サイト内
ウェブ

Vol.3 ゴミ分別というルールの向こうにあることを考える

  • 2008年8月14日

みなさん、こんにちは。ゴスペラーズの北山陽一です。

さて、今回から具体的なエコの話に入っていくわけですが、と言ってあまりリキんでも良くないので(笑)、身近な話題から始めようというわけで、まずはゴミの分別ということについて僕がいま思っていることを書いていきたいと思います。

僕は“ぼんやり、やりましょうよ”ということをこの連載で伝えたいわけですが、このゴミの分別という問題についてはみんな違う意味でぼんやりしているというか(笑)、“やらなきゃいけないからするけど…”みたいな感じですよね。そういうふうに、ルールとしてこの問題を受け入れるだけだと、“なぜ、そういうルールがあるのか?”とか、“分別をすることによって、誰がどんな得をするのか?”あるいは“分別しないと、誰がどんな損をするのか?”とか、そういうことを考えなくなってしまいがちです。でも、本当はそういうルールの向こう側にあることこそ考えてみるのが大事だと思うんです。

たとえば、そういうマンションは多いと思うんですが、「ちゃんと分別しないと回収しません」とマンションの管理組合がある日突然、地域の自治体から脅しめいたことを言われる、と。で、それに対する説明を最近は地球温暖化と結び付けてるわけです。「分別しないと、あなたの子孫が地球に住めなくなるかもしれませんよ」みたいな。でも、実感として、自分ひとりが分別しなかったから地球が駄目になる、と言われても普通ピンときませんよね。そういうなかで、ある家庭がまったく分別しないがためにマンション全体のゴミが回収されなくなるという事態が起こったりするっていう。

だから、国でも自治体でも、あるいはマンションの管理組合にしても、分別を推奨する側が、分別をしなきゃいけない理由をもっと上手く説明してほしいなと思うし、みんなはもっとちゃんと説明を求めたほうがいいと思うんです。“節電しましょう”という話は単純に家計のプラスにもなるからみんな負担を感じないかもしれないけど、ゴミの分別はやったからって家計に何かプラスになるわけじゃないし。そういうふうに考えていくと、ゴミを収集することはサービスなんだと捉えたときに、分別をみんなが喜んでやりたくなる方法をもうちょっと真剣に考えたほうがいいんじゃないのかなあっていう。それは、僕がエンターティメント業界にいるから、サービスの提供ということに人一倍敏感なせいかもしれないけど、それにしてもルールとして命令するんじゃなくて、みんなが喜んでできる方法を考えてほしいと思うんです。それは切り口次第で可能だと思うから。僕自身はまだあまりいいアイデアは思いついていないんですが、そういうことを考える人がもっといっぱいいていいと思うし、いろんなアイデアをもっと出してほしいと思いますね。


キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。