでから食べても◎。お弁当のおかずにもおすすめですよ。
お箸で割ってみると、このホクホク感♡
かぼちゃの収穫のピークは、じつは夏。収穫後しばらく保管して追熟させ、甘みたっぷりになって出回るのが秋、ちょうど今の時期です。旬のかぼちゃを小さな子どもからお年寄りまで美味しく食べられるコツを押さえて、ぜひ作ってみてください。
写真・文/石野祐子