「指がつる」
「指の曲げ伸ばしがスムーズにいかない」
こんな症状があらわれてお困りの方はいませんか?
指の不調があると、家事やPC作業などが少し不便に感じられてつらいですよね。
これらの症状は更年期の女性や妊娠出産の前後に多い「ばね指」と呼ばれるものです。今回は、ばね指の原因と対処法をご紹介します。
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ばね指は、指の腱鞘炎のようなものです。
指の骨と筋肉を結びつけている「腱(けん)」と、それを固定するベルトのような「腱鞘(けんしょう)」との間で炎症がおき、指の動きがスムーズにいかなくなった状態を、ばね指と呼びます。
指がつる、スムーズに指が動かせない、動かすと痛いといった症状が出ます。親指と中指に症状の出る方が多いようです。
ばね指を起こす代表的な原因を3つご紹介します。
ばね指の一番の原因は、指や手の使いすぎです。ピアノを弾く方、テニスやゴルフなどの手を使うスポーツをされている方、PC作業の多い方は、ばね指を発症する可能性があります。
更年期には、女性ホルモンが減ることによる骨粗鬆症や筋力低下などで腱や腱鞘が弱くなり、ばね指になってしまう方が増えます。
また、妊娠中から出産後にかけても、女性ホルモンバランスが乱れることや、抱っこや入浴、授乳などで手を使いっぱなしになることなどが原因で、ばね指になってしまうことが少なくありません。
糖尿病の方は、腱鞘が厚くなって炎症を起こしやすくなることから、ばね指になりやすいことが知られています。
また、関節リウマチの方も、ばね指を起こしやすく、指全体が腫れて、いくつもの指に症状が出るのが特徴的です。
ばね指は放置していてもなかなか治らず、また何度も再発することが多くあります。放置せずにしっかり対策をとりましょう。
何よりも、指を使わず安静にすることが大切です。スポーツを控える、PC作業をやめるなど、指を休ませることで炎症の悪化を防ぐことができます。
軽症であれば、安静にするだけで症状が治ることも多いといわれています。
血流の悪化や関節の動きの悪化を予防するために、指のストレッチも効果的です。
<指のストレッチ方法>
・手をグーパーと開いたり閉じたりを繰り返す
・手首を軽く反らして指を伸ばし、反対側の手を使って指を後ろに反らす
即効性はありませんが、ばね指を繰り返さないようにするためにも取り入れてみませんか。痛みがあるときには無理におこなわず、病院などでアドバイスをもらいましょう。
なかなか安静を保つのが難しいという方は、患部に負担がかからないよう、一時的にサポーターやテーピングで関節を固定するという方法もあります。
いろいろな種類が市販されていますので、試してみてはいかがでしょうか。
対策をとっても、ばね指を繰り返してしまうという方は、ばね指症状の緩和・改善のために、漢方薬を使ってみませんか?
ばね指は、指の使い過ぎに加えて、ホルモンバランスの乱れや血行不良などが原因として考えられます。
更年期のばね指に対しては「ホルモンバランスの乱れを整える」「血流をよくして関節や神経の機能を回復する」といった漢方薬で根本からの改善を目指します。
また、痛みには、「鎮痛や抗炎症作用で関節や筋肉の痛みをとる」といった漢方薬などで症状を軽減していきます。
漢方薬は、ばね指などの症状の根本改善を目的としているので、繰り返す痛みに悩む方におすすめです。
・桂枝加苓朮附湯(けいしかじゅつぶとう)
冷えがあって体力がない方に適した漢方薬です。冷えると悪化し、温めると緩和するような痛みに用いられます。。
・越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)
浮腫、尿量の少ない方に適した漢方薬です。患部が炎症を起こして、むくみや熱感、重痛感がある場合に用いられます。。
漢方薬は、今のからだの状態や体質に合っているものを選ぶ、ということが大切です。うまく合っていないと効果を得られず、場合によっては副作用が生じることもあります。
どの漢方薬が自分に合うのかを見極めるために、漢方に精通した薬剤師の力を借りてみましょう。「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみませんか。
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ばね指は、何よりも安静にすることが大切です。ただし、痛みでずっと指を動かさずにいると、血流の悪化を起こしたり関節が固くなったりしてしまいますので、適度にストレッチなどを取り入れましょう。
また、ばね指を繰り返して症状がつらい方には、漢方薬もおすすめです。お困りの際は、専門家に相談してみてください。
<この記事を書いた人>
薬剤師 中山 歩実
大学病院、市立病院での勤務を経て、長期療養型の病院へ転職。なかなか改善しない症状に対し漢方を使ったサポートを実施している。
さまざまな病気の段階の方と接する中で、正しい医療情報を得ることの難しさを痛感し、ライター活動を開始。がんや感染症、生活習慣病など幅広い疾患や薬についての記事制作を担当。「誰もが自分のからだを労れる社会」を目指し、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選び、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」で情報発信をしている。
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