気象庁の発表によると、9月以降も全国的に厳しい残暑が続くとのこと。
長引くコロナ禍に、猛暑や台風など激しい気候のダブルパンチ…考えただけで心身共に疲れきってしまいそうですよね。
そんななか、今コロナ禍の夏を健やかに乗り切るためのスーパーフードとして身近な「まいたけ」が注目を集めています。なぜ今注目されているのでしょうか?
コロナ禍と猛暑がもたらす身の危険とそれを乗り切るための「まいたけパワー」についてご紹介します。
今年の夏は災害級の猛暑!さらにコロナ禍でマスク必須&外出自粛など、今までとは違う日常を過ごしています。
このような環境が、私たちの健康にどのようなリスクをもたらすのでしょうか?
マスクを着用していると、大量の汗をかいても喉の渇きを感じづらくなり、水分補給がおろそかになりがち。体内に水分が不足するため、「熱中症」はもちろん、血液がドロドロになると血栓ができやすくなり、「脳梗塞」や「心筋梗塞」のような危険な病気を招くことも。
実は日本人は座位時間が世界最長と言われているそう!長時間デスクワークで同じ体勢でいることにより、脚の血流が悪くなり血栓リスクも。運動不足、筋肉量の低下も心配です。
ビタミンDが不足し免疫力が低下。免疫力が下がると風邪を引きやすくなったり、感染症への抵抗力も弱まります。大人は「骨軟化症」、子どもは「くる病」のリスクも。
免疫力が下がったり、血流が悪くなって危険な病気へのリスクが上がったり…なんだかどんどん不安になってしまいますが、どうすればいいのか改善策をご紹介します。
猛暑や感染症にも負けず、健康に過ごすためには以下のことを心がけたいものです。
血液ドロドロや熱中症を防ぐには、何より水分補給!一日の飲み水として1.2~1.5ℓが必要です。一日のルーティーンとして、起床後・朝食後・昼食後・夕食後・入浴後・寝る前など分けて摂るように習慣づけると◎。
外での運動が難しくとも、家でカンタンなストレッチや体操を行うだけでも血流悪化を防げます。長時間のデスクワークの際は、2時間ごとに「座ったままつま先立ちを繰り返す体操(20回1セット)」をするのがおすすめ。第二の心臓と言われているふくらはぎの血流改善の効果が期待できます。
ビタミンDは、主に食事と紫外線の2つから摂取できるとされています。ビタミンDが多く含まれる食品は「魚」や「キノコ」。紫外線についてはベランダで手のひらをお日様に10分あてるだけでもOKです。
実はここ数年、「ビタミンD」関連の論文・研究が世界中で急増!
さらに2019年以降、「ビタミンDとコロナ」に関する論文がどんどん増えており、世界中の研究者がその関係について調べている状況とのこと。
そもそも「ビタミンD」には、どんな作用があるのでしょう?
・カルシウムやリンなど、ミネラルの代謝を促進
・自律神経や免疫力などの恒常性の維持
・骨の代謝
さらに最近になって、骨や腸以外にも体の様々な場所に働きかけているという研究が進んでいます。それは以下のとおり。
・筋肉(筋力の維持)
・糖尿病
・血管(高血圧)
・免疫細胞(呼吸器感染症)
・循環器疾患
・アレルギー
・がん
「ビタミンD」は、コロナウイルスなど感染症が流行しているいま、しっかりと摂取していきたい栄養素といえます。
しかし実は、日本人は諸外国のなかで「ビタミンD」が不足気味とされているんです!
一体なぜなのでしょうか。それには大きく2つの理由があります。
ビタミンDを供給できる食品の代表格「魚」。しかし日本人の魚摂取量はどんどん減ってきています。若い層だけでなく60代ぐらいの高齢者も同じように減少してきています。
紫外線を浴びると皮膚でビタミンDが合成されますが、肌荒れや紫外線アレルギーなど、紫外線を「浴びたくない」理由が増加している現代では、紫外線対策をしている人がほとんど。実際、冬や梅雨はビタミンDの栄養状態が悪くなるというデータも。
コンスタントにビタミンDを摂るなら、やはり食事がおススメ。
前述したとおり、ビタミンDが多く含まれる食品は「魚」と「キノコ」です。
魚は、鮭(ビタミンD25.6㎍/1切れ80g)、さんま(ビタミンD14.9㎍/1尾100g)、かれい(ビタミンD13.0㎍/100g)、ほか、しらす干しやブリなどが挙げられます。
キノコは、まいたけ(ビタミンD4.9㎍/100g)、しいたけ(ビタミンD0.4㎍/100g)、きくらげ(ビタミンD0.1㎍/100g)が多く含まれています。
含有量は、キノコの中ではまいたけがぶっちぎりでトップです!
まいたけは100gで16キロカロリーと低カロリーなのに高栄養価なスーパーフード!
ほかのキノコ類にはない栄養成分も豊富に含まれており、栄養素充足率が身近なキノコのなかではダントツなんです。一部をご紹介します。
・ビタミンD…効果は前述したとおり。まいたけ100gに1日の必要とされる量のほぼ半量が含まれているといわれています。
・βグルカン…腸内の免疫細胞に働きかけ、環境を整えてくれる。アレルギー予防&改善効果も。
・ナイアシン…タンパク質や脂質の代謝をサポート。血管を拡げる効果もあり、アルコール代謝や肌荒れ予防にも。
・MD-フラクション…ナチュラルキラー細胞を活性化させ、免疫力を高める。がん細胞の転移を抑制する効果も。まいたけにのみ含まれる栄養素。
また、肉厚で歯ごたえもよく、油との相性も最高。うま味成分が多く風味も豊かなため、和洋中さまざまな料理に活用できます。毎日の食卓に取り入れやすいのも嬉しいポイントです!
>>まいたけを使ったレシピを見てみる
いかがでしたか?私たちにとても身近な「まいたけ」が、過酷なコロナ禍の夏も身体を健やかに保ってくれる強い味方であることをご紹介しました。
今年の2、3月つまり新型コロナウイルスが感染拡大し、緊急事態宣言が発令されたあたりから「まいたけ」の市場購買額が例年に比べ伸長しているそうです。また「まいたけ×免疫」の検索数も格段にUPしているとあって、かなりの盛り上がりを見せているとか。コロナ禍のいま、みんなまいたけのパワーに注目しているようです。
過酷な夏や、これから控える秋冬のために、今から免疫力を上げていきましょう。
取材協力/㈱雪国まいたけ、女子栄養大学 栄養学部 教授 上西一弘先生、金町駅前脳神経内科 院長 内野勝行先生
※一部編集部調べ
文・まとめ/小林みほ