毎年秋になると「新米を食べる」ことを楽しみにしている方も多いのではないでしょうか?でも、家に残っているお米、いわゆる「古米」を食べきらないともったいないですよね。この記事では、古米をおいしく食べる裏ワザをご紹介しながら、新米と古米の違いについてもお伝えします。
「新米」と「古米」の違いを聞かれたとき、明確な答えをすぐに言える方は意外と少ないかもしれません。「新米はおいしくて古米はおいしくない」といったイメージもありますが、果たして本当にそうなのでしょうか?お米をおいしく食べるために、まずは、新米と古米の定義を知ることから始めましょう。
お米は一般的に9月から10月頃に収穫されます。食品表示法の食品表示基準によると、秋に収穫してその年の12月31日までに精米・包装されたお米が「新米」とされ、これは精米でも玄米でも同じだそうです。
11月上旬の某スーパーマーケットのお米売り場。新潟県魚沼産こしひかりに「新米シール」が貼られています。これが新米の目印。
こちらは「北海道産ななつぼし」。豊穣の女神(マツコ・デラックスさん)からの贈り物…新米が出回る時期にこのようなキャンペーンを実施しているところも。
秋の収穫からだいたい年明け頃までに店頭に並んでいるお米たちを、いわゆる「新米」と呼ぶことが分かりました。
ですが、沖縄や九州ではお米の収穫時期が6月~7月頃となので、新米が出回る時期は地域やお米の品種によって差があります。普段食べているお米がなんの品種でどこで作られているのかも意識しておくといいですね。
収穫した年の年末(12月31日)までに精米・包装されたお米を「新米」と呼びますが、では、1月1日以降に精米・包装されたお米は「古米」になるのかと言われたら、それはちょっと違うようです。
前年に収穫したものや、収穫して1年以上経つお米が「古米」とされ、この1年以上の定義は、農林水産省規定によると11月1日から翌年の10月31日までの期間を指すそうです。ですが、先述した通り、お米は全国で収穫され収穫時期も様々なので、古米の定義は曖昧のようです。
新米と古米の違いを挙げるとすれば、それは「水分量」。新鮮なお米は水分を含みみずみずしくてつややかなことが特長ですが、時間が経過するにつれお米は乾燥して水分量が減ってしまいます。そうなると、味や食感、香りにも変化が出るので、普段ごはんを食べていて「あれ?」と感じることがあるかもしれません。
そう感じたら、古米をおいしく食べられる方法を見つけて実践したいところ。ここからは、〈古米をおいしく食べきる裏ワザ〉をご紹介していきます。
水分量が減り乾燥してパサパサになりがちな古米。それを新米並みにつやっとおいしく炊き上げるコツがあると情報を掴んだので、早速ご紹介していきます。
氷を入れると水温が低くなります。そうするとことで沸騰するまでの時間がゆっくりになり、甘みが増すそう。さらに、お米は冷やすことでアミノ酸が増えて旨みが出るので、炊く前に冷水に浸しておくのもお米がおいしくなるポイントのようです。
2合のお米に対して氷を2個入れました。氷が溶けるのでお水の量は規定量よりやや少なめに。
いつもよりふっくら炊けた気がします。なんとなくつやもあるような…。ごはんのお供なしにシンプルに白米だけで食べてみたら、確かに甘みが増したような感じでした♪氷はどこのご家庭にもあると思うので、すぐに試せそうなのもうれしいですね。
ごはんにはちみつ!?と一瞬不安になりますが、心配ご無用。はちみつにはアミラーゼという酵素が含まれていて、お米にはちみつを入れて炊くと、このアミラーゼがデンプンを分解して、ごはんが自然な甘さで炊きあがるそう。
さらに、はちみつには保水効果あるため、水分が少なくなってパサつきがちな古米もふっくらつやのあるごはんに炊き上がります。はちみつを加える量は、お米3合に対して大さじ1程度で。※1歳未満の赤ちゃんにハチミツやハチミツ入りの食品は与えないでください。
オリーブオイルやサラダ油がお米の表面をコーティングすることで、お米のおいしさの決め手"デンプン"を閉じ込めてくれます。そうやって炊き上がったごはんは、もちもち&つややか!加える量は、お米3合に対して小さじ1/2程度。
時間が経ってもパサつきにくいこの方法は、おにぎりにも最適!
古米にもち米を入れて炊くと、パサパサ食感が軽減されて「新米復活!?」となるのだとか。しっとり感や粘り気も出るので、おいしく古米をいただけそうですね。ブレンドの配合は古米2:もち米1で試してみてください。
みりんのアルコールが揮発(常温で液体が気体に変化)する際、古米特有の臭みを一緒に消してくれる働きがあります。
また、みりんに含まれる糖がお米をコーティングすることで、炊き上がりふっくら&つやつやに。みりんを加える量は、お米3合に対して大さじ1程度。
大根おろしに含まれるアミラーゼ(酵素)がお米のデンプンを分解することで、うま味や甘みが増すと言われています。これははちみつを使うときと同じメカニズムですね。入れる量は、お米1合に対して大さじ2杯程度。
また、大根おろしの汁を入れるとごはんが白くなってツヤツヤになるとも。白いピカピカごはんが食卓にあると食欲も増しますね!
ここで紹介した〈古米をおいしく食べる裏ワザ6選〉で使用するものは、どれも身近にある食品や食材、調味料ばかり。まずは家にあるもので色々試してみて、古米が一番おいしく炊ける方法を見つけてみてくださいね。
まとめ/暮らしニスタ編集部